2009年(平成21年)
相模経済新聞社
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10月12日 月曜日・祝日

 

 

 

10月13日 火曜日

[サンキ冷機]
「食の安全」胸に40年
冷蔵庫・冷凍庫、エアコン、空調管理

 創業40年の(有)サンキ冷機(大和市中央7—12—24)の2代目社長、高尾俊安さん(50)は「食の安全を守る」という責任重大な仕事に誇りを感じ、妻美智代さんと2人で、冷機の設計施工と50件から60件の得意先の管理と修理、点検を行っている。
 冷機は物を冷やす冷蔵庫、冷凍庫とその設置空間を冷やすエアコン、空調の2つがあり、いずれも理論的に仕組みを熟知していないと、管理も修理も、出来ない。20歳で初めて1人で担当したエアコン修理は原因が解明できず帰ってきたというエピソードもある。
 高校時代は家業を継ぐ意志は全く無く、アルバイトで資金作りをして、バイクレース、カーレースにチャレンジ。また、音楽が好きでバンド活動に熱中したときもあった。やりたい事にとことん挑戦し、4年間かかって高校を卒業。「年子の妹と同学年になったときはさすがに気まずかった」と当時を振り返る。
 卒業後、父三千男さんの薦めで(株)ダイキン工業の販売を担当する「神奈川ダイキン」に就職、8年間みっちりと冷機について指導を受けた。今この仕事が出来るのはその経験があったから。育ててくれた上司に今でも感謝しているという。
 パソコンとソファー、書棚というすっきりした事務所には素人ばなれしたジャズが流れ、音楽好きを物語っている。FM大和が発足当時、「JAZZ ALLET」という番組を任されて、企画、選曲、ゲストの交渉まで一切を担当したという経歴もある。T-SQUAREの伊藤たけし、和泉宏隆やジャズピアニストの松岡直哉などをゲストに招き、スタジオ収録したり、ゴスペルのロン・ブラウンを取材したこともあるという。「憧れのアーティストを目の前にした時は感激だった」と語る高尾さん。音楽雑誌「スイングジャーナル」や「アドリブ」に記事を書いた経験もある。
 「故障が起こると、食品を管理しているだけに緊急性が問われ、常に緊張感を持って仕事に携わっている。これからも食品を安全に保持する工夫と努力を続けていきたい」と晴れやかな笑顔で語る。電話046—263—7614。

 

[相模原市]
地域清掃で商店街をアピール

 相模原市商店街地域貢献活動推進協議会(武内英雄会長)が「地域のお客様の暮らしに役立つ商店街」をアピールしようと、昨年度から始めた「さがみはらクリーン大作戦」が9月18日に行われ、3回目の今回は前2回より多い市内35の商店会が参加した。
 同協議会が音頭をとって商店会員はもちろん、地域の住民やボランティアにも参加を呼びかけた。商店街を清掃して地域の美観を保つと同時に地域商業・サービス業者らと住民とのつながりを深め商店街の役割への理解を深めてもらうのが狙い。
 参加者はほぼ1時間にわたり道路わきの草むしり、路上に落ちている吸い殻やごみ拾いなどに汗を流した。

 

[ノジマ]
創業50周年を記念し相模原市に300万円寄付
LED電球なども

 (株)ノジマ(横浜市中区尾上町、野島廣司社長)は9月18日、創業50周年を記念し、創業の地である相模原市にCO2削減に役立てて欲しいと300万円と電動スクーター1台、LED電球50個、電球型蛍光灯200個を寄贈した。
 同社は従来も地元への利益還元として、前年度の収益に応じて商品引換券を店舗所在地の自治体に寄付しており、相模原市は市環境情報センターや児童クラブなどのIT機器導入などに充ててきた。

