木曽住宅に交流型サービス拠点、「クロネコの手、貸します」/町田市、JKK東京、ヤマト運輸が連携


「クロネコの手、貸します」。町田市、東京都住宅供給公社(JKK東京)、ヤマト運輸の3者が連携して設置を進めてきた町田木曽住宅(町田市本町田)にコミュニティー型生活サービス拠点「ネコサポステーション町田木曽」が25日にオープンした。全国で9カ所目となる。高齢者や子育て世代など多世代がつながる地域の交流拠点を目指す。【2023年6月1日号掲載】

ネコサポ
同ステーション(平屋建て、延べ床252平方㍍)の建物はJKK東京が同団地の給水塔跡地を活用し、コミュニティースペース(約90平方㍍)を併設する生活サービス拠点(約100平方㍍)として整備。民間事業者を対象に公募を行い、2019年9月にヤマト運輸を運営事業者として選定。ことし4月には3者で連携協定を締結した。

暮らしの相談、清掃や買い物、電球の交換といった生活支援サービス「ネコサポ」を提供するほか、荷物の集荷・受け取りが可能な窓口・ロッカーも設置している。レンタルコミュニティースペースはキッチンやインターネット接続環境を備え、サークル活動や教室、会議、休憩など地域の交流・イベントの場として開放する。

毎週土曜日には、同市と相模原市中央区の2カ所で店舗を運営するディーセントワールドが、就労支援事業所「スワンベーカリー」のパンを販売する。住宅の隣接地に東京ひなたやまキャンパスを置く桜美林大学も、芸術文化学群などの学生が演奏会などを通じて交流を図っていく。

同日、施設内のコミュニティースペースで開かれた式典には、JKK東京やヤマト運輸のほか、市幹部や市議、市内選出の都議、同大学と地域の関係者ら約30人が参加した。来賓として出席した石坂丈一市長は「跡地活用の目玉になるような施設だと位置づけている」と期待する。

ネコサポ (2)
 

JKK東京の中井敬三理事長は、主催者あいさつで「3者の強みを生かし密に連携しながら、木曽・山崎に住む人々の生活をサポートしながら地域活性化につなげたい」と話す。ヤマト運輸の渡邊一樹執行役員も「多くの人に気軽に立ち寄っていただけるよう、地域住民と向き合っていく」と意欲を示した。

同団地(管理戸数4330戸、管理開始1969年)のほか、JKK木曽住宅(同904戸、同63年)とUR(都市再生機構)の町田山崎団地(同3920戸、同70年)も合わせて9千戸を超える大規模団地地域。管理開始から50年以上が経過するとともに、入居者も子育て世帯の減少と高齢化が進んでいる。

…続きはご購読の上、紙面でどうぞ。