2009年(平成21年)
相模経済新聞社
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9月14日 月曜日

[江成常夫氏]
太平洋の島々と広島、長崎を5年越しで撮影
2011年に3部作を発表

 戦後64年経った今夏の8月6日、「昭和の戦争」を撮り続ける江成常夫氏(相模原市田名)は、原爆死没者慰霊式典が行われた広島市の平和記念公園に居た。昨年は長崎市の式典にも臨んだという江成氏は今、太平洋戦争が繰り広げられた島々に加え、原爆が投下された広島と長崎にもレンズを向けている。悪性腫瘍を患った体もいとわず、「壮絶」とも言える執念でシャッターを切るのは、半世紀以上を経て見えなくなった「戦争の罪業」の可視化であり、それによって日本人、いや人間としての精神性を問い続ける中で過ちを繰り返してはならないという未来へのメッセージにしたい熱い思いがあるからだ。
 江成氏は1985年、写真集「シャオハイの満州」で写真界最高峰の土門拳賞を受賞した。これ以前に「花嫁のアメリカ」などで戦争にかかわる作品を出しているが、「昭和の戦争」と本格的に向き合うようになったのは、この「シャオハイ」と95年の「まぼろし国・満州」。その「まぼろし国」では15年戦争の発端になった日本の鬼儡国満州の実像を照射した。
 この95年にはまた、広島の被爆者の証言を綴った単行本「記憶の光景・10人のヒロシマ」も出している。戦後40年が経った広島は100万人都市になり、戦禍は原爆ドームしか残っていない。そのまちを見て江成氏は、「過ちを軽視し、忘却してきた結果」と受けとめ、表現者の課題である語り部になる思いで被爆者50人から聞いた証言をまとめた。
 また、この本に載せた写真で「形がなくなってしまったもの」の視覚化を試みている。これを踏まえて2002年に出版した写真集「ヒロシマ万象」では、爆心地に散った真紅の椿の花びらと朽ちた花びら、死者が川面を埋めたという元安川の灯籠流しなどで被爆者たちの霊魂の視覚化をなお一層鮮明にした。
 こうした「満州」から「広島」への軌跡は江成氏にとって、必然だった。広島、長崎への原爆は一瞬の閃光で20万人以上の命が奪われた。その被爆者は紛れもなく被害者である。「ノーモアヒロシマ」のその発想だった。
 しかし、日本は満州で、東南アジアで加害者だった。アメリカが原爆投下で報服したのち、「リメンバー・パールハーバー」(日本の真珠湾攻撃)だった。このため江成氏が「昭和の戦争」にレンズを向けるのは、被害者よりも加害者としての視点である。
 そこで江成氏は2004年から太平洋に浮かぶ島々を訪れて、戦禍の撮影を始める。腫瘍の手術で「死にそこなって、これを励みに始めた」という撮影の目標は15島に及ぶが、ガダルカナル、ニューギニア、ハワイ、グアムが残っている。また、沖縄でも撮り残しがあるので、これらを何とか今年中に撮影する予定という。
 その一方で、25年間にわたって撮り続けている広島に加え、4年前からは長崎の原爆禍にもレンズを向けている。この2つの被爆 地にかかわる取材について、江成氏がカメラ雑誌で次のように記述している。
 「広島が『怒りのヒロシマ』と受けとめられてきたのに対し、長崎では『祈りのナガサキ』とイメージづけられてきた。その長崎が『祈り』に象徴されるのは、(略)敬虚なクリスチャンで多くの著作を残して逝った永井隆博士の存在によるところが大きい。(その)永井博士は(略)『原爆は神の摂理』ととらえ、反核運動の側から強い批判を受けた経緯がある。確かに大量殺 を犯した罪業からすれば反発は当然と言えるだろう。しかし、殴られたら殴り返すという『目には目を』の論理から、本当の和合が生まれるだろうか。『祈りのナガサキ』の根源は他者を受け入れる慈愛にある」
 被害者としてだけでなく、日本は加害者でもあった、と見る江成氏の「史観を示す一文でもあり、つい最近、アメリカのオバマ大統領が日本への原爆投下について「道 的責任を感じる」と表明したのと一致する。
 この広島と長崎の撮影記録は東京都写真美術館が2011年に計画している企画展の作品として出品、もう一つの太平洋の島々の記録は写真集として同じ年に刊行する予定だ。
 その「2011年」は真珠湾攻撃から70年、満州事変から80年になる。その節目の年だけに、この3点の作品について江成氏は「人間としての条件を忘れてきた記憶を呼び戻し、新しい時代への道標にしたい」と意欲を示している。
 この3点はまた、「ヒロシマ万象」の刊行いずれも9年ぶりに己に問う作品になるが、この間には病を患い、一方で行政を巻き込んだ「フォトシティさがみはら」を立ち上げ、肉体的にも精神的にも相当な労力を酷してきた。その「フォトシティ」も来年で10周年を迎える。
 江成氏が相模原から発信する「昭和の戦争」も含めた情報、執念を地域がいつになったら評価するのか、その先行きはまだ見えない。

