2009年(平成21年)
相模経済新聞社
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12月21日 月曜日

[相原造園研究会]
学校や生徒を支援し30周年
校長、現役生徒交え祝う

 県立相原高校の造園科および環境土木科の卒業生有志で1978年10月に発足した相原造園研究会(大川伸幸会長)が今年で30周年を迎え、この記念式典が11月23日にホテルラポール千寿閣で開かれ、同会会員30人と現役生徒、鈴木校長ら約50人が集い、OBたちの活動を称えた。
 同研究会は「より高度な造園知識や技術を学び、将来の造園界の一員として研鑚する」という目的で発足、研修会や講演会を積極的に行って自己研鑚を積む一方、会則で「相原高校環境土木科の発展に必要な事業を行う」とうたい、相原高校文化祭への参加や同高中庭の剪定作業を毎年の恒例行事にしてきた。
 また、2007年からは現役生徒の造園技能士資格取得を支援、休みを返上して指導にあたっている。その結果、3年間で3級合格者30人以上、現役では難関とされる2級でも5人の合格者を輩出した。
 式典後は現役生徒たちもまじえて屋上緑化事業に詳しい東邦レオ(株)関係者による「人口地盤緑化と壁面緑化の最新技術」をテーマにした講演に耳を傾けたが、大川会長は「今後も母校との連携を深めながら会員相互の親睦をはかり、造園を志す後輩たちのために様々な場面で協力したい」と語った。

 

[大和市]
小学生ら4人が作文朗読
青少年育成大会で

 全国青少年健全育成強調月間にあわせた大和市青少年健全育成大会が11月28日、市保健福祉センターで開かれ、青少年育成活動推進者や青少年善行ほう賞の表彰が行われた。
 また、今夏に市内小学5年生と中学2年生、高校2年生から募集した青少年健全育成作文の朗読も行われ、小学校20校、中学校9校、高校2校から寄せられた応募作品1905点の中から各校の代表1人と市制50周年記念作文5人の作品を掲載した作文集「明るくたくましく」を作製。
 朗読されたのはそのうちの4作品で、小学生では池城ひとみさん(南林間小)が「わたしの家族のつながり」、中学生では増田あゆみさん(上和田中)が「大切なもの」、高校生では齋藤優美子さん(大和西高)が「私の宝、しんゆう」、50周年記念では加藤百恵さん(下福田中)が「50年前の大和」を披露、会場から大きな拍手を受けた。
 このあと、小中学生を中心にしたヒップホップのダンスサークルの「SOUL Freedom」がダンス、NHK全国学校音楽コンクールの県コンクールで銀賞を受けた南林間中合唱部による合唱も披露され、会場を盛り上げた。

 

[Sokei短信]

●日本工機が催涙液で不審者を撃退する防犯機器を発売
 同社(東京都港区)が開発したスイッチを押すだけでネットが飛び出し不審者にからみつく防犯機器「ネットランチャー」の技術を活用、スイッチを押すと催涙液を噴射、不審者を撃退する「リキッドランチャー」を、11月24日に発売した。手のひらサイズのグリップは軽くて持ちやすく、仮に外したとしても続けてスイッチを押すともう一発発射できる2連射式のため安心して使えるという。また、不慣れな場合を想定して訓練タイプ(水性液)を用意、事前に試射出来る。グリップ1台に催涙タイプカートリッジ2本をつけた価格は税込み2万6040円(送料別途)で、銀行や郵便局、コンビニ、学校、保育園、警察などへの販売を想定、初年度は5000セットの販売を目指す。電話03—3436—1222。

