2013年(平成25年)
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日刊 相模経済新聞


最新の相模経済新聞紙面から、厳選した記事をお届け致します。

2月11日 月曜日・祝日


2月12日 火曜日

[ テクニカルショウヨコハマ2013 ]

中小の技術一堂に

過去最多の出展数

 県内最大の工業技術・製品の総合展示会「テクニカルショウヨコハマ2013」(第34回工業技術見本市)が6〜8日まで、横浜市西区のパシフィコ横浜で開かれた。企業・団体の出展数は過去最多の498。景気の持ち直しが本格化しない中でも、各社とも独創的な技術をアピールした。        (千葉 龍太)


過去最多の出展数となった展示会場

相模原、大和から30社以上

 県と横浜市、神奈川産業振興センター(KIP)、横浜市工業会連合会が主催した。テーマは「未来につながる新たな技術」。
出展数が過去最多なった今回の展示会。昨年よりも80以上増えた。
今年は、「大手の出展も目立った」(事務局)としており、企業規模を問わずビジネスチャンスを模索する様子がうかがえた。開催中は3日間で約3万人が来場した。
会場は「ビジネスソリューション分野」と「生産(加工技術・機器・装置・製品)分野」、「環境エネルギー・福祉分野」、 「産学公・企業間ネットワーク分野」などのゾーンに分かれた。相模原と大和からは約30社・団体が出展していた。
 向洋技研(相模原市中央区田名)は、主力のテーブルスポット溶接機を中心に展示。最新の「高速溶接技術」や溶接した後の素材の品質を確かめる「簡易引張試験機」などを紹介した。
同社の甲斐美利社長は「新技術をどんどんアピールしたい」と説明に追われていた。
 リガルジョイント(南区大野台)は、食品工場向けに開発したホース用継手などを参考出品。担当者は「他の展示品を含め、初日の午前中だけで20件の引き合いがあった」としていた。 このほか、マーク電子(緑区)、さがみはら産業創造センター(同)などもブースを設けていた。
 一方、相模螺子(緑区)と大島機工(中央区)、オーエイ(同)の加工業3社は共同で出展。「さがみはらの加工技術」として、来場者にアピールしていた。相模螺子の久保田浩章社長は「為替は円安に向かっているが、中小企業が恩恵を受けるのはまだ先。積極的に受注につなげたい」と話していた。


「相模原の加工技術」をアピールした3社のブース


− 2月 10日号掲載記事より−


2月13日 水曜日

[ 相模原IT 5社 ]

「仮想経営統合」を推進

 相模原市内の中小のIT(情報技術)企業5社が、販売や技術交流などの分野で業務提携した。今月下旬に共同で営業プロジェクトを発足。IT技術を売り込みたい企業や業界を設定し、人材も相互活用しながら、共同で受注を取っていく。5社は「仮想経営統合」と位置づける。        (千葉 龍太)

 製造業では同業者が手を組んで、共同受注につなげようとする動きはあるが、IT業界では珍しいという。
 協力するのは、市内に拠点を構えるハイスポット(南区相模大野)と、サンリッチ(中央区淵野辺本町)、アービス(南区相南)、アックス(中央区上溝)、テクニカルエンジニアリングサポート(緑区西橋本)。
 いずれも従業員数40人以下の中小企業で、「ITさがみ振興会」と「さがみはらIT協同組合」の会員でもある。
 5社はまず、受注を狙いたい企業ごとにプロジェクトを編成。幹事会社が、各社の役割分担などを決める。受注に成功した場合、幹事会社が各社への利益配分なども決める。
 参加するハイスポットの杉本祥一社長は「例えるなら、各社が大手企業の事業部という位置づけ」と説明した。
 また、5社はハイスポット内に事務局を設け、専任スタッフも置く。
 5社共同によるプロジェクトで、初年度3000万円ほどの売り上げを目指す考えだ。
 杉本社長は「今後も同じ志を持っている企業があれば、参加を呼び掛けたい」と話している。

ITさがみ振興会 設立10周年記念式典

 ITさがみ振興会(杉本祥一会長)はこのほど、相模原市南区上鶴間本町のホテルラポール千寿閣で、設立10周年の記念式典を行った。
 同振興会は相模原を活動拠点とするIT(情報技術)企業約20社で構成される交流組織。式典には関係者ら100人が出席した。
 基調講演も行われた。人気テレビ番組「ほこ×たて」にも出演した保安道路企画(横浜市旭区)の森健太郎社長を招いた。
同社は、道路に設置される視線誘導標を扱う「ポストフレックス」を製造販売する中小企業。
 森社長は「大手企業よりも名前が売れていない中小企業は、ホームページを充実させる必要がある」と強調。また、「事業で発生する問題の99%は社内にある。社員一人ひとりが稼ぐ営業利益を上げていくことも重要」と話していた。

− 2月 10日号掲載記事より−


2月14日 木曜日

[ 村春製作所 ]

自動袋詰機を開発 電力使わず一瞬で

 精密板金加工の村春製作所(相模原市緑区橋本台)は、小物の袋詰めが一瞬でできる、無電力の自動袋詰機を開発した。「スイートぽん」と名づけた。
 装置には、ビニール袋の入り口が開いたままの状態で固定されている。上から複数の小物を落とし、ビニール袋へ投入。そのまま切り離せば1枚のビニール袋にまとまる仕組み。
 外食チェーンなどで、商品の持ち帰りを希望する来店客に対し、スプーンやコーヒーフレッシュ、マドラーといった小物を1枚にまとめて渡す際に使用する。
 もともとハンバーガーチェーンと村春製作所で共同開発したものを、同社がアレンジした。村上稔幸専務は「業務用のみならず家庭のキッチンなど、小物の袋詰めを必要とする、あらゆる場面で活用できる」と期待している。価格はオープン。
 なお、今回の装置は、同社で発明した傘袋自動包装機「傘ぽん」の原理を応用したという。
 「傘ぽん」は、ぬれた傘を差し込むと、一瞬で包装される製品。1997年の発売以降、スーパーやデパート、飲食店など、あらゆる場所に置かれており、現在まで出国内外で累計8万台以上を販売したヒット商品となっている。
 新製品への問い合わせは同社042(770)7330まで。


「傘ぽん」の原理を応用した新製品


− 2月 10日号掲載記事より−


2月15日 金曜日

[ テクノフロンテ ]

チタンを研削加工 自動車業界などに提案

 テクノフロンテ(相模原市中央区田名)は、チタン素材の研削加工を始めた。
 加工する砥石の選定から仕様など、これまで培ってきたノウハウが活用できるとしており、販路を開拓する。医療機器や航空宇宙産業、自動車部品など、あらゆる業界からの受注を見込んでいる。
 研削加工は、素材を砥石で削るもの。同社の場合、アルミやステンレスなどの非鉄金属の加工が得意としている。
 また、研削と切削加工を組み合わせた事業も手掛けている。従来では難しいような10ミクロン(ミクロンは1_の1000の1)以下の加工もも可能。特徴の異なる2つの加工を手掛けている企業は市内でも珍しいという。
 今回、チタン加工も新たに始めることで「少しでも受注獲得につなげたい」(酒巻利光社長)としている。
 チタン事業全体で、まずは年間300万円の売り上げを目指す。問い合わせは、同社042(762)7741まで。


研削加工する同社の技術者

− 2月 10日号掲載記事より−


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