マーク電子、3Dプリンター活用で実現/「疑似臓器」開発へ


3Dプリンターを使って製作した人体パーツ

3Dプリンターを使って製作した人体パーツ


 ものづくりの知恵を医療にも―。3Dプリンターを使って心臓や肝臓などの疑似臓器を作り、医療分野に進出しようとする県内企業が出ている。マーク電子(相模原市緑区)は、米ストラタシス製の3Dプリンターを導入した。地域の大手医療機関と連携し、MRIやCTで撮影された患者の臓器データを3Dプリンターで再現。手術シミュレーション用の疑似臓器として提供していく。 (千葉 龍太/2014年5月1日号)
 年内にもスキームの構築を目指す。
 マーク電子は、電子機器製造受託サービス(EMS)企業。2009年に医療機器の品質管理システムに関する国際規格「ISO13485」を取得。医療機器の製造販売を手掛けている。
 今回、同社では3Dプリンターを新規導入。地域の医療系大学や医療機関とコラボし、疑似臓器の開発を進めている。疑似臓器は、プラスチックとラバー素材。医療機関から提供される患者データから、疑似心臓や疑似肝臓などを製作する。
 疑似臓器は手術のシミュレーションやトレーニングなどに活用できるとしている。同社の村山忠雄社長は、「疑似臓器の活用により、手術の成功率が高まることが期待できる。ものづくり企業として、健康社会の実現にも貢献できる」と説明した。
 

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