 

[もんじぇ祭]
相模大野の「味」とジャズを満喫

 相模大野の夏の風物詩「もんじぇ祭」(同実行委員会主催)が8月22、23の両日、相模大野中央公園で開かれ、大勢の人がジャズと地元飲食店の食べ物を満喫した。
 今年で5回目。会場内には自慢料理を並べた地元飲食店の出店が軒を連ね、特設ステージではジャズの演奏が相次いだ。芝生の上にシートを敷いて夕涼みを楽しむ家族連れや幅広い世代のグループに混ざって外国人の姿も見られた。
 22日は午後3時30分からオープニング式典に続いて4つのグループがステージを彩り、「聖者の行進」の演奏が始まると会場から手拍子がわき起こるなど大いに盛り上がった。夕暮れの色が濃くなるにつれて来場者が増え、会場はビール片手に談笑する人や出店の前で順番待ちする子どもたちで熱気あふれる雰囲気になった。
 23日午後3時からは地元の大野南中学、相模大野高校の吹奏楽部員がプロの「よしのすけスペシャルバンド」と競演。楽器の紹介と学生による短いソロ演奏なども行われ、地元一体の祭り気分が深まった。
 最後は出演したプロバンドの合同セッションがにぎやかにフィナーレを飾り、フード&ジャズフェスタの幕を閉じた。
 昨年は一時大雨に見舞われたが今年は天候に恵まれた。実行委員の一人は「相模原でこれだけ地の利に恵まれているオープンスペースはほかに無い。今後、市内最大の祭りの一つに育っていくと思う」と熱を込めて話した。

 

[イベント情報]

●さがみはら緑の風が22日に「磯辺の田んぼでヒガンバナを見よう」
 同緑の風(自然観察指導員相模原連絡会)が自然観察会の企画として案内するもので、参加者は午前10時にJR相模線相武台下駅前に集合、ヒガンバナの群生地など観察しながら午後3時頃までに原当麻駅まで歩く。参加費300円で、弁当、飲み物、帽子、雨具、あれば双眼鏡を持参。小雨実施。申し込みは長沢さん。電話046—254—3466。

9月15日 火曜日

[とぴっくとーく]
県司法書士会相模原支部長の騠橋純さん
座談会研修を活発に行い活性化を図りたい

——支部の現況は。
 「会員数は60人で、平均年齢は50歳というところでしょう。以前は資格取得後数年で開業するケースがほとんどでしたが、最近は司法書士法人や企業に勤める有資格者が多くなっていますね。業務は登記が中心です。ただ、最近の不況のため不動産登記が減っており、どう対応するかを模索しています。成年後見や多重債務、過払い問題など社会が求める新たな業務もありますが、受託件数はそれほど多くありません」
——市民との接点はありますか。
 「毎月、市役所本庁、南合同庁舎、北出張所で1回ずつ無料相談会を開き、140万円以下の多重債務については毎週1回北消費生活センターで無料相談を行っています。市民の悩みによく耳を傾け、適切なアドバイスをするよう心掛けています。毎年10月には一般対象の無料相談会も開催しています。今年は14日に橋本のソレイユさがみで実施します」
——市内の他の士業との連携は。
 「弁護士会、税理士会、司法書士会、社会保険労務士会、行政書士会で相模原士業連絡協議会を組織しています。各支部間の交流と研鑽、地域貢献を目的にした集まりで、このほど初めて合同セミナーを行いました。相互理解を深めて市民の需要に柔軟に対応する態勢を整え、災害発生時などにどうしても必要な横の連絡を取りやすくしていきます」
——抱負は。
 「司法書士はPRが苦手で、個別の事務所のホームページはいくつかありますが、支部のホームページはまだありません。これを立ち上げたいですね。また、先輩、後輩が自分の抱えている問題を打ち明けあう座談会研修を活発に行い、支部全体の活性化を図りたいと思います」