12月22日 火曜日

[相原高校]
藤野のゆず収穫手伝い
生徒8人と教諭、校長

 県立相原高校(相模原市橋本2—1—58、鈴木芳行校長)の環境土木科生徒8人と鴇田浩正教諭、鈴木校長が11月22日、藤野町商工会の関係者によるゆずの収穫に臨み、もぎ取りのボランティア活動を行った。
 ゆずの特産品開発に力を入れている藤野町は近年、植樹を進める中で収穫や管理を考えて低樹高化の栽培に取り組んでいるが、「桃栗3年柿8年柚の大馬鹿16年」と言われるように、収穫に至るまでには時間がかかる。このため現在ある高木からの収穫に頼らざるを得ず、おまけに斜面地なので高齢者にはひと苦労になっている。
 そこで同高生徒たちが手伝う話が進み、この日は同町関係者とあわせて20数人が午前8時に同町商工会に集合、時折小雨が降るなかで作業を行った。
 今年はゆずなどの柑橘系の果実が数多く実る「成年」(表年)とあって、たわわに実った高木には男子生徒がはしごで登って高ばさみで切り落とし、低木は手でもぎ取って収穫した。また、ゆずの枝をはさみできれいに切り落としてカゴに入れる作業も手伝った。
 その結果、カゴ40から50箱を収穫、それを(有)ふじのの加工工場に運び、終了したのは午後5時過ぎで、生徒たちはゆずのとげで体に傷を負ったが、最後に家への土産と食品化学科の食品開発用にゆずをもらい受け、ボランティアによるすがすがしい気分とあわせて「満たされた1日になった」という。

 

[大和市LPG保安協会]
ガス発電機2台を市に寄贈
カセットボンベ可

 大和市LPG保安協会(池田辰吉会長)は11月26日、ガス発電機2台(計26万400円相当)を市に寄贈、池田会長らが大木哲市長を訪れ、この贈呈式を行った。
 同市が備蓄するガソリンによる発電機と違い、LPガスによる発電、緊急時の運用面で安定と即応化が可能で、カセットボンベでも使えるため、家庭や地域の災害用備蓄にも有効とされ、ボンベ2本で約2時間、5キロボンベでは約10時間の連続運転が可能という。
 これに対し大木市長は謝意を示したが、市危機管理課は「災害時だけでなく訓練などでも広く活用し、こうした発電機の存在を市民にもPRしたい」と話している。
 同協会と市は、災害でライフラインが寸断された場合の避難所の炊き出しなどの燃料確保のため応援協定を結んでいる。

 

[大和華道協会]
いけばな諸流展で80点展示

 大和華道協会(大垣弘子会長)による「いけばな諸流展」が11月28日と29日、市生涯学習センターで開かれ、ツバキ、ボケ、ドウダンツツジ、サンゴミズキや、この時期に咲く冬桜などの草木約80点が展示され、訪れる人の目を楽しませた。
 同協会は流派を超えた交流を目的に1951年10月に発足、現在18流派が参加し、会員が300人を数える。今年で58回目を数える同展は毎年11月に開催しているが、1994年から毎年3月に大和市グリーンアップセンターが主催する「いけばな展」でも出展している。また、ボランティア活動として大和市役所や市青少年センター、大和警察署のロビーなどに生け花を展示している。
 大垣会長は今回の諸流展について、「伝統的な格花、季節美や彩りの花、創作と生け花の奥深さを楽しんでいただければ幸い」と話していた。

12月23日 水曜日・祝

 

 

 

12月24日 木曜日

[東邦通信システムズ]
デジタル看板システム発売
静止画、動画表示

 (株)東邦通信システムズ(大和市中央林間1—10—7、橋本日吉社長)は、デジタルサイネージと呼ばれる電子看板システムを発売した。デジタル技術を活用して平面ディスプレイによって映像や情報を表示する広告媒体で、特定層に焦点を絞ったインフォメーション・メッセージを発信する。
 顧客に合わせてコンテンツを作成し、そのデータを保存したUSBメモリを表示用のパソコンに挿入するだけの簡単なシステムで、静止画、テロップ、動画のいずれも表示できる。レストランやホテル、店舗、展示場のほか、病院、介護施設、企業の受付など活用範囲は広がっている。印刷による情報発信に比べ、データを出力したり、出力した用紙を貼り替えたり、書き換えの手間が省け、看板製作の効率化が図れるのもメリットだ。
 ハイビジョンに対応した32型液晶ディスプレイにキャスター付きのスタンドが付いており、電源に差し込めばすぐに使用できる。液晶ディスプレイはタテ、ヨコ自由に操作でき、場所も選ばないため屋内、屋外でも設置できる。看板だけでなく、セミナーなど講義の資料を映しだすことも可能だ。
 同社は電子看板システム、保守、セットアップ、コンテンツ作成のパッケージプランを用意し、県内の店舗や企業に売り込んでいる。とくにメニューを表示するレストランなどを中心に、コンテンツ製作、サポートに力を入れて営業展開している。
 Webソリューション事業部の佃政幸事業部長は「最新のホットな情報を配信するものなので、メニューの更新が必要になる。更新も当社でサポートする」とPR。機械本体は月々のリース契約になっており、コンテンツは5ページ以内で1万5000円、10ページ以内は2万5000円。

