2008年(平成20年)
相模経済新聞社
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10月6日 月曜日

[ジャマイカン・ブッシュ]本厚木にレゲエバー開店
DJやバンドライブなど多彩な趣向が人気

  小田急線本厚木駅から徒歩2分の桂ビル(厚木市中町4—16—6)の3階にDJでレゲエ音楽を流し、ライブも行うユニークなバー「ジャマイカン・ブッシュ」(奥原哲也店長)がこのほど開店、若い男女に高齢者もまじえて人気を集めている。
 「レゲエ」は1960年末に発祥、70年代に世界中に広まったジャマイカを代表するミュージックで、店を経営する碇一さんによると、「レゲエは権力や不正に対する弱き者の叫びで、フリーチベットなどの社会に強いメッセージをおくっている」と説く。また、DJを務める加納英俊さんは「僕にとって音は呼吸している真価であり叫び」と強調、流す音にもこだわっているという。
 一方で金曜、土曜日には「カラムシ&フレンズ」「大蟻ロッカーズ」「マーレーズ」「源」などレゲエバンドが出演している。
 店舗面積は約70平方メートルでシックな装飾が施され、8席のカウンターにテーブルが4席。1人あたり2000円から3000円とリーズナブルで楽しめるそうで、マネージャーの木村咲子さんのもてなしも評判。営業時間が午後7時から午前5時。電話046−221−9156。

 

[大和市]自殺対策シンポに400人
多重債務など取り上げ自殺対策の重要性訴える

 自殺対策への理解と関心を深めてもらおうと9月23日、県精神保健福祉センターと大和市の実行委員会による「やまと自殺対策シンポジウム」が同市保健福祉センターで開かれ、約400人の市民らが熱心に耳を傾けた。
 同市は2007年度、県により自殺対策の都市型モデル地区に指定され、県と協力し自殺に至る原因や背景を分析、自殺を考える人が発するサインに気づく人材の育成など予防対策の仕組みづくりに取り組んでいる。
 シンポジウムに先立ち県の吉川伸治保健福祉部長は「みなさんと共に地域の関係機関や団体、民間と行政が一体になり、自殺で亡くなる人を減らせるよう様々な対策に取り組みたい」とあいさつ。また、大木哲市長は「自殺を考える人は必ずなんらかのサインを発しているので、市としてもできる限りの対策を推進していきたい」と強調した。
 このあと第1部では作家で美術館「無言館」館主を務める窪島誠一郎さんが「生きること、死ぬこと」をテーマに講演、「与えられた命の間、生きているから花やかけがえのない人と出会える。その感動に自らが気づき、伝えていくことが大切」と語り、会場から大きな拍手を受けた。
 また、第2部のシンポでは大和病院の石井一彦院長、県司法書士会の古根村博和理事、全国自死遺族総合センターの西田正弘幹事の四人が「つなげよう人の輪、支え合おういのち」をテーマに意見を発表、医療の現場、多重債務や過重労働の現場などの問題提起を行いながら自殺対策の重要性を訴えた。

 

【Sokei短信】

●第6回相模原よさこいRANBU!に12万人の人出
 9月14日にJR古淵駅周辺で行われたよさこい踊りに参加したのは37団体約1300人で、結成10年以上の本格派チームから地元の幼稚園、小学校、マンションの同好会など様々。市外からも厚木や海老名市、東京都日野市などから参加、5つのステージでは個性豊かな踊りを披露した。ただ人出は昨年の13万5000人に比べ1万5000千人ほど少なかった。

●県自然環境保全センターが野生きのこ特別相談
 9月26日に開始、29日に行ったのに続き10月には1、3、6、8、10日と14、17、20日の8日間にわたり神奈川キノコの会員が相談を受ける。時間は9時30分から正午、午後は1時から4時まで。実物を持参、コナラ雑木林やスギ人工材など採取の記録と種類ごと分別が必要。ちなみに、2007年度は15回行い、延べ相談者数は287件で判定件数は1475種だった。問い合わせは電話046−248−0321。