10月14日 水曜日

[江藤スプリング製作所]
フラット天秤を全国に出荷
釣り人に人気

 (有)江藤スプリング製作所(大和市渋谷6—2—6、江藤高志社長)が製造する「フラット天秤」(商品名)が好調な売れ行きを示している。不況知らずの“神話”は崩れたたものの、今回の経済不況もさほど影響を受けず、年間、数万本を製造し、全国にチェーン店化する漁具販売店などに大量出荷している。
 フラット天秤は竿からのリールと魚を針でかける糸を接続する部分で、バネ用ステンレス材を使用している。3.8ミリの太い丸線の材料をローラーで圧延加工し、薄く延ばしたもので、圧延前と変わらない強度を維持している。潮の流れの影響を受けにくいため、釣り人には人気が高い。
 7年前に「異形線」として特許を取得した。魚の引く方向に柔軟性があり、魚を掛けてから取り込むまでの一連の動作がスムーズに行えるため、漁師からも「使い勝手がいい」と褒められている。バネ効果によってハリス・付け餌の動きが自然に行われるため、魚が警戒心を持たずに食い込んでくるという。
 弓型とL型の2通りの線形があり、長さ、厚さは魚の引く力に合わせて作られている。例えばアジ・サバの線形厚は1.6〜2㍉、長さ45〜50センチ。カツオは厚さ2.5ミリ以上、長さは平均65センチ。水深によって厚さ、長さは違ってくる。シロギスは厚さ0.75ミリと薄いが、泳ぐ水深に合わせて長さを調節しており、水深が深いところは平均20センチ、浅瀬では同8センチのものが商品化されている。シロギス用天秤は370円、アジ、サバ用は700円前後、カツオ用は1280円と、魚の大小によって販売価格が違っている。
 数十年前、バネ屋として出発した同社だったが、景気に左右されない漁具業界へと方向転換した。もともとスプリングバネの技術を得意としていたため、漁具メーカーに依頼されて作った初めての商品が釣り関係者から人気を得たことがきっかけとなって、大量生産するようになった。

 

[相模原市の“工業力”]
08年以降再度の沈下で視界不良の気配

 1955年に「工業立市」を打ち出し、製造業の集積に取り組んできた相模原市の“工業力”が揺れている。
 市経済部産業振興課が毎年秋に発行している「相模原の産業」によると、従業者4人以上の企業の製造品出荷額は、1990年に2兆904億6500万円まで達し、県内では横浜、川崎、藤沢市に次いで4位、全国では13位にランクされた。
 しかし、これをピークにその後は1兆円台に下降、2002年には1兆1221億700万円まで落ち込んだ。この年の順位が県内6位、全国で36位だった。また、翌2003年の出荷額はわずかに持ち直し、県内では5位になったが、全国で37位とさらにランクを下げた。
 このあと2004年には1兆3006億円台、2005年は1兆4584億円台まで持ち直し、さらに津久井4町との合併による出荷額が加わって2007年には1兆6064億円台になり、県内3位が復活した。
 しかしながら、近年は日本金属工業、カルピスといった大手工場が撤退、セントラル自動車もこれに加わり、しかも2008年秋の米国リーマン・ショックを機に世界に広がった不況が市内の製造業も直撃しているため、2008、2009年と相次いで再度の沈下を指摘する声があがっており、この先視界不良の気配になっている。

 

[Sokei短信]

●シニア層の趣味で一番の人気は「パソコン・インターネット」
 (株)DigiBook(東京都渋谷区)が60歳から79歳までの男女400人、計800人を対象にネットで行った「シニア層の生活実態調査」による「現在から今後も継続して(あるいは今後新たに)趣味にしたい、力を入れたいこと」の質問で明らかになったもので、「この先多くのお金や時間を使いたいこと」の質問では「旅行・レジャー」が70パーセントで最も多く、次いで「健康」が61.9パーセント、「自分の趣味」が60パーセントで、「家族と過ごす時間」「友人・知人との交流」を上回った。

●敬老の日に県立相原高生と地元の子ども会が高齢者に幸香饅頭を配布
 2005年から毎年行っており、同高食品科学分会食品化学班の生徒が9月20日に酒饅頭を製造、21日に橋本2丁目レインボークラブ子ども会と連携し、21日に手作業で組み立てた箱に入れ、手紙を添えて橋本2丁目周辺に住む高齢者約150人に手渡した。