 

[トップセールスに挑む]
シップスレインワールド(株)の江口聡さん
若い情熱傾け雨水集水装置の普及目指す

 「一家に一台、雨水タンクを」、これがベンチャー企業、シップスレインワールド(株)(中山義光社長、相模原市相模大野6—6—11)の掲げるキャッチフレーズ。そのたの主力PRツールであるネットショップの運営を担当する江口聡さん。5月に開設したECサイトに多くの来訪者がある。
 同社が手がけているのは雨水集水装置。ドイツから直輸入した大型装置を販売するのと並んで、自社開発した一般家屋用装置の製造、販売を展開している。商品名は「コレクターミニ」。長さ50センチ、外径60ミリほどの円筒状の器で、樋に装着すると約80パーセントの雨水を集め、ごみは雨水から分離して樋の中を落下する仕組みだ。素材はステンレス。標準品の価格は1個2万4000円。
 大学で安全人間工学を学び、安全と環境への関心を深めた江口さん。「お客さんに喜ばれ、この品物は売れるよと言われる」とやりがいを語り、「一度設置すれば半永久的に使える耐久性のよさ、ゴミを出さない環境保全性が設計思想。高い雨水回収率と、メンテナンスの手軽さも特長で、納品後のクレームは皆無に近い」と自社製品の品質に自信をのぞかせる。
 発売当初、毎月1件か2件ほどだった樽の注文は今、30件前後にまで増えている。戸建て住宅だけでなくハウスメーカーからのまとまった注文が数を押し上げている。それだけ雨水利用への社会的な注目度と需要が高まっている証しだろう。同時に低価格なプラスチックを素材にしたコレクター(9800円)や樽の補修用の蜜蝋ワックス、手押しポンプの販売も強化している。
 集水器のほか、降雨時に樋からあふれる雨水を貯蔵するタンクにあたる「樽」も販売している。容量は60リットルから450リットルまで6タイプあり、ウィスキーやワインの醸造に使われた樽とリサイクル樽が主体。江口さん自身も樽のリメイクや加工、注文主宅への設置などの「現場作業」を受け持つことがある
 タンクに貯めた水は庭の花に水をやるスローライフな楽しみ方をはじめ壁面緑化、屋上緑化への水やり、散水や打ち水、ビオトープへの給水など環境分野での用途は広く、初期消火や災害発生時のトイレ用給水という用途も想定される。学校教育にも取り入れられ、大和市立の全小学校に採用されている。
 現在、深さ20メートルの深井戸の掘削を可能にする手押しポンプを開発中で今年度の相模原市中小企業研究開発事業にも採択された。テーマは「途上国、防災井戸向けの耐久性のある深井戸人力井戸ポンプの開発」。試作品は完成段階に達しており、相模原発の国際スタンダード商品になることが期待される。
 「途上国の水事情はとても悪い。水不足も深刻化している。雨水の利用、深井戸掘削で状況を改善する手法を発信できれば」と語る江口さん。その眼差しに25歳の溌剌とした未来志向の輝きが宿る。 

 

[相模原芸術家協会]
新会長に上條陽子さん選任

 相模原芸術家協会は11月21日、前会長の陶山定人氏の急逝に伴う会員会を開き、新会長に前副会長の上條陽子氏を選任した。同時に決めた再任を含めた役員は次のとおり。
 〔副会長〕成田禎介〔実行委員長〕後藤公一〔事務局長〕細谷玉江〔事務局員〕▽堤一彦▽松原秀伸