●「シルバー川柳」で20作品が入選
 有料老人ホーム協会(東京都中央区)が敬老の日に合わせて公募、8840句が寄せられな中で「老人の記憶を試す特別便」(石川県男性、55)、「90を過ぎても気にする中国産」(東京都男性、67)など20句が入選した。そうした中で神奈川県からは女性(56)の「来世も一緒になろうと犬に言い」、男性(89)の「亡き妻と朝は分け合う健康茶」の2句が入選した。

10月7日 火曜日

【とぴっくとーく】
全国菓子博覧会で「てるて姫物語」が第1位に
相和会会長 伊藤広明氏(宝来堂伊藤製菓)

−−全国菓子博覧会で最高賞を獲得し、市からも賞賛の楯を贈られた今の感想は。
 「名誉なことで、とてもうれしく思っています。商工会議所青年部から製造依頼を受けて以来、会のメンバー全員でアイデアを出し合い試行錯誤しながら作り上げた焼菓子ですので、相和会の製菓技術が全国レベルの大会で高く評価されたうれしさも、もちろんあります」
−−どんな思いで開発に取り組みましたか。
 「相模原のお土産品にしたいという気持ちが強かったですね。会としてこれまでにも新商品を開発したことはありますが、照手姫という地域の伝説をテーマにした菓子作りは初めてでしたから、新しい名物にしたいという強い気持ちで取り組みました」
−−苦心した点は。
「白桃をベースにした味については、照手の名が付いているハナモモから着想しました。隠し味にも知恵をしぼっています。また、当初は菓子の表面に焼印で照手姫の顔を押し付けるプランもありましたが、餡(あん)や生地の配合に工夫を重ね、特別な木型を作って顔をかたどるようにしました。口にするとやわらかな桃の香りが広がる癒し系の和菓子に仕上がったと思います」
−−相和会についてお聞かせ下さい。
「和菓子製造の研究を活動の柱にする会で、発足から32年目を迎えます。現在の会員は市内の11店舗です。会員の親睦事業や県内の和菓子グループとの交流も活発に行っています。市民との接点は毎年秋、古淵のジャスコで開かれる工芸菓子展で、今年は10月25、26日に開かれます。今後、『てるて姫物語』を市の新しい土産品としてPRし、市民にいっそう親しんでもらえればと思っています」

 

相模原市内の30商店街でクリーン大作戦
住民ボランティアとともにゴミ拾いや草むしり

 地域貢献活動を通じて商店街と地域のつながりを深め、まちづくりの中で商店街が担っている役割をアピールしようという、「さがみはらクリーン大作戦」が9月24日、相模原市内の30商店街で行われた。
 市 商店街地域貢献推進協議会(武内英雄会長)が主導したもので、市内の商店街が一斉にそれぞれの地区を清掃するのは初めて。ごみ拾い、草むしりが中心で捨て看板の撤去、タイルや街路灯の清掃に手を広げた所もあった。
 午前7時から清掃を始めた古淵商栄会(内藤勝二会長)では会員、地域の自治会員、老人会のメンバーら37人が参加。一人ひとりに軍手とごみの収集袋、バンダナが配られ、商栄会通りの歩道約800メートルをふた手に分かれて清掃。
 吸い殻や紙くずを集め、道端の雑草や雨水の流入口にたまった泥なども回収した。参加者に声を掛ける住民の姿も見られ、車の中からその様子や「クリーン大作戦」の旗に目をとめるドライバーも多く、活動のPRにつながった。
 また、午後3時から相模大野のコリドーの清掃汗を流した相模大野北口商店会(杉本静也会長)では、参加者がそろいのジャージを身に着けて活動。杉本会長は「日常的にコリドーの清掃をしている店舗も多いため、ひどい汚れはなかったと思う。今後もいろいろな活動を通じて会員の輪を広げたい」と話した。
 初の取り組みは計画通りに実行され、武内会長は「商店会の地域貢献という所期の目標を達したと思う。協力してくれた多くの住民、ボランティア、学生などの皆さんに感謝したい」と明るい表情で語った。

 