 

[トップセールスに挑む]
(有)ビイエムサービスの中郫勇作さん・五月さん
夫唱婦随でハウスクリーニングNo.1目指す

 ハウスクリーニングの(有)ビイエムサービス(相模原市橋本台1—6—1)で営業を担当する中郫五月さんは入社3カ月目。書類の整理やメールの確認などデスクワークに明け暮れる日々だが、このほかにも不動産会社などを訪問してチラシや会社案内を配ったり、市内のSOHOの集まりに参加して自社PRに努めたりしている。
 夫の勇作さん(33)は創業社長の中崎シゲ代表取締役の子息。他社での実習を経て2年前に母親の会社に入った。家屋やビル室内の引渡し清掃、水廻り清掃、定期清掃、エアコン洗浄、空き室清掃など現場作業を受け持っている。
 五月さんも2年前に保険関係の仕事に就き、セールスや顧客への定期訪問をしていたが、「夫の会社の仕事が忙しくなったため、事務や営業をしてほしいと言われ、一緒に働くことにしました。営業担当とはいっても、小さい現場で夫に教えてもらいながら実際の作業を手伝うこともあります」と言う。
 勇作さんが以前、都内で働いていたこともあって現在のところは都内からの受注が多い。提携している工務店からの引き渡し清掃、個人病院からの定期清掃などの注文に応えているがこの夏、エアコンだけで12台もある高級住宅の清掃も請け負った。
 紹介を通じて個人宅での仕事が増え、それに伴って売り上げも伸びている。五月さんは「誠実な仕事ぶりが評価されているのが、いちばん大きな理由だと思います」と、仕事に対する夫の姿勢に強い信頼を寄せる。
 一般向けの単発受注ではエアコン1台8000円、換気扇1基1万円の価格を設定しており、ハウスクリーニング全体の年商は数百万円というところだが、今後はさらに勢いを増しそうだ。
 最近、業務拡大の一環として、いわゆる孤独死や自殺などによる死者が出た部屋、家屋の原状回復の仕事にも着手した。横浜市に本部がある「事件現場清掃会社」のエリアパートナーとして業務を行っているもので「だれかがやらないといけない仕事。訪問先の方角に手を合わせ、身を清めてから出かけています。『元のきれいな部屋にしてもらってありがとう』と感謝されるのがうれしい」と勇作さん。
 五月さんにとっては夫と義母と一緒に働き始めて日は浅いが、気持ちの面で得るものは少なくない。「経営者としての母をさすがだと思うこともあり、夫がどんな仕事にも一生懸命取り組んでいるのを身近に感じて私もがんばらなければと思うことが多くなりました」。仕事の場を共有することで家族の絆が強まったということかも知れない。
 2児の子育てに奮闘しながら手を携えて会社経営のイロハを学び始めた若いカップル。「市内での認知度を高め、『ハウスクリーニングなら中崎』と言われるようにしたい」と夢を語る瞳の輝きの向こうに未来が大きく広がっている。

 

[イベント情報]

●県山岳連盟が第25回神奈川県民登山と親子でチャレンジ・クライミング教室の参加者募集
 親子でクライミング教室は10月12日午前9時から県立山岳スポーツセンター(秦野市戸川1392)で行い、親子20組(先着順)を募集。参加費1組3000円で、申し込みは同センターのFAX0463—87—9026で9月30日まで行う。問い合わせは電話0463—87—9025。また県央登山は11月1日に表丹沢の①お花と自然の観察②二ノ塔—三ノ塔周遊の2コースで行い、午前8時に県立山岳スポーツセンター広場に集合。参加費が大人1000円、子ども500円で、各コース100人を募る(申込順)。申し込みは①氏名②郵便番号③住所④年齢⑤電話⑥希望コースを添えてハガキは〒227—0044横浜市青葉区もえぎ野1—1エスペランサ第7藤ヶ丘207、FAX045—972—5542、  www.kanagawa-gakuren.gr.jpで10月25日まで。問い合わせは電話0463—87—9025。

