「〝はしご(橋ゴー)酒〟きっかけに、橋本へGo(行こう)!」。相模原市の橋本商店街(緑区橋本)の飲食業が中心となり、12~14日の3日間ではしご酒イベントを行う。飲食店のみによる独自のイベントは初めて。21年4月から同商店街協同組合内に飲食部会を立ち上げる方針で、発足に先駆けたプレイベントとして開催する。【2021年1月1日号】
会場となるのは、橋本駅の南北に広がる商店街全体。イベントには居酒屋やカフェ、ワインバル、世界各国の料理専門店といった近隣の28店が参加。刺身の盛り合わせやA5黒毛和牛つくね串、煮込みなど自慢の料理と飲み物のセットを格安で提供する。
実行委員会は2019年9月ごろ、割安チケットを用意することで初めての客「いちげんさん」にも気兼ねなく入店してもらい、夜の橋本の魅力を再発見してもらおうと計画。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、集団感染のおそれが懸念されていた飲みイベントの開催を見送ってきた。
現在は市民に「新しい生活様式」が浸透しつつあることや、各店の感染防止策が整っていることを踏まえ、コロナ禍に苦しむ飲食店を活気づけようと開催に踏み切った。実行委員長の滝柳遊さん(つきよ社長)は「集団感染を出さずにイベントを終えることができ、参加店と客が満足できれば成功事例になる。今後に続く、新時代に挑む新たな飲食イベントとしたい」と強気だ。
県のガイドラインに沿った感染防止対策に加え、1卓4人、滞在時間30分を上限とする独自のルールも設けている。チケットは1千セットを用意したが、参加者が多くなり過ぎないように売れ行き次第で販売数を調整するという。
同商店街の飲食店では、10月から始まった国の飲食店支援施策「Go To(ゴートゥー)イート」や市独自の「39(サンキュー)キャンペーン」で一時的に客足を回復させたが、各施策の一時停止で書き入れ時の各店に深刻な影響を及ぼしている。
関係者は「例年なら予約で満席となる12月の週末(金・土曜日)だが、10人以上の宴会がほぼゼロという事態になっている」と表情を曇らせる。
はしご酒メニューとは別に、6店でリニア新幹線にちなんだ特別メニューを用意。滝柳さんは「どんな料理が出るかは、お店に来てからのお楽しみ」と話している。
マップ付きチケット(5枚つづり、前売り3000円)は11日まで参加店舗で販売中。2日間は当日販売として、3500円で2カ所の総合案内所で扱う。