相模原市中央区の上溝に江戸末期から伝わる伝統と歴史を誇る夏の風物詩「上溝夏祭り」が22、23日の2日間で、4年ぶりに開催される。コロナ禍により3年連続で開催中止が続いていたが、5月に開かれた実行委員会で開催が決定した。
上溝夏祭りは、県北一の夏の観光行事と言われ、「かながわのまつり50選」にも選ばれている。江戸時代の末期より、五穀豊穣・家内安全を祈願する牛頭天皇を祭神とし、京都八坂神社より勧請したと伝えられている。
上溝商店街を中心に各地区の神輿11基と子供神輿8基、山車8台が歩行者天国を巡行する。夜のとばりが降りる頃には、それぞれの神輿に提灯の灯がともり、幻想的な光景がさらに祭りの華やかさを演出する。各地域に伝承されている「まつりばやし」などの郷土芸能も披露される。さまざまな露店が立ち並び、来場者数は40万人ともいわれている。
ことしは4年ぶりの開催ということもあり、実行委員会ではより広く祭りを周知しようと、上溝地区に限定せず広域への広報活動を始めている。
実行委員会は市内企業の協賛を募った当日パンフレット1万5千部を制作。上溝地区各自治会(5800世帯)や市内の公共施設で配布される。
実行委員会は「江戸時代より200年以上続く県北最大の祭りと言われているが、市内の南区や緑区ではまだまだ知らない人も多い。4年ぶりの通常開催となるので、この機会に多くの市民に祭りを楽しんでほしい」と話している。