[大和ハウス工業]エコ川柳とエコ絵手紙を募集
20日まで/最優秀賞は42インチプラズマTV

 大和ハウス工業(株)東京支店(東京都千代田区)は11月7日と8日に同支店を会場に開く「ふれあい感謝祭2008」の特別企画として10月20日までエコ川柳とエコ絵手紙を募集している。
 同感謝祭は同社とグループ会社の環境に対する考え方や取り組みを広く伝えると共に顧客への感謝を示すために開くもので、エコ川柳、エコ手紙も地球環境を考えるきっかけにしてもらうために募集する。
 応募は川柳がはがき1枚に1作品とし、宛名面に氏名、年齢、住所、電話番号を記入、絵手紙もはがき1枚に1作品とし作品の意図を添えて、川柳と同じ要領で送る。1人何点でも受けつけ、はがきの送り先は〒102−8112東京都千代田区飯田橋3−13−1、大和ハウス工業(株)総務部エコ川柳、エコ絵手紙コンテスト事務局。川柳はネットのhttp:/dhms.jp/tokyo-eco/ でも受けつける。
 応募作品については審査により両部門各1人の最優秀賞、優秀賞、審査員賞のほか佳作各五人が選ばれ、最優秀賞には42インチプラズマテレビを贈る。

10月8日 水曜日

【トップセールスに挑む】
一杯の気取りないコーヒーに心つくす
「街角コーヒー」代表・片岡喜夫さんに聞く

 その名の通り、淵野辺病院と矢淵陸橋をはさんだ向かい側の街角で16年間にわたり自家焙煎のコーヒー豆を販売している、ちょっとレトロな雰囲気の「街角コーヒー」(相模原市淵野辺1—11—14)。
 店のキャッチコピーは「一杯の気取りのないコーヒーのために心をつくします」。考案したのは春風駘蕩(たいとう)の風貌を持つマスターの片岡喜夫さんだ。  片岡さんは東京・新宿の中堅コーヒー問屋に14年間勤め、豆の品質からおいしいひきかた・淹れ方、流通の仕組みまで幅広い知識を習得した。苦味の強い豆が好きな人もいれば、酸味を好む人もいるというように、人それぞれに好みが違うことも肌で知った。
 街角のビル1階にテナントとして入り、自家焙煎を始めた当初から「私は人と豆の橋渡し役。自分の好みをお客さんに押し付けることはしない」という姿勢を貫いているのはこの経験に由来する。客の趣味に合った豆を用意し、客の要望に柔軟に応えていくということだろう。
 常備している豆は約30種類。100グラム420円のブラジルなどから1700円のブルーマウンテンまで幅広い価格帯に及ぶ。「街角No.1」(100グラム420円)を初め8種類のオリジナルブレンドもメニューを彩る。
 当然ながら客の好みに合わせたブレンドにも応じ、1杯300円で試飲してもらっている。また、飲食店向けの限定ブレンド商品も製造している。「個人店だからこそできる個性的な焙煎を心がけている」と片岡さん。「個性」のかぎはじっくりと直火で焼く手法にありそうだ。
 今夏、8人掛けのテーブルを備えた喫茶室と焙煎室合わせて42平方メートルの店内を全面リニューアルした。従来は喫茶室と焙煎室との間に仕切りがなかったため豆を焼く煙と音が店内に充満していたが、間仕切りの扉を取り付けて喫茶室内への音と煙の流入を大幅に軽減した。また、天井と内壁のクロスを張り替えて明るい雰囲気にお色直しした。
片岡さんは「16年間豆を焼き続けてきたことで染み付いた汚れを落とした。好みに合うコーヒーを見つけるため気軽に立ち寄ってもらえれば」と笑顔をのぞかせる。
 少人数からのグループを対象にしたコーヒー教室も随時開催している。参加費は一人二千円。参加者の中には開業したいと考えている定年退職した団塊世代や主婦も少なくないが、片岡さんは「商売として成り立たせるのは決して簡単ではない。豆の焼き方から味わい方まで自分なりにコーヒーを楽しむ気持ちを持ち続けることが大事」とアドバイスしているという。
 開店当初から掲げているキャッチコピーはちょっときざに聞こえるかもしれない。しかし、その言葉に込められているのは、「飲んで楽しいコーヒーを提供したい」という片岡店主の今も変わらぬ真率な心情そのものである。

