北口土地利用検討に若者意見を/会議は周辺の交通処理課題に=相模原市=


相模総合補給廠(相模原市中央区)の一部返還地(約15㌶)を中心とした相模原駅北口地区の土地利用計画検討会議が2月13日に開かれ、周辺道路ネットワークなどについて検討を行った。会議の冒頭、県内の大学生や市内の小中高生を対象に行ったアンケート結果の報告があり、委員から「若い世代の意見が不足しているのでは」との指摘があった。【2024年3月1日号掲載】

廃屋が残る補給廠一部返還地内

廃屋が残る補給廠一部返還地内



□周辺道路の整備課題

駅周辺の道路ネットワークはJR横浜線や相模総合補給廠によって南北に分断されており、対象地のまちづくりで市道宮下横山台線に集中すると予測する。2023年6月の交通量調査でも、同道路で渋滞が発生している。会議では、同道路を仮に4車線化しても、まちづくりで増加するとみられる交通量を処理できないおそれがあると指摘されている。

委員からは、北口地区だけでなく南口地区や近隣駅の駐車場を利用し、電車やバスでアクセスしてもらうパーク&ライドの検討も提案があった。横浜線の高架化・地下化についても、道路との交差部分のみ単独で整備する案も出た。

今後の検討では、代表ケースの抽出に先立ち、民間から提案を募集する。民間提案については、検討会議の学識経験者と市幹部職員で構成する組織で評価する。土地利用計画骨子のベースとなる民間提案を選定し、代表ケースのたたき台を作成した後、検討会議に示し、議論を経た上で骨子を策定していく。

会議では「民間にとってインセンティブ(対象の行動を促す刺激や動機)がない」との指摘があり、ほかの委員からも「アイデアコンペではなく、実現性も加味した上で募集すべき」との意見があった。

代表ケースは、これまでの検討会議での議論を踏まえつつ、まちづくりコンセプト、土地利用方針、土地利用計画の方向性なども前提に策定する。市は「(小山)地域の案や若者の意見を募集する民間事業者に示し、バランスを保っていく」と説明した。

委員から「議論を深めるために、民間意見を取り入れることはよいこと」としつつ、「残り2回の会議でまとめることが困難ではないか」との懸念も浮上した。市は検討会議のスケジュールを見直すという。

□若者は「ライフ」重視

アンケートは関東学院大(横浜市金沢区)114人、神奈川大(同市神奈川区)24人、青山学院大28人のほか、市内の県立相模原高校195人、市立小山中746人(全校生徒)、同清新小128人(6年生)に実施。市立中学校や義務教育学校、市内の県立高校や中等教育学校、特別支援学校から推薦された生徒(主に高校生、ジュニア・市民モニター)計457人にも調査を行った。

2022年度に行った市民意向調査では重視するテーマについて、約77%が「交流・にぎわい」と答えたのに対し、高校生とジュニア・市民モニターの回答結果は「ライフ」が約43%ともっとも多く、次いで「交流・にぎわい」約29%と「イノベーション」約23%は同程度となった。

特に高校生は、同地区が「住み続けられるまちづくり」を実現するために必要な取り組みについて、「お祭りやイベント活動などによる賑わいの創出」(28・2%)、「緑豊かな公共空間の整備(公園等)」(25・1%)などが多かった。土地利用計画の検討事項でもある「脱炭素型まちづくり」についても、「地域の魅力につながる」(33・8%)や「もっと内容について理解を深めたい」(12・3%)と一定以上の理解を示した。

一方、同地区でまちづくりの検討が進んでいることを「知らなかった」生徒が195人中150人(76・9%)と多いことも分かった。市は「授業やワークショップを通して若年層への周知を進める」との考え。

大学での調査はいずれも、橋本駅や相模原駅北口のまちづくりについての紹介、公民連携の地域づくりについて講義を行った後、住みたいまちや将来(おおむね10年後)の生活スタイルなどについてウェブアンケートを実施。関東学院大ではこのほかにワークショップを開いて、交流ハブ機能での過ごし方や活動について提案してもらった。自然・景観や憩いの場・飲食(カフェ)、スポーツ練習や運動ができる芝生広場、JAXAとの連携などの意見があった。

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