2010年(平成22年)
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2月22日 月曜日

[トップセールスに挑む]
(株)アイワ代表取締役の森岡功樹さん
通信工事・防犯設備で年商は右肩上がり

 相模原、大和市内だけでなく横浜、県央地区を毎日走る数十台の青色の工事車両。そのボディにプリントされた「防犯・通信工事のことなら(株)アイワ」の文字がそのまま業務内容を物語る。
 森岡功樹社長はいわゆる2代目。駒大卒業後、システムエンジニアとして社会の一歩を踏み出し、結婚を機に父親が経営する(有)森岡通信に転職した。NTTから受注した工事をこなす下請け企業で、5人の社員だれもが電柱に素上りして作業するのが当たり前だった。
 しかし、若い事業承継者の胸に「このままの業務では長く続かない。もっとちがうやり方があるはず」という思いがしだいに膨らんだ。そんなとき、相模原でケーブルテレビの放送が始まり、森岡さんが陣頭指揮をとることになった。27歳のときである。
 「下請け仕事に変わりはなかったが、時期がよかった。仕事も人も増え、気がついたら伊豆の本社の売り上げより丸が1つ多いほどになった」という。こんな経緯があって31歳のとき父親から社長の座を譲られ、同時に株式会社に組織変更した。 
 新たな一歩を踏み出した森岡さんは電気工事というカテゴリーに新たな事業を取り込む。防犯カメラの設置とフィルムの取り付けである。「フィルムには防犯効果があるだけでなく、暖房効率を高める省エネ性能もある。時代の要請に合う事業だと考えた」というのが理由だ。
 「売り上げは微増に微増を重ね、右肩上がり」と、その後の推移を語る森岡さん。この言葉通り社長就任時には1億5000万円弱だった年商は今、4億円前後にまで伸びている。2009年11月には現在地(相模原市上鶴間本町9—8—37)に新社屋を構え、社員を含めた従業員は50人を超えた。
 さらに2011年のアナログ放送から地デジへの完全移行という追い風も吹いている。集合住宅の改修を初めとする工事の需要が増えるのは間違いない。「大きなチャンスだと思う」という言葉に力がこもるのは当然といえよう。
 だが、順風ばかりではない。「ここ数カ月、とくに昨年12月から新築住宅の建設が激減している。二番底だと思う」と足元の景況感を語り、「ここが正念場」と気持ちを引き締める。
 明暗が交錯する状況だが、そんな中でも決して崩さないのは「ウチの強味は人」という信念だ。「アイワにやってほしいというお客さんの信頼感が財産。確かな技術に根差した誠実なサービスを続けていく。技術者派遣の要望も多いため、3年前に人材派遣業の免許を取って態勢を整えた」。社員教育にも力を注ぎ、「みんなで知恵を出し合って変化に対応しよう」と呼びかけている。
 相模原青年会議所のまちづくり活動にも参加して企業が果たすべき社会的役割への視野を広げた青年社長。自らの事業を支えるのは「いつまでも社会に必要とされる企業でありたい」という思いである。

 

[かながわスタンダード]
サーボランド認定
ドライバ技術開発で

 県は1月26日、県内中小企業の技術を世界に発信する2009年度の「かながわスタンダード」認定事業計画7件を決め、3日にパシフィコ横浜展示ホールで開かれた工業技術見本市の「テクニカルショウヨコハマ2010」で認定証を授与した。
 同スタンダードは、新たに開発した技術や製品の事業計画を世界へ発信する神奈川の技術としてふさわしいか、技術と経営の両面から評価し、重点的に支援する制度で、認定を受けると技術、経営、金融の各面で支援が受けられる。
 応募があった16件から選ばれたのは7件で、横浜市の企業が5件を占め、相模原市と横須賀市が各1件だった。
 このうち相模原から選ばれたのは機械制御、産業ロボットなどあらゆる所で利用されているサーボモーター関連製品を手がけるサーボランド(株)(相模原4—3—14、細萱宏昭社長)がサーボモーター向けに開発する汎用ドライバーの技術製品。
 サーボモーターの駆動には、その機種に対応したサーボドライバーを組み合わせて利用する必要があるが、同ドライバー自体は制御システムを構成する一要素に過ぎないため、一般的にはシステム全体を同メーカーで制御できるように組み合わされている。
 しかし、このシステムだと例えばモーターだけの高性能化をはからうとしても多大な負担が生じるため、様々なメーカーのサーボモーターを1つのシステム内に組み入れられる汎用ドライバーの開発が求められるようになり、現実に欧米を中心にした互換性のあるオープン化への取り組みが始まりつつある。
 そこで同社が今回提案したのはサーボドライバーに関するオープン規格に準じた技術の開発と実用化で、ユーザーの使用目的に合致するカスタマイズも可能という。
 このほか6件の認定事業計画は次のとおり。
 ▽透明電導膜フィルヒーター((株)三輿ネーム=横浜)▽加圧式凍結プロセスによる精密砂型錆造((株)ジェイ・エム・シー=横浜)▽硬脆性材料深孔加工((株)芝技研=横須賀)▽小規模パッケージ型汚泥脱水装置(ジャステック(株)=横浜)▽電気自動車用急速充電器((株)ハセテック=横浜)▽多機能珪藻土壁((株)ワンウィル=横浜)

