ノイズ研究所、アンテナ交換 手間省く/薄型プレート型を開発


フラットな本体で狭所にも届く新アンテナ

フラットな本体で狭所にも届く新アンテナ


 EMC(電磁両立性)ノイズ試験器の製造・販売を行うノイズ研究所(相模原市中央区千代田)は1日、近接イミュニティ(電磁耐性)試験用の「薄型プレート広帯域アンテナ」を発売。小型・軽量でありながら広帯域をカバーし、良好な放射特性を実現した。
 アンテナを携帯電話などの無線機から輻射される電磁波が周囲の危機にどのような影響を及ぼすか、周波数を調べることで判定するもの。自動車産業だけでなく、医療機器関連や航空機産業などに売り込む。
 新製品は1本で700メガ~3・2ギガヘルツまで広帯域を試験できるため、帯域ごとのアンテナ交換が不要。デジタル変調など、ブロードバンド帯域における信号にも適している。
 プレートアンテナのサイズは長さ186ミリメートル、幅50ミリメートル、厚さ8ミリメートルと、小型でフラットなデザイン。ハンドルもフレキシブル構造を採用し、狭い所における妨害試験ができる。
 従来の強電磁界イミュニティ試験では、個々の周波数に応じてアンテナを交換する必要があった。
 顧客からより効率的な検査機器を求める声があり、要望に応えるために同製品の開発に乗り出したという。
 アンテナ本体とハンドルを合わせた価格は、1セット48万6000円。初年度は50台の販売を目指す。
 同社は、来年1月14日~16日まで東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催される国際カーエレクトロニクス技術展に出品。ブースでも実物を展示する予定。
 藤垣正純社長は「試験器を提供することで、ものづくりを支えてきた。専門性を活かして、要望に応える製品開発に取り組んでいきたい」と話している。 (芹澤 康成/2014年12月10日号掲載)

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