相模原商事、看護や教育に波及へ/胎動感じ妊婦の気持ちを


「たいじのきもち」を手にする蛯谷社長

「たいじのきもち」を手にする蛯谷社長

 衛生・福祉用品をレンタル・販売する相模原商事(相模原市南区御園)は、初の自社製品「たいじのきもち」を開発した。「胎動を感じることで、妊婦の気持ちを男性にも分かってほしい」と企画したが、中学・高校教育にも波及している。

 発案した蛯谷康一社長は、子供3人の父。商品展示会で妊娠を疑似体験するコーナーに立ち寄ったとき、妊娠中の妻のお腹を触ったときの感動を思い出した。その「感動」をもっと多くの男性と分かちたいと考えたという。

 開発・製造は、さがみはら産業創造センター(同市緑区西橋本)のマッチング事業を活用。センター内の製造業やソフト開発会社、北里大学看護学部の協力を得て開発を行った。

 子宮を模した袋「マミーポケット」に赤ちゃんの人形を入れ、お腹に抱えるように使用する。タブレット型端末で操作し、話しかけると音声に応じて胎動も少しずつ変わる。電池パックとケーブルを胎盤とへその緒に見立てるなど、設定にもこだわった。

 蛯谷社長は「子供の思春期教育などに販路を広げたい。子供たちに、命の大切さや原点を感じてもらえるシーンを増やしたい」と話していた。
(2015年10月10日号掲載)

…続きはご購読の上、紙面でどうぞ。