 

[イベント情報]

●鬼頭明稚展 
2月23日から3月13日まで相模原市古淵2—3—7のギャルリーヴェルジェ。電話042—776—6375。
●木のぬくもり展〜きこりに集う芸術家達の展覧会
 2月24日から28日まで相模原市千代田2—2—15のギャラリースペース游。特定非営利活動法人きこり・フクヤマ画廊共催。ウッディーショップきこりは、民家に集い絵かき歌を唄い木工作品をつくる、知的、身体に障害のある芸術家集団で、約50点の作品を展示。木工(糸ノコ・焼印)のワークショップも行う。電話042—752—8266。

2月23日 火曜日

[エフオーアイ]
絶縁膜エッチング装置が好調
台湾・韓国に続き、中国にも子会社設立

 ハイテクベンチャー企業の(株)エフオーアイ(相模原市小山1—1—10、奥村裕社長)が開発、製造した「絶縁膜エッチング装置」(STELLAシリーズ)が海外の半導体メーカーに向け、好調な出荷をキープしている。
 半導体の約7割以上は日本を含む台湾や韓国、中国、東南アジアなどで生産しており、すでに国内や海外の電子機器メーカーの生産拠点は中国を含めた東アジア地区に移っている。
 その半導体製造に欠かせない同社の絶縁膜エッチング装置は、プラズマ技術を応用してエッチングする「前工程」の製造装置で、とくにナノメートルサイズの微細な穴を開けるなど、前工程のなかで最も難しい技術の1つとされ、髪の毛に例えると1本の断面を4000分の1にした極細の穴を開ける。さらに1本の断面を8000分の1にした穴を開ける超極細加工へと技術は進展しており、大手の東京エレクトロン、米国Lam社、AMAT社としのぎを削っている。
 ICチップの集積度が高ければ高いほど、パソコンや携帯電話の機能がアップするため、半導体メーカーもそれを求めており、同社はこの研究開発に10年をかけて100億円近くを投資してきた。この結果として、同社の上畠正和専務は「当社の装置はあらゆるニーズに十分応えるだけの技術を結集している」と強調する。
 絶縁膜エッチンング装置を製造する世界大手3社の出荷額は年間で約1700億円(CY2008年)。東京エレクトロンが43.2パーセントのトップシェアに対し、同社は4.0パーセントと低いが、エッチング技術自体は大手を凌ぐものがあり、FY2008年の売上高は関連製品を含め、118億円と急成長を遂げている。
 2010年3月期の第2四半期までの業績は、営業利益が前期比でプラス82.7パーセントの大幅増になっており、台湾向けは減収したものの、中国向けが前期に比べてプラスに転じており、今後なお増大する見通し。
 すでに台湾、韓国に子会社を設立しているが、中国・武漢市にも子会社を設立、今年4月から営業を開始する。今後は中国国営企業や台湾・中国の合弁会社などにも売り込み、年間70から80台(1台あたり3〜5億円)の出荷を目指す。
 同社は1994年に設立され、1997年〜2000年の3カ年で、神戸製鋼所と共同で微細化に対応できる絶縁膜エッチング装置を開発。2000年に特許を引き取って自社開発に取り組み、台湾DRAMメーカー向けを中心に業績を伸ばしてきた。社歴は15年足らずの若い企業だが、昨年11月には東京証券取引所マザーズ市場に上場し、相模原市から地域経済賞を授与された。

 

