国と県、計画策定へ有識者会議/相模川水系で整備を検討


医院にあいさつする河川調査官

委員にあいさつする河川調査官



国土交通省京浜河川事務所と県は3月13日、相模川水系(相模川、中津川)の河川整備計画を策定するため有識者会議を設置した。国が2007年に策定した基本方針を基に、審議の結果を反映させながら素案としてまとめていく。

相模川は富士山を源に、山梨県東部を東に流れて神奈川県に入る。相模ダムと城山ダムを経て流れを南に転じ、県央部を南下しながら中津川などの支流と合わって相模湾に注ぐ。流域面積は約1680平方メートルで、幹線流路延長が約113キロメートルの一級河川。

策定を目指す計画は、20年から30年後の河川整備計画の具体的な目標を示すもの。流域住民の意見や関係省庁などとの調整で決定する。

基本方針では相模川の自然環境や河川環境に配慮しながら、堤防の新設・拡築、河道掘削・河道拡幅、橋梁・堰を改築し、堤防を強化。増えた川水を安全に流すことで、洪水が発生する確率を150分の1以下に抑える。

相模川(県管理区間)の堤防完成延長は36・3キロ(約79%)で、今後9・5キロの整備が必要。また、中津川では27・1キロ(約88%)が完成し、整備が必要な延長は3・8キロ(約12%)。特に相模川では、中津川との合流部付近や高田橋の上下流で堤防断面が不足している。

計画上の水流量は、洪水調節施設により調節し、相模原市南区の磯部地点で毎秒6400立方メートルとする。中津川の合流量と残流域からの流入量を合わせて、厚木地点において同7300立方メートルとする計画を示した。
(2017年4月1日号掲載)

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