2010年(平成22年)
相模経済新聞社
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5月24日 月曜日

[森づくり・モノづくりコンテスト]
間伐材活用で森林再生を発信
最優秀賞は“折り畳める部屋”

 間伐材を活用した作品のアイデアを全国から募り、森林再生を発信しようという、第三回「森づくり・モノづくりコンテスト」の表彰式か4月29日、受賞者や審査員ら合わせて約50人が出席して相模湖交流センターで行われた。
 同コンテストは相模湖町商工会、NPO法人緑のダム北相模、町内企業などで組織する同実行委員会が毎年開催しているもので、昨年11月1日から12月10日までの募集期間中、一般対象の3部門に合計106点、市内の小学生を対象にした子ども部門に158点の作品が寄せられた。今年1月、小田原健氏(家具デザイナー)ら6人による審査を行い、各部門の受賞者を決めた。
 「間伐材活用部門」で最優秀賞を獲得したのは、圓木裕基さん(26、八王子市在住)の『Pop Up Door』と題する作品。飛び出す絵本の仕組みを屋内設計に取り入れた独創性豊かなアイデアで、ふだんは木製の壁の一部を開閉できる構造にし、開くと机やいすなどを備えた空間に変わる仕組み。『折りたためる部屋』という発想だ。
 映像を使って作品の説明を行った圓木さんに出席者から感嘆の拍手が送られ、講評の中で小田原氏は「夢とユーモアにあふれた見事な作品。必ず商品化につながると思う」と称讃した。
 このほか、間伐材とLED照明、太陽光を組み合わせた屋根付きベンチや木のカーテン、杉の木を利用した扇風機なども入賞し、受賞者がそれぞれ作品の意図や構造などを説明した。
 主催団体の一つで、同町内の嵐山の森林整備活動を長く続け、民間団体としては世界で初めて国際認証(FSC)を取得したという同NPOの石村黄仁事務局長は式後、「間伐材とFSC認証材の活用を促進するためにも、このコンテストを世界に発信していきたい」と今後への意欲を語った。

 

[トップセールスに挑む]
かたづけMAAM(マーム)代表
野口幸恵さん
快適ライフに向け「物」の整理収納を提案

 まだ創業1年あまりの女性起業家。整理収納コンサルティング、収納代行サービスを業務にしている。「今は身の回りに物があふれている時代。それがかえって生活を不便にしています。物が少なければもっと暮らしやすくなるはず」という言葉に力をこめる。
 収納に興味を持ち、NPO法人ハウスキーピング協会(東京都渋谷区)の研修などに参加して知識を蓄え、実務を学んだ。
 昨年2月に、「せまい台所の収納を考える」のテーマで研究発表し、整理収納アドバイザー1級の資格を取得。本格的な業務開始の準備を整えた。
 その後、自宅(相模原市南区新戸2673‐10)を事務所にして、かたづけMAAMを開業し、口コミでいくつかの仕事をこなしてきた。料金は2時間のコンサルとプランニングで1万円、収納代行が1時間4000円。最近、ホームページ(http://katazukemaam.net/)も開設した。
 これまでに、100円ショップで買える書類ケースを台所の食器や大皿の収納に活用したり、便利グッズを使って靴を2段に収納したりするなどの提案を重ねてきた。「どこの家庭でも、服や靴など主婦の持ち物が多すぎると思う。台所にも不要な食器や料理道具がたくさんある」というのが実感だ。
 物を大切にすることが節約の原点であるのは間違いないが、何でも捨てずに残せばいいというものでもない。整理・収納のプロはこの事情を「不要な物をしまい込んでおくことではなく、必要な物を有効に使うことが物を大切にすることの本当の意味」と語る。
 何が必要で、何をどう整理するかアドバイスするには当然、家庭という現場に足を踏み入れることが必要。しかもアドバイスの内容は、家族でもできる作業の範囲を越えないかも知れない。他人を家に入れてありのままの部屋や台所を見せ、コンサルタント料を払うことへの主婦の抵抗感はないのか、つまり、幅広い需要を見込めるのか?
 「確かに抵抗感はあるかも知れません。でも、物の洪水の中で何を捨てればいいか迷っている人も少なくないはず。1つひとつの物に家族の思い出がつまっていることもあるでしょう。そういう事情にも十分に配慮しながら、暮らしやすいハウスキーピング、主婦や高齢者に時間と労力を節約してもらうためのアドバイスをしています」
 こう語る野口さんが、整理収納が社会の需要に応えるものであり、仕事として成り立つという確信を持つ要因になったのは自身の体験だ。
 「父親が亡くなったとき、母親が遺品の処理に随分、時間をかけていました。大切に保管していたはずの銀行カードや保険証などもほかのものに紛れて探すのが大変でした。そのとき肌で感じた、物を片付けることの大切さを多くの人にわかってもらうため、満足してもらえる仕事を積み重ねていきたい」という言葉に一路邁進の意欲がこもる。

