アルプス技研、ナスの収穫模した競技でロボコン/市販ロボットの改造競うサブイベントも


相模原市内創業のアルプス技研(横浜市西区)は11、12日の2日間、アルプス技研第1ビル(相模原市緑区西橋本5)で社員が製作したロボットで競う「アルプスロボットコンテスト(ARC)」を開いた。遠方から駆け付けた同僚や家族からの声援もあり、熱気あふれる会場でロボットが激戦を繰り広げた。【2023年11月22日号掲載】

同社は2018年の創業50周年を節目に第2創業期元年と位置付け、アグリ(農業)分野などの新分野に力を入れている。16回目となったARCも将来の農業における生産性の向上を意識したものとし、業務を効率化すると期待されるロボット技術を競った。

ARCは「人的ネットワークの構築」「技術継承」や「地域を越えた社員同士の交流促進」が目的で、技術者の発案で05年から開催している。北海道から九州までの営業所から18チームが参加し、11日の予選を勝ち抜いた8チームが12日の準決勝に進んだ。

参加した社員は派遣先の現場で業務に就いているため、仕事上で社員同士が顔を合わせる機会は限られている。特にコロナ禍で社員間のつながりが希薄になっていた。今大会に向けて終業後や休日に社員同士が集まり、半年以上をかけてロボットの製作や制御ソフトの調整などに励んだ。

幅3㍍、奥行き4・1㍍の競技フィールドを設けて行われた競技は、1チーム当たり7分で枝になったナスを収穫し、納品ボックスに入れた数を競うもの。長さ、重さ、太さによって3タイプのナスを設定。指定時間内に一定数以上のナスを納品することや、各タイプを指定数収穫する任務(クエスト)を課すなど、定められた条件をクリアしていくゲーム性のある内容だった。

フィールドに背を向けて操作する曽我部さん(京都営業所)

フィールドに背を向けて操作する曽我部さん(京都営業所)



上位5チームが決勝戦に進んだ。カメラの不調でサポーターの指示のみで競技に挑むチームや、ロボットが停止して最後まで復旧に苦戦するチームが出るなどトラブルが続くも、準優勝から4位までが11個と収穫数で並ぶ接戦だった。13個を収穫した京都営業所のチーム「京都ハンナリーズ」(曽我部勇さん、平井諒さん、矢守武嗣さん)が優勝した。

優勝した京都営業所のメンバー

優勝した京都営業所のメンバー



曽我部さんはチームを代表して「機械、ソフト、電気の3分野の専門家が集まったチームで優勝できたのはうれしい」と笑顔で答えた。また、約10年参加していというる矢守さんは「初参加の人が多く、ハードやソフトのメイン設計に励んでいた。若手が育ってきている印象」と語った。

同チームは、カメラから送られる映像の時間差を考慮し、昇降機の速度を設定した。枝を切断する部位には、実際に農業で使うせん定ばさみを採用。現場での実装を想定し、ロボットには20時間以上走行できるバッテリーを搭載している。

アルプス技研の須藤泰志取締役は「優勝チームのロボットは完成度が非常に高く、平井君のオペーレーションのすばらしさが準優勝チームと差になった。先輩が後輩を教える文化、調整や努力をするマインドの強さがわずかながら上回ったのでは」と総括した。

サブイベントで優勝した仙台営業所チーム

サブイベントで優勝した仙台営業所チーム



12日はサブイベントとして、グループ会社のアルプスビジネスサービスやインターン生のチームも参加したロボット競技も開催。市販キットを改造したロボットで指定されたペットボトルを倒す競技で、牡牛の外装をまとった仙台営業所のロボットが優勝した。

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