さがみのフロンティア
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野球やサッカーなどで強いチームに共通するのは「攻守のバランス」。これは企業経営にも大いに当てはまる。 製品検査を主とした受託請負、労働者派遣等を展開するPQI(相模原市中央区相模原、金井義文社長)は、強い組織づくりに向け攻守バランスを整えながら前進し続ける企業だ。 同社は1974年、金井社長の
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内陸工業都市である相模原市には、田名や橋本台地区をはじめ、大小の工業集積地が各地に点在する。その一方で、“らしからぬ場所”に単独でひっそりと事業所を構える企業が、最先端の技術力をもって付加価値の高いものづくりに取り組んでいたりする。 半導体製造装置用のケーブルや電源ユニットの製造等を手掛ける平栗
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通りにはハイブリッド車、住まいにはハイテク家電品があふれ、誰もが普通にコンピュータ端末を携帯する。それでいて子どもの理科離れ、機械離れが進み、若者の技術者志向は低下し、ものづくり産業は衰退の途。それがこの国の現状だ。 「父が勤めるプレス機会社の社宅に住み、母は日々同社の内職。部屋にはいつも工具や
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今でこそ起業志向の学生は少なくないが、高度経済成長期にあった1960年代、大学進学の主目的は大企業、有望企業に就職するためであり、ある意味、サラリーマン自体がめざすべき職業といえた。そのような時代に、「サラリーマンに向いていない気質だから起業をめざす」、「下請けになりたくないから顧客と直取引できる
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こんな世でも、製造業の経営者が話す言葉の節々に、「ものづくりの国ニッポン再生の一翼を担っている」との矜持を垣間見ることは少なくない。しかし…。 「20年後の日本が今のような体をなしているか、はなはだ疑問に思う」 自動車用部品等の製造を手掛ける⑭協栄ダイカスト(相模原市緑区橋本台3-5-12)の
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電力と排熱を利用することで省エネルギー、CO2排出量削減が図れるコージェネレーションシステムは、未来志向のエネルギー供給システムである。ただし、その導入効果は、原油価格の変動や、施設の規模、用途、電力需要等に大きく左右されることから、今も着実に普及が進んでいるとは言い難い。 創業以来四半世紀、コ
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我々が普段、街中の至るところで、その会社の製品を目にしているのに、それと特定できないものづくり--。 樹脂製看板を主体とした屋外広告やPOPの加工・組み立て・施工を手掛けるフクスイ(相模原市緑区橋本台2-7-18、梶山治社長)は、そんな裏方仕事に徹した企業だ。 1970年に設立された同社の母体
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特許や実用新案登録を出願するような先進技術や過去に例がない斬新なサービスを考案しても、そこにニーズがなければビジネスとして成立しない。一方で、起業する人にはおおかた専門分野があり、うまくいくなら何でもいいと考える人は少ないはずだ。 システム・ソフトウェアやサーバ・ネットワークなど、企業内ITイン
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60名近くいる社員の大半は、取引先の休業日に出向いて仕事をする。そこで新たなものを作ったりするわけではない。 テクノハカルエンジニアリング(相模原市南区東林間1-4-17、但野光良社長)が手掛けるのは、事業所内のインフラの要といえる受変電設備・自家用発電機等の保守・点検。作業を行う日、場所、内容
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昨今、住まいに関する最重要テーマとして耐震をあげる人は多いだろう。しかし、大災害に見舞われなくても、高温多湿気候の中、木造主体の日本の家の平均寿命はせいぜい30年という統計がある。 相模原市のベッドタウン化が本格化し、毎年2万人規模の人口急増が始まったのが1960年代半ば。地域にもよるが、統計を