9月16日 水曜日

[相模原の商工会議所等]
11月に再度プレミアム付きさがみはら商品券
全国最大規模の10億円分を販売

 相模原商工会議所や津久井地域四商工会、相模原市商連らによる「さがみはら商品券実行委員会」は今秋11月から今年で2回目のプレミアム付きさがみはら商品券を販売する。
 定額給付金の利用を見込んで6月1日に8億円分を発行、3日間で完売したのを踏まえ、アンケート調査などで市民の要望が強かったのを受けてプレミアム1000円分を付加した500円券22枚綴りで1冊1万円を10万冊の10億円分発行するもので、利用期間は2010年3月末まで。1人当たりの購入上限額は5万円。
 この規模は「全国最大」としており、この発行に合わせて市は、8900万円を補助する補正予算案を市議会9月定例会に提出した。

 

[衆院選13・14・16区]
3区とも民主党の新人候補が首位当選
自民の甘利氏は比例復活

 圧倒的な民主党旋風で終わった8月30日の参院選は神奈川13区、14区、16区でも同党の新人候補3人が首位当選を果たし、16区では後藤祐一氏が16万7721票という大量得票で自民党の亀井善太郎氏に5万4000票台の大差をつける一方、14区でも本村賢太郎氏が自民党の赤間二郎氏に5万3000票台の大差でそれぞれ圧勝した。
 そうした大差は05年9月に行われた前回選挙に比べて2パーセント以上も押し上げた投票率によるところが大きく、16区は2.84ポイント、14区は2.38ポイント上昇、その分がそっくり民主党に流れる結果になった。
 一方で13区は1.50ポイントのアップにとどまり、それが接戦を招く形になり、民主党の橘秀徳氏が自民党の甘利明氏に1940票の差で当選、その僅差で甘利氏も比例で復活当選を果たした。
 また、民主党の一人勝ちは共産党候補の得票にも波及、前回に比べ13区で4186票、14区で5220票を減らした。
 こうした結果は全国共通で、前回選挙と全く逆の主役交替で民主党政権が発足するが、同党のマニフェストに沿った国政運営に対して、地方自治体の首長や議会は自民党系が主力とか、自民および民主系が与党というケースもある。
 そうしたねじれに加え、惨敗によって一部で「解党による再生」の声も出始めた自民党の行方も絡む中で、このあと1年半余にわたる間に来夏には参院選、2011年春には統一地方選が行われる。
 このため民主党の参院選圧勝で政治が安定すると指摘する声がある一方、なお一層の波乱で2年以内に再度衆院選が行われると予測する声もあがっている。

 

[相模原青年会議所]
さがみ風っ子マラソンの参加者を募集

 (社)相模原青年会議所(井上誠士理事長)は9月23日、横山公園(相模原市横山5—11—50)でさがみ風っ子マラソンを開催、この参加者を募集している。
 「忘れてませんか?人を応援した事!人に応援された事!」をテーマに初めて開催するもので、参加者全員の総走行距離が本州縦断と同じ2000キロメートル達成が目標。
 午前9時30分からの開会式の後、日本記録保持者の片岡純子さんによる「正しい走り方教室」を行い、10時30分にスタート。種目は4人から6人までのチームによる2時間リレーマラソンと個人の2時間耐久マラソンで、ともに横山陸上競技場とランニングコースを巡る特別コース(1周1.1キロ)を何周走れたかを競う。
 参加対象は10歳以上で募集人数はリレーマラソンが50組、耐久マラソンが50人で、合わせて300人。申し込みは名前と連絡先と参加人数を記してファックス電話042—758—8584。