 

[カフェモカ壱番館]
1周年記念し、水岡のぶゆきグループ招きライブ
心に届く歌で魅了

 2009年4月にオープンしたカフェモカ壱番館(緑区川尻1611—16、戸井雅彦店長)が1周年を記念して4月2日、MNG(水岡のぶゆきグループ)によるライブコンサートを行った。
 水岡さんのオリジナル曲はテレビ朝日「秘湯ロマン」をはじめ、ラジオ番組でも取り上げられ、繊細でダイナミックな演奏が好評を博している。
 この日はキーボード(水岡のぶゆき)、パーカッション(津島周平)、ベースギター(高健太郎)による軽やかで乗りのいいオリジナル曲「自由飛行」に始まり、水岡さんの楽しいトークを交えながら、ボーカルのCAMARUさんが心に届くメッセージソングを次々と歌い、魅了した。
 戸井店長は30年近く相模原駅前でネットカフェを経営してきたが、自然環境に恵まれ広い駐車場を持つこの店舗に惹かれて移転してきた。
 店自慢の「水出し珈琲」は濃い目に自家焙煎した豆をじっくり10時間かけてマイナスイオン水でぽたぽたと抽出し、コーヒーの雑味とカフェインと油分を退け旨味のみを引き出すので、身体にも優しい。またドリップ珈琲はネル(布フィルター)にこだわっている。
 自家製ケーキ、手作りピザ、戸井さん自ら小豆を煮て作る和風スイーツなどのメニューが、家事や仕事の合間にひと息つきたい人に癒しの時間を提供している。
 隣接する「きまぐれ堂」ではステンドグラス作品の販売と講習をしており、制作課程を見学できる。
 「道路の向かい側に市民農園が出来たので、希望者で野菜作りをするのも面白い」と語る戸井店長は、定期的に週末ライブを開き、コミュニティーの場にして欲しいと願っている。
  次回の水岡のぶゆきグループのライブは6月5日の予定。チャージ2500円(1ドリンク付き)。電話042—785—3353。

5月25日 火曜日

[女子美術大学]
創立110周年を記念し作品展
栗原玉葉や柿内青葉、片岡球子など

 女子美術大学が創立110周年を記念した開校から戦前までの教員や卒業生による作品展「日本画をまなぶ—女子美術学校における日本画教育」を5月14日から女子美アートミュージアム(相模原市南区麻溝台)で始めた。6月6日まで。
 初期では河鍋暁斎の娘、河鍋暁翠(1868—1935)の「寛永時代美人画」、女子師範学校創設当初から絵画を教えた武村耕靄(1852—1915)の「百合図」、大正期では日本画科を卒業して教員になった栗原玉葉(1883—1923)の「尼僧〈修道女〉」、柿内青葉(1890—1982)の「月見草咲く庭」、大正末期から昭和にかけては日本画科教員を務めた結城素明(1875—1957)の「孔雀図」、さらには卒業生で教員および学長を務めた三谷十糸子(1904—1992)、卒業生で文化勲章を受けた片岡球子(1905—2008)の作品などを展示する。
 入館料が一般300円で、学生・未就学児、65歳以上、身障者手帳を持つ人は無料。火曜日休館。電話042—778—6801。

 

