県議選、緑区で初の無投票当選/中央区、南区は激戦へ


 第18回統一地方選の幕開けとして県知事選が3月26日、相模原市長選が29日に告示。4月3日に県議選と相模原市議選が告示され、相模原市では12日に4つの選挙が投開票される。どの選挙も現職優位の傾向が強く、市議選では前回より政党選挙の色合いが強くなっている。選挙戦後半の情勢を追った。  (2015年4月10日号掲載)
 相模原市緑区(定数2)では、3期目となる自民の現職、八木大二郎氏(51)と、4期目となる民主の現職、長友克洋氏(44)が告示日に、無投票で当選を果たした(氏名は届出順)。
 公示日締め切りまでに3人以上の立候補者がでなかったためで、市内初の無投票当選となった。
 県内では、11選挙区で無投票となり、1991年と並んで過去最多となった。定数の少ない県西の選挙区では、保守地盤が強いうえ、政党の組織票が厚い壁となっており、無所属の新人候補が出にくいことなどが背景にある。
 同市中央区(定数3)は、4人が出馬。前回3万5000票でトップ当選の自民現職、河本文雄氏(58)は昨年末の衆院選での自民圧勝の波にも乗り盤石の体制。
 公明現職の佐々木正行氏(51)は、市内3区で唯一の公明県議候補で、当選は至上命令となっており、厚い支持層を固めている。
 最後の1議席をめぐり、民主現職の寺崎雄介氏(43)に、維新新人の榎本揚助氏(30)が猛追し激しく争っている。
 新人の榎本氏は、父で元県議の与助氏の地盤である緑区を避け、中央区から出馬。約600日間の自転車遊説で地道に支持層を広げてきた。
 3期目を目指す寺崎氏は、2期の堅実な実績をアピール。民主党支持層だけでなく、保守層にも支持を広げている。
 民主、維新の両党は、同選挙区を重点区と位置付けており、民主は告示前に蓮舫代表代行が、維新は選挙期間中に江田憲司代表が、同選挙区に応援に入った。当選ラインは2万3000票前後とみられており、激しい戦いとなっている。
 同市南区(定数3)は現職2人、新人3人の計5人が争う。
 前回トップ当選で、2期目を目指す自民現職の細谷政幸氏(57)は、保守層の固い支持を集め、上位当選を目指す。
 民主新人の京島圭子氏(44)は、昨年12月に前県議の山下昌一朗氏の突然の辞任で、急きょの出馬となった。準備期間の短さや知名度不足が懸念されたが、衆議院議員の本村賢太郎氏や、南区の一部を選挙区とする同・後藤祐一氏からの支援もあり、当選圏内に入ったとみられている。
 最後の1議席を維新現職の小林大介氏(39)、共産新人の藤井克彦氏(55)、無所属新人の鎌田正彦氏(71)が争う。
 2期目を目指す小林氏は前回、みんなの党から出馬し初当選。昨年11月の同党の解党後、無所属となったが、今回の選挙を前に維新から追加公認をうけた。
 藤井氏は南区市議からの鞍替え。市内3区で唯一の共産県議候補で、悲願である市内の党議席復活を目指すが、厳しい選挙戦となっている。
 無所属新人の鎌田氏は、事前説明会に参加し、出馬を表明した。
 小林氏は昨年12月のの衆院選で無所属議員として、本村氏を支援しており、この関係から民主の本村氏からも応援をうけ、3人の争いでは現職の小林氏が一歩リードしている。
 大和市(定数3)の県議選では現職2人、元職1人、新人1人が出馬。
 前回、前々回ともトップ当選した無所属で元職の菅原直敏氏(37)は、2013年に参院選に落選し、県議選に再出馬。
 前回2位当選の公明現職の谷口和史氏(52)は、前回同様に厚い支持層を固めている。
 前回、自民は元職と新人の2人を擁立。票が割れ、新人だった藤代優也氏(43)が初当選で滑り込んだ。今回は自民現職の藤代氏1人に擁立を絞り、上位当選を目指す。
 共産新人の窪純氏(71)は、10期務めた大和市議から転身。同市内の党議席獲得を目指す。

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