9月17日 木曜日

[フォトシティ相模原受賞作発表]
さがみはら写真賞に「エンペラー・ジャパン」
アジア賞には「インディア・永遠の祝祭」

 相模原市は8月25日、今年で9回目となる「フォトシティ相模原2009」の受賞者と作品を発表した。
 国内プロの中堅写真家を対象にした「さがみはら写真賞」(ノミネート24人)に選ばれたのは伊奈英次氏(52、川崎市)の「エンペラー・ジャパン」で、歴代124代の天皇陵を大型カメラで精密に撮影した作品。審査員の伊藤俊治氏は「古墳時代から昭和天皇綾まで、陸墓周辺とそれを取り囲む日本の繊細な自然を厳密な形式で正確な距離と間を置き、日本の歴史を深く再考させるようなアプローチで表現」と評価した。
 また、同アジア賞(同6人)にはインドのアミット・メーラ氏(42)の「インディア・永遠の祝祭」が選ばれた。同氏の作品は米欧をはじめ世界各国で紹介されており、受賞作は「多面体としてのインドを包括的にとらえようとしている作品」(伊藤氏)と評価された。
 さらに、同新人奨励賞(同23人)に選ばれたのは香港に生まれ1997年に来日、日本で活躍するERIC(エリック)氏(32、東京都西東京市)の「中国好運GOOD LUCK CHINA」と船尾修氏(48、大分県速見郡)の「カミサマホトケサマ」で、双方とも「人間の根源的な営みを探る意欲作」(同)と評価された。
 一方、アマチュアの部は昨年の3992点を上回る4331点の応募があった中で金賞には向後寛治氏(62、千葉県香取市)の「頑張れ」が選ばれ、審査員の中村征夫氏は「運動会のクライマックスでもあるリレーの競技の模様を的確なカメラワークで寸分の狂いもなく捉えた」と評価した。
 このほか銀賞には旭山強氏(55、相模原市)の「荒波にのまれて」、佐藤徳文氏(69、宮城県)の「ホームにて」、銅賞には内海唯雄氏(77、横浜市)の「海辺の駅」、尾又宏子氏(71、東京都東大和市)の「今日は」、杉山恒子氏(71、川崎市)の「吹雪く日」、市民奨励賞に新井信行氏(59、相模原市)の「落ち鮎」が選ばれ、50人が入選を果たした。
 この表彰式が10月10日午前11時から杜のホールはしもと多目的室で行われる。また、写真展が10月9日から26日まで相模原市民ギャラリー(相模原駅ビルNOW)で開かれ、プロ、アマの受賞作品152点に加え、特別展示として初めて行われる友好都市の中国無市コーナーで5人の作品も披露される。

 

[相模原ライズ]
初のホームゲームで地元ファンが700人

 日本社会人アメリカンフットボール3部リーグの相模原ライズは8月29日午後2時から麻溝公園競技場でクラブハスキーズと対戦、71対0で快勝した。3月のクラブ結成から初のホームゲームで、約700人の地元ファンが観客席を埋めた。
 同クラブは昨年12月、経営不振を理由に解散した旧オンワードオークスのメンバーらが「社会情勢に左右されない地域と共に歩むクラブチーム」「3年で日本一に返り咲く」を目標に掲げて結成、今年6月に運営組織として「NPO法人相模原ライズ・アスリート・クラブ」の認証を受け、同月に3部リーグを制覇した。
 資金調達はメインスポンサーを迎えず、ファンクラブ、ライズメイトの会費と協賛企業の支援を募る方針で、今はパートナー企業の(株)ファクトリージャパンから人的、物的支援を受けるほか、9月から継続的に資金援助を受ける協賛企業としては2社目の三ツ輪産業(株)が内定しているという。
 この日は、選手の活躍にチアリーディングの応援が華を添え、試合後は競技場に足を運んだファンに選手やスタッフらが直接アンケートを配布し、交流した。ライズの石井光暢代表は「日本一のチームになるには今日の試合内容はまだまだ課題がある。これからもっと応援してくれる方々と距離を縮める機会を増やしていきたい」と語った。

 

[イベント情報]

●伊勢丹相模原店が有名シェフや実力派パティシェの美味を提供するイタリ展
 9月22日まで本館5階の催物場と同2階のギャラリースクエアで開く。銀座のラ・ベットラ・オチアイが人気パスタの新鮮なうにのスパゲッティ(1260円)、持ち帰り用ドルチェのプリン(420円、各日200点限り)、伊勢丹限定メニューのラ・ベットラ明太子スパゲッティ(1260円)などを販売、このほか麻布十番/ラ・コメータ、神楽坂/アンジェラ、東麻布/カメレオン、六本木/バール・デルソーレのシェフがこだわりのメニューを提供する。また、20日午後1時と3時からラ・ベットラ・オチアイの落合シェフのパスタ教室が開かれる一方、16日と18日から22日まで2002年と2004年の日本パリスタチャンピオン横山千尋氏が来店、コーヒーを提供する。

