相模原市、市立中の部活動「目指す姿」諮問/段階的な地域移行へ審議会発足


相模原市は4月30日、市立中学校34校と義務教育学校2校での休日の部活動の「持続可能な環境の構築」と「段階的な地域移行」を進めるため、市長からの諮問を調査、審議する審議会を発足。1回目となる会議を市役所本庁舎で開いた。移行後も守りたいもの、新たに加えたいものなど、部活動地域移行後の目指すべき姿を議論していく。並行して「地域クラブ」を運営できるか実証事業を計画しており、実証内容についても検討する。【2024年5月10日号掲載】

委員は、青山学院大学コミュニティ人間科学部の田原陽介准教授や三菱重工相模原ダイナボアーズの石井晃ゼネラルマネージャーら、市内のスポーツ、文化、教育関係者など15人。田原准教授が会長に就任した。

諮問書を受け取る田所会長(青学大准教授)㊧

諮問書を受け取る田所会長(青学大准教授)㊧



同市では2014年度に1万7880人だった生徒数が、23年度には1万6530人となり、約10年間で1350人減少した。27年度にはさらに700人程度減少すると推計している。

部活動加入者数は14年度には運動部1134人(加入率63・4%)、文化部3638人(同20・3%)だったのに対し、23年度は運動部9528人(同57・7%)、文化部3423人(同20・7%)と大きな変化はなかった。全体で5・4ポイント減少し運動部でも大きく減少したが、文化部は20%程度で推移している。

市立中学校など36校の部活動設置種類では、ソフトテニスやバスケットボールは男女で大会の日程や会場が異なるため、それぞれ30校以上が設置している。14年度に490部活だった部活動設置数は、20年度466部活から21年度472部活に一時増加したものの、23年には10年間で37部活減の453部活となった。生徒数が多い学校ほど設置する部活動の種類も多い傾向がみられ、旧津久井地域では選択肢が限られる学校もある。

中山間地域(津久井地域)では、軟式野球(1チーム9人)やサッカー(同11人)などで競技に必要な部員数を確保できない学校もある。2校以上の合同チームで大会などに参加しているが、緑区と南区の学校というケースがあり、合同練習の機会を十分に得られないこともある。旧市内でも小規模校は選択肢が少ない傾向がある。

教員の負担も課題だ。部活動による時間外在校時間が月45時間以上という教員は約15%に上り、25~45時間は約42%となった。顧問の競技・指導経験では、いずれも「ない」という教員が4割を超え、競技と指導のいずれかがない教員も2割を超える。

市によると、部活動の設置・運営は法令上の義務ではなく、必ずしも教員が担う必要のない業務という位置付け。教員の奉仕的な勤務に支えられていることが多く、指導経験がない教員にとって負担になっている。

冒頭のあいさつで本村賢太郎市長は、柔道に汗を流した青春を振り返り、「スポーツと文化を通じて成長できる環境をより活性化し、自己肯定感のある子供を増やしたい。他所では事例のない新しい取り組みでもいい。壁にぶつかっても方向性を柔軟に変えていけばいい」と呼びかけた。

今回を含めて、2025年2月までに計8回を計画している。目指すべき姿の全体像を会議で決定し、実現するために考えられる手段を項目別にワークショップ形式で検討する。相模原市の方針としてまとめ、市長に答申する。

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