 

[相模原市]さがみはら産業集積促進方策
(STEP50)
二宮電線工業と三菱重工業を認定

 相模原市は9月12日、STEP50(さがみはら産業集積促進方策)に基づいて新たな工場新設を申請した市外および市内企業と、そのうち1社に工業用地を継承した企業を認定、加山俊夫市長が新設2社に認定証を手渡した。
 本社および工場新設で認定を受けたのは川崎から相模原市淵野辺2—1022—1ほかに移転してくる昭和35年創業の特殊電線メーカーの二宮電線工業(株)で、新工場では鉄鋼、電力、化学関連から燃料電池などのプロセス制御で求められる高度な計測用電線などに対応し受注拡大を見込んでいる。投資額は約16億円で、奨励金は約1億4600万円の見込み
 また、同社に工場用地を提供した日本ゼトック(株)(淵野辺2—15—16)に工場用地継承で奨励金1305万2000円が交付される(見込み)。
 もう一社、工場新設で認定されたのは汎用・特車事業本部(田名)を持つ三菱重工業(株)で、小型ターボチャージャーの世界的な需要急増に対応するため、隣接するキャタピラージャパン(株)用地を取得し専用工場を新設し新たな生産ラインの導入で加工、組立、出荷までの効率的な体制を構築する。投資額は約180億円で奨励金は約5億1800万円になる見込み。

 

[南橋本]みなはしサンバ2008・味彩まつり
サンバカーニバルに大きな歓声

 相模原市南橋本のみなはし商栄会協同組合(小山勝美理事長)主催による「第19回みなはしサンバ2008・味彩まつり」が9月14日、JR相模線南橋本駅前通りを会場にして行われ、最大の呼び物、南米出身の女性たちのサンバカーニバルが沿道を埋めた見物客を喜ばせた。
 生バンドの激しいリズム伴奏に合わせて踊る女性たちが見物人の目を釘付けにし、ひときわ魅力的な白い肌のダンサーにはカメラの放列が並んだ。
このほかにも地元空手塾の演技、ブラスバンド演奏、歌謡ショーなど盛り沢山なアトラクションが相次ぎ披露され、最後を飾った豪華賞品が当たるビッグ抽選会では会場に歓声とため息が飛び交っていた。
 初の取り組みは計画通りに実行され、武内会長は「商店会の地域貢献という所期の目標を達したと思う。協力してくれた多くの住民、ボランティア、学生などの皆さんに感謝したい」と明るい表情で語った。