[小田急ホテルセンチュリー相模大野]
ドラえもんとブッフェ料理
予約受付中

 小田急線相模大野駅北口の小田急ホテルセンチュリー相模大野は7月31日、子どもたちに大人気の「ドラえもんショー」と、同ホテルが誇るシェフが腕によりをかけた和洋中のブッフェがセットになった、「夏休みファミリーブッフェ」を開催する。いま、予約を受け付けている。
 ドラえもんが活躍するショーを楽しみながら逸品料理を味わってもらう、人気の高いイベント。ホテル宿泊券などが当たるビンゴも行う。ショーが終わった後、ドラえもんとの撮影会も開催するため、同ホテルは「カメラをご持参ください」と呼びかけている。子どもだけでなく家族みんなにとって忘れられない一日になりそうだ。
 午後0時から2時30分、午後5時から7時30分の2回開催。料金は中学生以上が6000円、3歳以上小学6年生までが3000円。予約、問い合わせは電話042‐767‐1113。

 

[Sokei短信]

●相模原青年会議所が「市長例会」
 5月28日午後7時からサン・エールさがみはらで開き、加山俊夫市長がマニフェストに掲げる①健康福祉都市②環境共生都市③広域交流拠点都市について講演、会場から同市長に市政への提言も行う。入場無料で、参加を呼びかけており、FAX042—794—7476でも受けつけている。

●相模原商工会議所が「創業塾」受講生を募集
 6月12日から7月17日までの5回にわたり、市産業会館大研修室で開く。受講料が税込み5000円で、同商議所経営支援課がメール等で受けつけている。中小企業診断士らが講師を務め、日程、カリキュラムは次のとおり。keieisien@ssp21.or.jp。
 【6月12日】9時30分から「創業の心構えと成功のポイント」【同19日】9時30分から「創業に必ず役立つ!ホームページ戦略のポイント」【同26日】9時30分から「事業計画の作り方」【7月3日】9時30分から「組織の選び方と会社設立の実務」、13時30分から「マーケティング、販路開拓」【7月17日】9時30分から「財務諸表を理解しよう」、13時30分から「事業の継続発展」。

5月26日 水曜日

[大川原電機]
モーター修理迅速対応
相模原で唯一に

 大川原電機(相模原市緑区西橋本1—26—6、大川原勝代表)は相模原市内で唯一、工業用モーター・各種電動工具の修理、販売を専門に手がけ、市内外の企業から受注を受けている。
 1981年、同代表が43歳の時勤めていた電機会社から独立し、起業した。当時、市内に4件あったという修理専門店も「気づいたらなくなっていた」と語る。
 工業機械の小型から中型のモーターが中心で、取引先は市内の製造業を中心に約40社。基本的に「故障待ち」の業務なので受注は不定期だが、切羽詰まった状態で持ち込まれるのでスピードと価格が物を言う。「何でも即修理し、低価格なのでお客さんに重宝される」と胸を張る。
 修理はメーカーや国内、海外製を問わずに引き受ける。価格は物によるが、工業用モーターでコイルの銅線の巻き替えとベアリングの交換で、新品の3分の1から半値程度。75キログラム〜90キログラムのモーターなら1人で作業すると言う。修理は2、3日で終わり、新品と遜色なく動く。
 約3年前からは子息と2人で経営し、重量のあるモーターは2人で手がける。「早く技術を覚えて欲しい。一緒に作業をこなしていく中で自信をつけてもらいたい」と苦笑しながら期待している。
 「お客様に喜んでもらえるように。そして、あそこに持っていけばなんとかなると言われる声に応えて死ぬまでやりたい」と話す同代表。だから「体には気をつけてね、いなくなったら困るから長生きしてよと言われるのがとても嬉しい」と話す。電話042—773—4121。

 

