年内2度目の防衛戦に挑む/ボクシング世界王者の中谷選手


M・Tボクシングジム(相模原市緑区西橋本)に所属し、世界ボクシング機構(WBO)フライ級王者の中谷潤人選手(23)は14日、東京・飯田橋のホテルで記者会見を開き、12月29日にさいたまスーパーアリーナで2度目の防衛戦に挑むと発表した。メキシコ出身で同級9位のクリスチャン・ゴンザレス選手(22)が相手となる。

ボクシング 2021年11月に王座を勝ち取った中谷選手は、9月米アリゾナ州で指名挑戦者のアンヘル・アコスタ選手=プエルトリコ出身=に4回TKOで勝ち、日本人史上初の米国での初防衛戦に成功。会見では、前戦について「アコスタ選手はパンチある選手だったので集中して挑めた。自分にとって大きな成長の糧になったし、さらに上に向けた良い経験になった」と振り返った。

2度目の防衛に向けて「自己最高のパフォーマンスを更新できるような試合を見せたい」と誓った。報道関係者からの質問に対し「求められているのはKO。倒すシーンを見たいと思うので、そういった場面を作っていけるようにしたい」と答え、自信に満ちた表情を見せた。

ボクシング会見 中谷選手は三重県出身。中学時代にボクシングを始め、卒業後に単身で渡米し武者修行を積んだ。元2階級制覇王者の畑山隆則さんらを指導した名トレーナーのルディ・エルナンディス氏に師事した。

15年4月に国内でデビューし、16年に全日本フライ級新人王を獲得し、大会MVPにも選ばれた。19年2月には日本同級王座を獲得。身長170㌢超が繰り出す強力な左パンチを武器に、22戦全勝(17KO)の戦績を重ねてきた。

ゴンザレス選手は15戦と戦績が浅いものの、14勝(4KO)1敗の猛者。中谷選手はゴンザレス選手について「メキシコでけっこう身長があるイメージがあるので、それをイメージしながら練習にはげんでいる」と話した。

村野健マネージャーは「コンディションをベストな状態に持っていくので、われわれ一丸となってサポートしていく」と意気込みを見せた。

WBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太選手=帝拳=とIBF世界同級王者ゲンナジー・ゴロフキン選手=カザフスタン=の王座統一戦とのダブル世界戦として実現した。動画配信サービス「アマゾンプライム」で中継する。

【2021年12月1日号】※変異株拡大の恐れで試合は延期となりました。

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