10月15日 木曜日

[相模原市幼稚園協会]
父母の会連合会と研修大会
「心が響き合う幼稚園教育を」テーマに

 (社)相模原市幼稚園協会(39園、川井俊幸会長)と父母の会連合会は9月10日午前10時15分から相模原市民会館ホールで第27回研修大会を開催、協会加盟園の関係者や父母ら約1200人が参加した。
 同協会が父母会連合会と連携し、私立幼稚園教育の充実を願う大会宣言の採択と様々な分野で活動する人を招いて講演会を毎年行っているもので、今年のテーマは「心が響き合う幼稚園教育を」。
 父母会連合会会長の岸麻衣子さんは「日々の子育ての中では喜びとともに悩みや不安が少なからずある。様々な分野の子育てに関する専門的な話を聞くのは私たち母親にとって大変有益になる」とあいさつ、続いて川井会長が昨年の秋葉原無差別殺人を例に感謝の心と愛されているという実感の重要性を指摘、「私たちは子どもたちの未来を創る仕事をしている。『幼稚園と家庭とのつながり』をしっかりともって保護者の期待に答えて参りたい」と語った。
 大会ではまた、「父母が連携し研修・研鑽に励み」、「私立幼稚園教育の充実発展、教育費の父母負担軽減のため、公費助成金の増額を要望する」とする宣言を採択、講演は「ねずみくんのチョッキ」で有名な絵本作家なかえよしを氏が「今、気がついてほしい大切なこと?ねずみくんからのメッセージ」と題し、金子みすゞの詩や自身の作品を挙げて想像力と思いやりの大切さについて参加者に語りかけた。

 

[イベント情報]

●県立歴史博物館特別展「鎌倉の日蓮上人—中世人の信仰世界」
 10月17日から11月29日まで開く。鎌倉幕府時代は真台や天台、浄土の教学を母胎に中国からは禅が伝わり、鎌倉新仏教と言われる宗派が発生、中でも日蓮の信仰が法華経を唯一絶対とする点で際立った。このため鎌倉には現在も多数の日蓮宗寺院があり、これら寺院の遺宝約150点を展示する。期間中に講座「中世東国の日蓮仰」、11月3日と23日には記念講演会も行う。大人800円(団体700円)、20歳未満・大学生500円(同400円)高校・65歳以上100円。電話045—201—0926。

●相模原音楽家連盟コンサートvol3「ラフマニノフの生涯〜ロマン派最後の巨匠、その愛の歌」
 10月25日午後2時から相模原南市民ホール。全席自由2500円、高校生以下1500円。Move電話042—742—9999。

 

「とぴっくとーく」
大和商工会議所異業種交流会会長の宇井崇さん
「海軍ラーメン」広めたい

——交流会の現況は。
 「製造、販売、IT関連など幅広い業種の46社で構成しています。基本的には会員の交流、懇親が活動の目的です。3カ月に1度ほど全体会を開いて近況報告などをしています。また毎年、市産業フェアに出展して会の活動紹介などを行い、PRに努めています。そのほか年に1度の研修旅行、納涼会などを催し、会員の親睦を図っています」
——活動の柱は。
 「分科会を組織して毎月1回定例会を開いています。海軍ラーメンでまちおこしプロジェクト、大和の歴史を知る会、情報交換会の3つです。海軍ラーメンは基地内で昔のレシピが見つかったのをきっかけにして始まりました。大和の名物にするため、市内のラーメン屋さんのメニューに加えてもらおうと活発に動いています。まちおこしにまでつながればと思います。歴史の会は市内の旧跡などを探訪して歴史資源の発掘に努めており、情報交換会は例えば、市内のおいしい食べ物屋さんについての情報収集などをしています。また、広報、イベント参加の2つの委員会も設けています」
——会活動が実務に結びつくことがありますか。
 「もともと会員の情報交換を目的にした交流会ですので、実際の仕事に結びつくかどうかは重視していません。ただ、近いところで協力し合える関係ができれば好ましいのは言うまでもありません。会員の交流を深め、仕事上での協力関係を築くきっかけにしていきたいですね。それが地域産業の底上げにもつながると思います」
——抱負は。
 「景気が思わしくない中ですが、会員の交流をいっそう活発に行うため、若さを生かして頑張りたいと思います」