[ショウエネ]
蛍光灯超軽量インバータ開発
電力37〜45パーセント削減

 省エネ技術に取り組む(株)ショウエネ(相模原市中央区矢部1—7—18、板橋清社長)はこのほど、ビルや工場などの蛍光灯リニューアルで消費電力を37パーセントから45パーセント削減する超軽量型のアルミ外装によるインバータ(商品名ECO—SEN)を開発した。大手鉄鋼メーカーを特約店に自社も含めて販売を開始、電鉄会社や電子部品企業等に納品しているが、今後は販売と工事を行う特約店や代理店を募り、全国展開も視野に販売を強化する。
 ビルや工場などの照明器具を巡っては今後、LEDやCCFL、有機ELを活用した展開の動きがあるが、コスト面で現段階では難点があり、蛍光灯の需要がまだまだ続くと見る向きが多い。
 そうした中で同社は現在主流となっているFL(FLは蛍光灯)、ラビット型のFLR、高動率のFHFが今後10年間は続くと見て、そのリニューアルに向けたインバータに着目、従来の重量型の銅鉄型を一新する開発に臨み、半導体など電子部品で構成した回路の設定で省電力、高効率で蛍光灯のちらつきがなく目に優しい製品を開発した。
 そのインバータの重さひとつとっても、従来の銅鉄型が2キロ以上あるのに対し、10分の1の212グラムにし、銅鉄型の消費電力が20ワットから15ワットなのに対し同社SENは1ワットにした。
 これに伴い従来の銅鉄型FLが100ワット、FLRが87ワットなのに対し、同社は当初、65ワットのFHFを製造したが、今は40ワット蛍光灯2つでも55ワットに抑えるFRP蛍光灯を可能にした。
 このタイプでまた、FL40ワットランプおよびFLR40ワットまたは36ワットランプがそのまま使用できるとしており、消費電力が37パーセントから45パーセント削減でき、それが即省エネ効果となり、1年間のCO2排出量で1台あたり約35パーセントの削減になるという。
 同社はこのため、現在の蛍光灯に対しインバータの交換のみの取り組みを行い、ランプの洗浄なども行うので明るさも最大25パーセントアップする。
 そうした技術による品質を背景に同社は、リニューアルで同業の大手メーカーが1年保証をうたっているのに対し3年保証を打ち出しており(新設の場合は5年)、LEDなどの商品の2年保証との差別化もはかった。
 これらを踏まえて同社は全国展開も視野に入れるが、当面は地元相模原を重視し、公共施設などを視野に「蛍光灯照明のリニューアルを促したい」と話している。

 

[津久井町商工会]
6月5日から逸店昼市開催

 津久井町商工会は今年も、6月から12月までの毎月第1土曜日に「逸店昼市」を開催する。町内の特産品を販売する催しで、時間は午前10時から午後1時ごろまで。会場は県立津久井湖城山公園内の花の苑地。
 農水省の「農山漁村の郷土料理百選」に選ばれたかんこ焼を初め、食品、工芸品、それに同商工会と町内企業が共同で開発した津久井城グッズなどを展示、即売する。

5月27日 木曜日

[とぴっくとーく]
相模原市緑区長に就任した高部博さん
交通と産業振興が課題

——区長として最初の1カ月をどう過ごしてきましたか。
 「区民のさまざまな会議や集まりに顔を出して話に耳を傾けているのはもちろんですが、できるだけ区内を歩いて地域の実情を自分の目で確かめるようにしています。職員と一緒に相模川清流の里から藤野の体験の森までの22キロを歩き、改めて緑区の景観の素晴らしさを実感しました。また、各地域のイベントにも参加し、相模湖やまなみ祭で『緑区のほかの自治会と一緒にバーベキューを楽しめたらいいな』という声を聞いたのも強く印象に残りました」
——緑区の課題と対応策をどう考えていますか。
 「以前に合併や線引き関連の仕事をする機会があり、その中で交通手段の確保が大きな課題だと感じました。とくに人口減少地域の高齢住民の生活交通を確保しなければならないと考えています。今、内郷地区で住民の要望に応えて予約制の乗り合いタクシーの実証運行を実施しています。この結果も参考にして交通という大きな課題への対応を考えていきます。もうひとつの課題は、橋本の産業集積と、津久井の観光資源をどう活性化させるかということですね。SICによる新産業の創出、区内各地域の特産物を素材にした商品開発など、高い可能性があると考えています」
——区役所の役割は。
 「市民に行政を身近に感じてもらうことがいちばん大切な役割ではないでしょうか。地域政策課を中心にして区の政策をしっかり立案していきます。また、区民会議やまちづくり会議などを通して得られる市民の意見を集約して区独自の活動に生かすと同時に、市政に区民の声を反映させるため、職員一体で努力していきたいと思います」