[シーメンスヒアリングインスツルメンツ]
高出力補聴器発売
高度・重度難聴向けに

 補聴器メーカーのシーメンスヒアリングインスツルメンツ(株)(相模原市相模大野5—29—15、ベルント・ウェーバー社長)は2月3日、世界最高水準(同社調べ)のパワーを持つ高出力補聴器「NITRO SP」を発売した。
 人に本来備わっている「聞く力の活用」を研究して生まれた同社の最新補聴器「ピュアデジタルファミリー」シリーズの高度・重度難聴向け新製品として発売したもので、ブルートゥース通信対応リモコンのTekマルチナビゲーターを併用すると低音のブーストが可能で、音量感と会話の聞き取りを効果的にした。
 その特徴として、①パワフルな高出力・高利徳補聴器②ワイヤレス技術による聞き取りやすさ③電源オフ機能がついた目盛りボリュウム④リモコン対応で多様に楽しめる、といった点を挙げており、耳かけ型2タイプの価格(非課税)は、片耳33万5000円、両耳56万9500円②片耳20万円、両耳34万円で、全国の専門店、眼鏡取扱店における販売を予定している。

 

[大和市観光写真コンテスト]
最優秀に「千本桜」
市役所ロビーで写真展

 大和市観光協会が募集した第8回同市観光写真コンテストの入賞作品を公開する写真展が1月26日から2月5日まで、市役所1階ロビーで行われ、訪れた市民らの目を引いた。
 応募作品131点の中から昨秋の審査で選ばれた最優秀賞1点と、優秀賞2点、入賞3点、特別賞1点、佳作7点の計14点を展示したもので、最優秀賞を得た伊藤良一さん(平塚市)の作品「満開の桜トンネル」は、満開の桜が垂れ下がってトンネルになった引地川沿いの「千本桜」を撮影した。期間中の29日には同ロビーでこの表彰式が行われたが、同協会はこの作品を3月に作成する観光ポスターに使用する。
 このほかの入賞者と作品は次のとおり。
 〔優秀賞〕▽鵜殿優子(横浜市)チビッコも祭りにひと役▽岩郫輝之助(大和市柳橋)二代目水車は大人気〔入選〕▽富田勝雄(同市下鶴間)春の民家園▽堀口宏(同市南林間)カワセミの来る池▽山崎桂子(同市大和東)散歩道〔特別賞〕小方哲稍(同市深見)よさこい大和。

2月24日 水曜日

[麻布大学]
長野の森で学術交流
C.W.ニコル氏財団と協定締結へ

 麻布大学(相模原市淵野辺1—17—71)は3月7日、長野県上水郡信濃町で「アファンの森」を運営するC.W.ニコル.アファンの森財団と学術交流協定を締結、これを記念したフォーラム「生き物のための森づくり〜黒姫・アファンの森での取り組み」をテーマに同大で開く。
 C.W.ニコル氏は1940年に英国に生まれ、カナダで環境保護局の環境問題緊急対策官などを歴任、1980年から長野県黒姫に居を定め、日本の里山に生き物を呼び戻そうと森づくりを始め、「生物多様性」を復活させた。1995年に日本国籍を取得、2002年にアファンの森財団を設立、理事長に就任した。
 この日の学術交流協定は、そのアファンの森の再生を学術的な視点で評価し、また教育の場としても活動する目的で行うもので、これに先立ち午後2時20分からは、そのニコル氏が「森は蘇る」をテーマに講演、3時30分からのフォーラムでは麻布大学野生動物研究室の高槻成紀教授が「森の再生を生物の視点から見る」をテーマに解説、このあと、ニコル氏と同財団常務理事で林業家の松木信義氏をまじえてアファンの森を語り合う。

 

