相模原・橋本小5年児童、地域の食材盛り込んだ弁当販売/「リニア駅できる橋本にたくさん来て」


「食べた人が笑顔になる弁当で、地域を活発にしたい」。相模原市緑区の市立橋本小学校(橋本1)5年生は5日、自身らで考案したご当地弁当を同区の商業施設アリオ橋本(大山町1)で、来店者らに販売した。4月から総合学習でメニューの考案を進めてきた。児童のアイデアや地域愛が詰まった「相模原つめこみ弁当」は好調な売り出しで、「調整が取れれば年明けにも第2弾を検討したい」と関係者は話す。【2023年12月13日号掲載】

自分たちで考案した弁当を自身の手で販売

自分たちで考案した弁当を自身の手で販売



相模川自然の村野外体験教室「相模川ビレッジ若あゆ」で田植えや稲刈りなどを体験し、「自身らで作った米で地域のために何かできないか」と考えたことがきっかけ。リニア中央新幹線の県内駅ができる橋本により多くの人に来てもらおうと、魅力を発信するために地元の食材を盛り込んだ弁当づくりを始めた。

弁当に何を詰めるか検討する具材グループ、容器や箸について考えるデザイングループ、中身のニーズ調査や校内への周知を担当する宣伝グループに分かれてプロジェクトを進めた。児童の「神奈川県の名物と言えば崎陽軒の〝シウマイ弁当〟」という発想から、同社の広報担当者を同校に招いて、成功事例や名物づくりのポイントについて講話も行ってもらいながら開発した。

米は児童が若あゆで作ったものを中心に使用。卵を産めなくなった鶏の肉を使った相模チキンや市内産の鶏卵など、養鶏が盛んな地域ならではの食材や野菜などが入る。地域の店舗を調査する過程で知った橋本のソーセージ店「252ソーセージ」が製造に協力し、津久井産木材の弁当箱に詰めて販売された。

午前の部(10時半~正午)では販売開始後、わずか20分で120食を完売。午後の部(1時半~3時)では80食を用意した。通常版は1200円。3800円のプレミアム版には、再利用が可能な弁当箱に児童自身の手で削り出した相模原産材の箸が付属した。

児童は「若あゆの職員さん、石井さん、アリオ橋本さんなど、いろいろな人のおかげでおいしい弁当ができた。たくさんの人に食べてほしい」「楽しんで食べてほしいという思いを込めて一生懸命メニューを考えた。完売できたのでうれしい」などと、それぞれ満面の笑顔で取材に答えた。

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