12月25日 金曜日

[オザキ総業]
生ごみの消滅機を一般家庭向けに発売
炭酸ガス等に分解、堆肥化

 (有)オザキ総業(大和市上和田2493、尾崎春雄社長)では、生ゴミを微量の炭酸ガスと水蒸気に変えてしまう生ゴミ消滅機をこのほど発売した。消滅剤(酵素)を入れることによって、生ゴミを完全に消滅させる微生物分解型の処理機で、商品名は「グリーンラブ」。一般家庭用向けに売り出されている。
 従来型の生ゴミ乾燥機には多くの処理物が残るが、この処理機は独自の酵素によって微生物を活性化、短時間で分解し堆肥化させる能力がある。
 半年に1回、消滅剤(12リットル)を補充するだけで驚くほどのパワーを発揮する。処理能力は1日約1キロで三角コーナーの2杯分。4〜6人家族の生ゴミを24時間以内に分解する。
 処理機はモーターが搭載され、生ゴミを間けつで攪拌する仕組みになっている。野菜、果物、穀物類、肉、魚のほか、ペットの糞も分解、しかも一切、臭いを発生させない。 ただ、種子や根菜類の首の部分などは分解しにくいという。
 堆肥化したものは家庭菜園や花壇の肥料として使えるため無駄がなく、処理機から排出する炭酸ガスは中型犬1匹の呼吸量だという。省エネタイプで、1日の消費電力は最大で88ワット、電気代は月に100〜200円。高さ720ミリ、幅500ミリ、奥行き392ミリ、重量は25グラムのコンパクトサイズのため屋内でも設置が可能だ。外観はグリーンで統一している。
 尾崎社長は「生ゴミは水分を多く含んでいるので、焼却するには相当の熱量が必要だ。(生ゴミ消滅機が)普及すればゴミの減量化につながるし、市の焼却場の維持経費削減にもなる」とアピールした。
 本体価格は7万円、酵素代7000円で計7万7000円だが、大和市から5万円(限度額)の補助金が出るため、2万7000円で購入できる。購入したい人は同社(電話046—269—7918)へ。

 

[加藤忠一さん]
アクリル淡彩で「新しい相模原」
スケッチ100景を出版

 相模原市星が丘4丁目のギャラリーパスタイム店主、加藤忠一さん(68)が画集「新しい相模原・アクリル油彩スケッチ100景」を出版、この原画展を12月10日から15日までJR相模原駅ビルNOWの相模原市民ギャラリーで開いた。
 加藤さんは北海道大学大学院修了後、相模原市淵野辺にあった富士製繊中央研究所(のちの新日鉄研究所、現青山学院大学)に入社、以来40年余り相模原に住み、会社員時代から描いていた油絵から定年後にアクリル淡彩スケッチを創案した。
 同淡彩スケッチはキャンパスボードに油性細ペンでスケッチし、アクリル絵具で淡彩、同ニスで仕上げる手法で、鮮やかな発色、水や経年変化に強い特色を持つという。
 そのスケッチで2年前に故郷の福井県鯖江市の100景を描き、展覧会を行ったのを機に、40年以上住む相模原の100景を思い立ち、政令指定都市に生まれ変わる今の自然などをスケッチし、B5判46頁の画集にした。
 その画集には陣馬山頂から描いた「真っ白な富士」をはじめ相模湖、小原宿本陣、正覚寺、峰の薬師、旧小倉橋、相原高大樹、、木もれびの森、八景の棚、無景光寺など色鮮やかな作品百点を収録している。
 加藤さんはこの画集を図書館、学校用にと相模原市に200部寄贈したが、ギャラリーパスタイムでは700円で販売している。問い合わせは電話090—4613—2266。

 

[相模原税務署]
JAXAでe-Tax研修会
相模女子大の学生がポスター・プレゼン

 相模原税務署(富士見6—4—14、守富哲夫署長)が11月、相模女子大学(文京2—1—1、谷崎昭男学長)短大生活デザイン学科の学生10人から「税を考える週間ポスター展」でポスターのプレゼンテーションを受ける一方、宇宙航空研究開発機構(JAXA)相模原キャンパスで職員に対するe-Tax(国税電子申告・納税システム)の研修会を行った。
 相模女子大生のポスター・プレゼンでは、「税金は輝く社会を支えてる」「納税、NO税はダメ!!」などの文字をあしらったコンピューターグラフィックによるポスター10枚が同大で同署職員と相模原関税会(鈴木泰夫会長)の役員を相手に行われ、学生が「なぜ税金が必要なのかということを考えたとき、私はみんなが笑っていられる国を創るために必要なのではないかと考え、未来に微笑むために納税するというイメージで描いた」といった形で作品に込めた思いを語った。
 この取り組みに対して守屋署長は「心から敬意を表したい」として同大学長を始め10人の学生に賞状を授与した。このポスターは今後、税務署の行事等で展示する。
 一方、JAXAにおける研修会では、同署職員を講師に約50人の職員がインターネットを利用した所得税の申告や納税の方法をパソコンの操作で体験、受講した阪本成一教授は、「e-Taxは申告期間中に自宅で夜遅くでもできるので非常に便利と解った。納税は社会人としてきちんと行うことで、税の使途についてしっかり見守る姿勢が大切」とコメントした。

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