10月16日 金曜日

[伊勢丹]
初の「相模原物産展」盛況
地元の味覚が好評

 相模原市域の地場産物を一堂に集めた「相模原味めぐり物産展」(市後援)が9月23日から29日まで、伊勢丹相模原店2階の催事場で開催され、多くの人が足を止めて地元の特産品を買い求める姿が見られた。
 同店の協力を得て出展したのは食品12店、製紐と紙製品が1店ずつ。高座豚手づくりハム、津久井大豆を素材にした豆腐と納豆など知名度が高まりつつある特産品をはじめ、和・洋菓子、日本酒、酒まんじゅう、丹沢あんぱん、せき麺などが来場者を迎えた。
 人出は好調で相模湖町の丹沢あんぱんには順番待ちの列。25日午後、共和の洋菓子店「海援隊」のロールケーキを試食してから買い求めた50代の女性は「地元にこんなにおいしいケーキ屋があるのを知らなかった。ほかの特産物も買ってみたい」と話した。
 伊勢丹で地元の物産展が行われるのは初めてだが、同店営業統括部の山田陽一氏は「予想以上にお客様の反応がある。来年もより大きなスケールでの地元物産展開催を検討したい」と再開催に前向きの姿勢を示し、出展者の1人は「津久井地域も含めて相模原にはいろいろな特産物があるとPRできてよかった」と笑顔で話した。

 

[ホクティ「微酸性電解水」]
生成内蔵型の噴霧装置
新型インフルエンザ効果で需要増

 「新型インフルエンザウィルスを殺菌します」——。(株)ホクティ(大和市西鶴間8—6—19、鈴木正喜社長)が開発した除菌、殺菌に効果がある「微酸性電解水」が食品工場や老人介護施設、オフィス、店舗などで需要が高まっている。
 微酸性電解水は食品添加物用の希塩酸を電気分解して生成したもので、食中毒の原因となるノロウィルスやサルモネラ菌、病原性大腸菌(O-157)などのほか、日本食品分析センターが行ったウィルス不活化試験でインフルエンザA型、新型にも同等の効果が認められている。
 従来用いられていたアルコールなどの殺菌剤と比べ、より安全性を確保し、無味無臭で子どもが飲み込んでも危険性はないという。消臭効果にも優れ、タバコの消臭やペットの防臭にも効果を発揮する。厚生労働省は「微酸性次亜塩素酸水」の名称で食品添加物の殺菌剤に指定し、その安全性を確認している。
 同社では電解水を噴霧する装置「Apia-mist(アピアミスト)」の製造も手がけ、公共施設や病院、オフィスなどに売り込んでいる。新型インフルエンザの流行で、幼稚園や小中学校からも引き合いが多くなっている。不特定多数の人が出入りする場所での利用が効果的で、1台で80〜100畳の部屋をカバーできる。
 開発当初は微酸性電解水を生成する装置のみを販売していたが、食品工場から要請を受け、生成装置内蔵型の噴霧装置を今年1月から本格販売に乗り出した。折りしも新型インフルエンザ流行で全国の老人介護施設やオフィス、店舗などから受注が相次いだ。大和市役所にも導入され、インフルエンザウィルス除菌に一定の効果を上げているという。
 微酸性電解水は保存性が高く、遮光密閉で半年以上、冷蔵すれば1年の保存が可能だ。原液交換は1カ月に1回、1リットル行うだけで済む。コストや環境への負荷を軽減できるのもメリットだ。
 今冬、流行の恐れがある新型インフルエンザ。営業・企画部の中村恵美さんは「病院の待合室などにぜひ設置してほしい」とアピールした。

 

[西武信用金庫]
振込め詐欺撲滅運動

 西武信用金庫(東京都中野区)は10月1日から関連会社6社を含めたグループ全体による振り込め詐欺撲滅運動を始めた。
 同金庫は2008年度にこの運動を2回行い、被害を未然に防いだ事例もあったが、依然として減少しない被害状況を重視、改めて運動に乗り出したもので、通常行っているATM機器への注意喚起のシール貼り、店外ATM機器へのセンサー付音声警報器の設置などに加え、全店のロビーヤーが「振り込め詐欺撲滅運動実施中!」とタスキをかけ、店内ロビーはもとよりATMの利用者に積極的な注意喚起の声かけを行い、全職員、関連会社全員がタスキと同じ名札をつけて注意を呼びかけている。運動は10月31日まで行う。

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