 

[オギノパン]
新製造工場8月末完成へ
給食パン1日5万個生産

 学校給食用のパンを製造する(株)オギノパン(相模原市緑区与瀬319、荻野時夫社長)の新工場建設が急ピッチで進んでいる。8月末の竣工を目指しており、完成すれば1日5万個の製造能力を備える地域随一の施設が誕生する。同社製品などの直売スペースも併設し、工場内に見学コースも設ける予定だ。
 1960年に創業したオギノパンは地元相模原市を初め厚木市、愛川町、清川村、さらに都内の学校にも給食用パンを製造、納入している。また、姉妹企業のベーカリー、ル・ポンは消費者に朝焼きのパンやケーキを直接販売しており、2008年には「さがみはらサブレー」が相模原市推奨品に認定された。グループ全体の年間売り上げは約5億5000万円。
 現在の生産拠点である相模湖工場が老朽化したのに伴い、国道412号線沿いの同市緑区長竹字舟久保2841ほかに建設中の新工場は、敷地面積が2439平方メートル。建物は鉄骨造り一部2階建てで、延べ床面積は約2000平方メートル。
 このうち、1階は床面積約1500平方メートルの製造工場。給食パンの製造ラインと洋菓子製造室を備え、従来比25パーセント増の5万個のパンを製造する。県内では横浜市にある施設を除けば、最大の製造能力という。児童らが設備を窓ガラス越しに見学するためのコースを設けるほか、工場の一部に店舗(約100平方メートル)を併設し、ル・ポンの製品などを直接販売する。
 5月4、5日に厚木市で行われた「神奈川フードバトル in あつぎ」で金賞を獲得した「あげぱん」も製造、販売する予定で、津久井地域の新たな名所になることが期待される。
 工場2階には会議室などとともにラボ室を設け、新商品の研究開発の拠点にするほかパンについての学習教室、体験教室としても活用する。
 荻野社長は「効率性を向上させ、製品の品質を高めるだけでなく、いっそう衛生的で安全安心な製造施設になる」と新工場への自信を語る。
 また、来客の休憩・食事施設として国道に面した場所に広告塔を兼ねた東屋も建設する。広さは約34平方メートル。素材として津久井地域の間伐材を活用するという。総投資額は約5億円で、市のSTEP50を利用した。
 建設地は宮ヶ瀬ダムの麓にあたる緑豊かな地域の一角。周辺ではブルーベリーや野菜などが盛んに栽培されている。同社長は「将来的には、ここで生産された小麦を素材にしたパンも製造したい。地場の農作物や特産品の販売拠点の役割も担う、パン工場のある道の駅をイメージしている」と夢を広げる。

 

[相模原商工会議所]
IT巡回相談の希望者募る

 相模原商工会議所は市内事業所の情報化支援の一環として、IT無料巡回相談を行っている。
 パソコンやインターネットの導入、ホームページの作成・管理・リニューアル、ドメインの取得、レンタルサーバーの見直しなどを始め、電子入札に参加するための準備、電子認証カードの購入などについてもIT経営相談アドバイザーが事業所に足を運んで指導する。
 4月から実施しており、6月以降の巡回実施日は6月9日から隔週水曜日(祝日の場合は翌日)。期間は11年3月末まで。対象は市内で営業している事業者、商店主、法人、商店街で、相談時間は原則として2時間以内。
 専用の申込書を備える窓口を同所や市立産業会館産業情報センターなどに開設している。問い合わせは電話042‐753‐8133。