[相模ひまわり幼稚園]
力作揃いの作品展
父母ら2000人が観賞

 相模ひまわり幼稚園(相模原市東大沼2—7—6、川井彦策園長)で2月11日、園児たちが制作した絵画や立体作品を保護者や卒業生、近隣の人たちに公開する展示会が開かれ、延べ約2000人が観賞に訪れた。
 今年で43回目になる恒例行事。川井俊幸副園長が「子どもたちの創造性を高め、友達同士で一緒に制作する喜びを体験するのが目的」と話すとおり、園児352人の個人作品と、年少から年長まで合わせて12クラスごとの共同立体作品を屋内展示した。
 個人制作の描画の題材は両親や友達の顔、夏休み、運動会などさまざま。年中、年長クラスでは1学期から3学期まで各学期に園児が描いた作品が1枚ずつ展示され、園児たちの成長ぶりを伝えた。
 共同作品の素材は家庭などから寄せられた牛乳パックや新聞紙、ペットボトル、ティッシュペーパーの箱などの廃材。3匹の子ぶた、公園、クリスマス、池、森と動物、宇宙などそれぞれのテーマをもとに、子どもたちが思い思いのイメージを形と色で表現した力作ぞろい。
 牛乳パックをガムテープでつないだ骨組みを新聞紙で覆い表面を赤く塗ったすべり台や、カップうどんの器でできた個性豊かな28匹のカエルが遊ぶ池を初め、大きな時計台、青虫、池、惑星などの作品が参観者を喜ばせ、親子で記念写真を撮る人たちの姿も多く見られた。
 会場内にはユニセフ募金とハイチ地震義捐金募集コーナーが設けられたほか、カナガワビエンナーレに出品された海外の子どもたちの絵画作品と、父母の会のハワイアンストラップ作品の展示も行われた。
 また、豚汁のサービスコーナーではおいしそうに味わう親子の姿が見られるなど、園内いっぱいに寒さを吹き飛ばす活気があふれていた。

 

[相模原市]
政令市情報コーナー開設

 相模原市は2月10日、本庁舎ロビーに、「政令指定都市・相模原インフォメーション」コーナーを開設した。
 政令市移行50日前に合わせて、高さ2.4メートル×幅5.4メートル×奥行0.4メートルのコーナーを設け、①首都圏南西部の広域交流拠点都市づくりをめざして②市民サービス・暮らしの変化コーナー③トピックスコーナーを配置、政令市にかかわる情報などをビジュアルに紹介し、トピックスコーナーでは移行記念イベントの紹介など情報の更新もはかり、10月29日まで継続する。

2月25日 木曜日

[齊藤精機]
太陽電池用シリコン
切断機2機種発売

 齊藤精機(株)(相模原市淵野辺1—21—18、齊藤實社長)は太陽電池用シリコンの切断機を発売した。多結晶角切り切断機「STBМ—9030」と単結晶同「STBМ—6040」のタイプの異なる2機種で、台湾、韓国の現地メーカーに売り込んでいる。同社はすでにシリコン切断の関連機で納入実績があり、両国での需要に期待している。
 多結晶切断機はシリコン原料を加熱溶解し固めたものを角ブロックに切断し、さらに両端部を薄く切り取って太陽電池用として加工する大型機械。一方、単結晶切断機は円筒状に引き上げたシリコンを長方形に切断する機械で、多結晶切断機よりコンパクトな設計に仕上がっている。
 元々、自動車部品製造の機械を自動車メーカーに納入していた同社は、1983年にシリコンを削る機械を初めて開発、96年から切断機製造に着手しており、その長年のノウハウを生かし、太陽電池分野へと参入している。
 現在、最も広く使われている太陽電池は、細かいシリコン結晶が集まった多結晶シリコンを用いており、高性能で変換効率が20パーセントを超える単結晶シリコンに比べ、変換効率は15〜18パーセントだが、省エネルギーで安価な方法で製造できる。単結晶シリコンは半導体ウエハの原材料として用いられている。

 

[大和市]
「M—POLE」を市長が視察

 テクノプラザ大和(下鶴間3854—1)の立地するシコー(株)、システム技研(株)、(株)TTオプティクス、(株)モデラート工房の4社が共同開発した風力発電機と太陽電池パネルのハイブリッド式で発電する多目的街路灯「M—POLE」を2月3日、大和市の大木哲市長が視察した。
 同街路灯は風力や太陽光で発電、街路灯としての機能のほか、電源コンセントの取り付けで災害時の電源や防犯カメラ、回転灯、スピーカー、風速計などにも使える独立電源型多目的ポールとして、様々な活用が期待されている。

 

[イベント情報]

●発明家エジソンの音を聴こう!
 2月28日午後2時から相模原市立博物館大会議室。町田市少年少女発明クラブ企画・指導委員の下薗大輔氏が、コレクションの1部を実際に動かし、音を鳴らしながら仕組みを紹介、科学の面白さを話す。無料で定員200人。電話042—750—8030。

●鮫島農作陶展
 3月1日から4月2日まで相模原市中央3—7—1のギャラリー誠文堂。「暮らしに花、潤いを」をテーマに生け花用花器や家庭の一輪ざしなどを展示。電話042—756—3178。