●小田急相模大野駅北口ペデストリアンデッキ秋の交通安全キャンペーン実施
 9月23日午後3時30分から南交通安全協会など約175人が交通安全のチラシやグッズを配布して事故防止の啓発活動を行う。県警音楽隊による演奏とカラーガードによるドリル演技も披露される。

9月18日 金曜日

[相模原市]
補正予算で第5次経済対策
総額で10億6000万円

 相模原市は開会中の市議会9月定例会に提案した2009年度補正予算案で国の補正予算を財源とする事業を第5次緊急経済対策に位置づけ、その予算額を発表した。
 第2回プレミアム付き商品券の発行をはじめ、就労支援で住居を喪失したり、その恐れのある借家住まいの人の家賃を支援する住宅手当緊急特別措置事業で3億481万円、子育て支援で待機児童解消のための保育所設置支援(施設4カ所、土地、建物賃借料2カ所)で8220万円、医療等の充実に向けた内郷診療所の内視鏡システム、王新車の更新と高規格救急車1台の更新で4300万円を計上。
 このほか、学校施設等の整備として小学校1校の屋内運動場改修、小学校7校と中学校3校のトイレ整備、小学校4校の太陽光発電整備、1校の防救ネット、同一校の屋内運動場屋根改修、付く医学校旧称センターの北側斜面整備などあわせて5億30万円、スポーツ広場等整備のため与瀬、内郷面グラウンドの防救フェンス改修、日連グラウンド駐車場と横山公園テニス場整備などで3580万、これらに加え自殺総合対策事業で500万円の合わせて10億6011万円を充てる。

 

9月18日 金曜日

[Sokei短信]

●相模原市立大沢中3年生の八木健太郎選手が全米選手権で優勝しMVPに輝いた活躍を市長に報告
 米国イリノイ州で行われた野球のUSSSA選手権大会に日本代表チームとして出場、予選、決勝リーグの合わせて全試合に出場し、175センチの長身スライダーを決め球に好投、バッティングでもランニングホームランを含め活躍した八木選手が8月26日に市役所を訪れて加山俊夫市長に報告したもので、その功を称えた同市長から記念の盾が贈られた。

●第38回相模原納涼花火大会に38万の人出
 8月29日午後6時45分から水郷田名の相模川高田橋上流で行われ、スターマイン16台、小型煙火11台を含め8000発が打ち上げられ、昨年の29万人を9万人上回る38万人の人出を記録した。

●なでしこジャパン日本代表メンバーの川澄奈穂美選手が大木市長を訪問
 川澄選手は大和市中央林間出身で、小学、中学生の時代は地元の女子サッカーチームに所属、日本体育大学を出て2008年4月からINCA神戸レオネッサのメンバーとしてL・リーグでプレーしている。一方、ドイツ・フランス遠征の「なでしこジャパン」MFに選ばれ、8月1日のフランス戦ではスタメンで出場、前半2得点をアシストするなど活躍した。また8月30日に行われた「なでしこオールスター」でもサポーター投票選出で出場、持ち味も積極的なドリブルで攻め込んだ。そうした経緯を報告するため市役所を訪れたもので、同選手は市長に「2011年のワールドカップ、12年のロンドンオリンピックと大きな大会が続くので、日本代表としてメダルを取りたい」と抱負を語った。

 

[イベント情報]

●大和氏市制50周年記念作品「わが街・やまと」映画上映会
 9月20日午後2時から大和カルバリーチャペル(大和市上草柳6—1—15)で行う。市内の高校に通う女子高生が地元阿波踊りの実行委員になり奮闘する中で、自分の住む街に誇りを持っていくというストーリーで、テノール歌手の本田武久氏とコラボレーションで上映。出演者全員が大和市民で、上映時間は50分。入場無料で大和駅から無料送迎バスがある。詳しくは「わが街・やまと」ホームページhttp://yamato50.com

●ナイーブ ドラゴン展
 9月27日まで相模原市千代田2—2—15のギャラリースペース游。「ある意味、純真無邪気な立体作家10人によるドラゴン造形作品展」で、木、銅、プラスチック、粘土、紙など素材もいろいろ使って恐かったり可愛かったりのドラゴンを展示。電話042—856—1990。

●「音楽が筆を動かし、筆が音色を奏でる」by廣田雷風
 9月27日まで相模原市清新8—1—5のフクヤマ画廊。油彩画「チェロひきピエロ」やリ/カット版画を展示。電話042—753—0152。

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