5月28日 金曜日

[特別養護老人ホーム「こもれび」]
イリーナ・メジューエワさんのスペシャルコンサート
施設利用者ら80人が感動

 ロシア出身の女流ピアニスト、イリーナ・メジューエワさんのスペシャルコンサートが5月8日、相模原市大野台の特別養護老人ホーム「こもれび」で開かれた。  メジューエワさんは10年続けて大野台公民館でボランティア演奏会を開催するなど、この地域とのつながりが深く、演奏とともに飾らない人柄が多くの人をひきつけている。 
 この日のコンサートは、同ホームからの懇請をメジューエワさんが快諾して実現したもので、施設利用者、ヘルパー、ケアマネージャーら約80人が、国際コンクール優勝実績も持つ芸術家の奏でるピアノの音色に耳を澄ませた。
 プログラムは「幻想即興曲」「ノクターン」「別れの曲」などすべてショパンの作品6曲。にこやかな表情で「こんにちは」とあいさつしたメジューエワさんの演奏が始まると、会場は圧倒的な迫力に満ちた豊潤な音の渦に包まれ、車いすの高齢者たちも身じろぎもせず聴き入った。
 唱歌としてもよく知られている「別れの曲」では指や唇を小さく動かす人の姿も見られ、司会者は「演奏者と聴く人の心がつながりました」と笑顔で話した。
 アンコールで「小犬のワルツ」を弾き終わった後、会場からの質問に「歌舞伎が大好き。月に7回見に行ったこともある。歌舞伎座が無くなって残念」などと流ちょうな日本語で答えた美人ピアニストに、もう一度大きな拍手が送られた。
 最前列で熱心に耳を傾けていた高井富美子さん(90)は「素晴らしい演奏で、感激しました。私も以前のようにピアノを弾きたくなりました」と、目を細めながら感想を話していた。

 

[NPO法人空援隊]
神奈川支部設立記念で講演会
「戦没者の遺骨収集に協力を」

 第二次世界大戦中に海外で命を落とした日本兵の遺骨収集活動を行っている、NPO法人空援隊(東京都中央区)の神奈川支部(江成雅子支部長、35人)設立を記念する講演会が5月7日、サンエール橋本で開かれ、子ども9人を含む約60人が参加した。
 この日はアルピニストの野口健氏が講師を務める予定だったが、キャンセルとなり、空援隊事務局長の倉田宇山氏がフィリピンでの実際の発掘・収集作業のようすを収めたビデオを上映しながら、活動内容を紹介。
 「戦死者より洞窟や山で餓死したり、病死したりした人のほうが圧倒的に多く、その遺骨は放置されたままになっている」と現状を説明し、「一体でも多くの遺骨を祖国に持ち帰ることが私たちの義務」と力説した。
 この後、小西氏、倉田氏、江成氏、それにゲストの衆院議員阿部知子氏(社民党)を加えたシンポジウムを行い、阿部氏は遺骨を持ち帰るための国の予算を強化すべきだと述べ、小西氏と倉田氏は「今の日本の繁栄が、戦争で命を落とした人たちの犠牲の上に成り立っていることを忘れるべきではない。民間でできることからやっていく。多くの人に空援隊の活動への関心を深めてほしい」と強調した。

 

[イベント情報]

●波涛の原野—山田まほ展
 相模原市民ギャラリー(JR相模原駅ビルNOW)がアートスポットの「心に残るあの作家シリーズ♯5」として6月9日まで展示。同画家は2002年の第37回日春展奨励賞受賞。電話042—776—1262。

●相模原市民文化財団がグリーンホール相模大野開館20周年と政令市移行を記念して2大コンサート
 ①小曽根真&Gary Burton 6月6日午後2時から大ホール。2002年に発表したアルバム「ヴァーチュオーシ」がグラミー賞にノミネートされ話題を呼んだデュオがジャズの真骨頂を披露する。全席指定6000円、学生(25歳以下)3000円。
 ②スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団 6月13日午後3時から大ホール。レオシュ・スワロフスキー指揮、ガブリエル・リプキンのチェロで「モルダウ」「チェロ協奏曲」「新世界」などを演奏する。S1万円、A8000円、B6000円、学生(25歳以下)は各席半額。チケットはMove電話042—742—9999。

●相模原市民交響楽団第29回定期演奏会
 6月27日午後2時からグリーンホール相模大野大ホール。全席自由で1000円。電話042—742—9999。

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