●第38回こもれびコンサート「坂田稔カルテット・エキサイティング・ジャズ・コンサート」
 3月13日午後6時から相模原市立大野台公民館大会議室(大野台5—16—38)。前売大人600円、小中学生300円。電話042—755—6000。

2月26日 金曜日

[相模原市]
行政委員会委員の報酬の在り方検討会
今秋方針を打ち出す予定

 相模原市の行政委員会委員の報酬の在り方検討会が2月9日に発足、市特別職報酬等審議会委員10人をメンバーにした初会合が市役所で開かれ、会長に相模原商議所会頭の河本洋次氏を選出した。今後は選挙管理委員会委員など行政委員の現状の報酬や活動と、他都市の状況などを把握したうえで、今秋にも方針を打ち出す予定。
 同検討会を設置したのは、昨年1月の滋賀県大津地裁による判決がきっかけ。同県の一部行政委員が月に1、2回の会議出席などで月額19万円から22万円の報酬を得ているのは地方自治法違反として、原告が知事に報酬の支払い差し止めを求めた裁判で、同地裁が「月額報酬を認めた県条例は効力を持たない」という判断を示し、原告が勝訴した。同県はこの判決を不服とし大阪高裁に控訴している。一方で、神奈川県は昨年11月、行政委員への報酬を「原則、日額支給とする」という見直し方針を公表、こうした流れを踏まえて相模原市も検討するという判断に至ったという。
 ちなみに、市の教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、人事委員会、農業委員会の委員報酬は月額で4万7000円から16万8000円が支給されており、国定資産評価審査委員の報酬は法律で日額と定められており1万5000円が支給されている。

 

[とぴっくとーく]
相模原芸術家協会会長に就任した上條陽子氏
地域との接点広げる

——相芸協の現況は。
 「いろいろなジャンルの美術作家43人で構成しています。会としての大きな催しは毎年9月に開催している相模原芸術家協会展ですが、最近は地域社会とふれあう活動にも力を入れています。昨年は市内17の子どもセンターで絵画を指導しました。学校や病院、障害者施設などで教えている会員も少なくありません。発足から19年が経ち、会としての視野を広げ、行動範囲も広げていくように努めています」
——近く開催する展覧会もその一環ですね。
 「ええ。政令指定都市移行を記念して3月29日から4月3日まで東京・銀座で小品展を開催します。相模原市の新しい出発を祝って35人が出品します。市民の皆さんにも足を運んでいただければと願っています」
——会員が地域への意識を深めている表れでしょうか。
 「そう言えますね。会員は国内の美術界で活躍している人ばかりですが、やはり、自分が住む街で作品を多くの人に知ってほしいという思いも深いものがあります。長く協会に属している人はもちろんですが、まだ協会に入って間もない若い人たちにも、私には意外に思えるほど、その意識が強いですね。相芸協を拠点にした活動を通じておたがいに刺激を与え合い、すべての人の心に訴える作品を世界に発信していきたい、そういう気持ちは会員に共通するものだと思います」
  ——抱負をお聞かせ下さい。
 「来年の創立20周年記念事業を始めどんな事業もみんなで決めて、みんなで実行していきます。私たちにできる地域貢献活動や美術館建設促進についても,会員の総意を踏まえて会長として積極的に発言していきたいと思います」

 

[Sokei短信]

●相模の大凧まつりの今年の題字は「祝政」
 政令市移行を祝って4月24日と25日、相模川河川敷で「風と大地の饗宴」と共に行う大凧の題字を募集した結果、104点の応募があり、審査により政令市にふさわしい「祝政」に決まった。この題字を寄せたのは磯部の岡田俊寛さんら5人で、いずれも入選者とし、佳作には「躍風」「相模」の2点が選ばれた。

●大和ドレスメーカー女学院が恒例の「針供養」
 同女学院(大和市1—2—1、牛山綾子学院長)で2月4日、今年で62回目を数える供養を行い、丸い皿の上に3丁の豆腐を置いたシンプルな針床に学院生たちは「裁縫がもっとうまくなりますように」「素敵な服が縫えますように」と願いを込めながら使い古した針を射して供養した。この針床は2月6日まで同学院の受付前に置かれ、一般の人も自由に供養でき、市内外から毎年約1000本の針が持ち寄られ、針床に射された針は近くの神社に奉納するという。

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