2023相模原市長選、大差で再選の本村氏「2期目の改革進めたい」


相模原市長選は9日に投開票が行われ、無所属で現職の本村賢太郎氏(52)が、19万6213票を獲得し、新人4人に大差で勝利した。現市政への評価、リニア中央新幹線の開発計画などが争点となった。(2023年4月13日号掲載)

後援者らと万歳で当選を喜ぶ本村氏=本紙撮影

後援者らと万歳で当選を喜ぶ本村氏=本紙撮影



開票日、本村氏の選挙事務所には大勢の支援者らが詰めかけた。午後8時、当選確実のテレビ報道が流れると、会場からは大きな歓声と拍手があがった。

再選を果たした本村氏は「2期目の改革をしっかり進めていきたい。白いキャンパスに市民と対話しながら色を塗っていきたい。顔の見える市長として取り組んでいく」と支援者らに話した。

報道陣の取材に対し本村氏は「選挙戦を通じ、市の取り組みがまだまだ発信できていないと感じた。2期目の4年間は発信する力強さを持ち、市民に出向いて対話をしていく。あらゆる施策に、前例踏襲型でないチャレンジする相模原に変えていきたい」と意気込みを述べた。

同市長選は、新人で政治団体・相模原の未来をつくる会代表の武嶋俊子氏(50)、無所属新人で東京都立大教授の野元弘幸氏(61)、無所属新人で市民団体役員の建部由美子氏(75)=共産党推薦、無所属現職の本村氏、無所属新人で元市議会議長の沼倉孝太氏(75)の5人が争った。

現職の本村氏の告示日の演説会には、自民党の赤間二郎、甘利明衆院議員や立憲民主党県連の青柳陽一郎代表、労働組合・連合神奈川の吉坂義正会長らが駆け付けた。本村氏は政党推薦を受けていないが、事実上の「与野党相乗り」となり、幅広い支持を集めた。本村陣営は20万票の得票を目標に掲げたが、投票率の低下もあり目標には若干届かなかったが、他の候補に大差をつける圧勝だった。

武嶋氏は子育て支援の9つの無償化、野元氏はリニア新幹線関連の開発中止を主張。建部氏は橋本駅周辺の開発を批判し福祉施策の拡充、沼倉氏は小田急多摩線延伸や橋本駅周辺の開発を訴えたが浸透しなかった。

本村氏以外の4人のそれぞれの得票数は、有効投票数の10分の1に届かず、240万円の供託金は4人とも没収となる。市選挙管理委員会によると、同市長選で供託金が没収されるのは、8人が出馬した1997年以来、23年ぶり。没収された供託金は、歳入として市に納められる。

投票率は45・55%で、前回の48・91%を3・36ポイント下回った。

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