10月9日 木曜日

【ひと・いきがい】
来春オープンの公民館図書館に期待
藤田嗣治ら戦時中の疎開画家研究でも顕著な実績
「藤野・図書館を考える会」代表 樫徹さん

 相模原市藤野町在住の映像ディレクター、樫徹さん(62、吉野1431—13)は町の歴史と図書館をテーマにしたボランティア活動を続けている。成果の一部はビデオ作品や冊子、提言などの形になっており、その根底には地域、戦争、文化、人間の生き様といった社会の根幹に関わるものへの飽くなき探究心がある。在住15年ほどの地域の「よそ者」が地域とのかかわりの中で刻した歩みをたどった。
 樫さんは福井県の生まれ。立命館大学法学部を卒業後東京の映像制作プロダクションに就職。4年後にフリーとなった。1992年に横浜から藤野へ転居。理由は「犬を飼いたかったから」と言う。
 転入直後から町中央公民館2階の藤野図書室をよく利用したこともあり、1995年、町立図書館の開設、藤野図書室活動の支援を目標にボランティア団体「藤野図書館を考える会」を結成。代表は児童文学者の丘修三氏。樫さんは事務局長を務めた。
 会は目標に沿って各地の先進図書館の見学、講師を招いた勉強会、行政との意見交換と提言など内容のある活動を現在に至るまで続け、実り豊かな副産物も生んでいるが、樫さんはもう1つの活動でも地域との関わりを強めた。
 芸術村構想で知られる藤野町では芸術祭にあたるアート・スフィアという催しが毎年開かれていた。1997年、この記録映像を手がけることになった樫さんは西村繁雄氏ら町内在住芸術家との交流を深める一方、制作の過程で第2次世界大戦中に藤田嗣治、猪熊弦一郎らの著名画家が藤野に疎開していた事実に関心を持つようになった。
 「藤田嗣治が疎開先で戦争画を描いたことは知られていたが、その絵がどうなったか、町に残っている作品があるのではないかということを調べたくなった。町の住民はそれを知るべきだと思った」のが動機だ。
 藤田らが疎開していた頃を知る住民への聞き取り、当時の写真や手紙、疎開画家の1人で当時まだ元気だった脇田和氏へのインタビューなど精魂込めた資料の発掘作業は2000に完成した私家版ビデオ「藤野に疎開した画家たち〜甦る異邦人」に結実した。
 この労作は藤野を知る人の間で高く評価されたが、波紋はそれ以上に広がっていないのが惜しまれる。それでも今夏、横浜で毎年開かれている疎開問題研究グループの展示会に招かれて成果の一端を紹介するなど今後の反響の広がりが期待される。2003年には疎開先での藤田の戦争画処理をめぐって、ある書物に反論する形で独自の説を新聞と雑誌に発表した。
 一方、「図書館を考える会」は所期の目達成に至らないまでも、活動の幅を広げていた。その1つが会員以外の町民も巻き込んだ「おはなしを聞く会」の開催。地域を知り、活字文化に貢献しようというのが趣旨。戦争で出征した経験を持つ高齢者、昔話を伝承している女性など地域にこだわったゲストを招き、貴重な話をしてもらっている。
この活動を土台にして樫さんが活字化した冊子「シベリアに響く歌声〜わらび座を作った男・横山茂物語」などはロングセラーになっている。町内在住文学者の今西祐行氏の著書を町内の小中学校などに寄贈する活動、藤野駅構内への自由利用の「名もない文庫」の開設と運営なども好意的な反響を呼んだ。
2007年3月の合併により藤野町が相模原市の一部になったことに伴い、会の活動の方向性に変化が生じた。現在は2009年4月に中央公民館の2階に現行の3倍近くの広さでオープンする藤野公民館図書室の設備や機能について、「カウンターの職員を昼休み時間帯だけでなく常時2人態勢に」「資料と新聞・雑誌を充実させて図書室を滞在型スペースに」「開館記念イベントの開催を」といった要望活動を展開している。
「地域の歴史と伝承や戦争の記憶を伝えていくことは今生きている私たちの責任。図書館はそのための大切な拠点だと思う。地域の人が情報を共有する拠点になるよう、多くの資料集積を期待したい」と熱く語る樫さん。
 今年から同会(会員11人)の代表を務めているが、会員の高齢化と活動費用の捻出に頭を悩ませている。「若い会員と町のイベントなどで販売する本が欲しい」と胸の内を明かす表情に、自らの活動をより多くの人と共にしたいという意欲がにじむ。

 

[アトリエヨシノ]
バレエ衣裳のデザイン画公募に390点
11月の展示会に向け最終審査へ

 今秋、東京・お台場で初の全国規模のバレエ衣裳展示会を開催する、(有)アトリエヨシノ(相模原市相模湖町寸沢嵐858—6、吉野勝恵社長)はこのほど、展示会で披露するための公募作品の第1次審査を終え、通過作品を発表した。
 バレエ衣裳のレンタルで国内最大手とされる同社は、この展示会の中で自社の新作衣裳を披露するとともに若手登用を狙いに一般公募作品のコンテストも開催する。このため7月20日まで、名作「くるみ割り人形」に登場する女性と女児用の衣装のデザイン画を公募した。
 期間中に全国の小中学生、デザイナー専門学校生、フリー作家など202人から390点の作品が寄せられ、このうち52点が1次選考を通過した。通過作品は現物制作を進めており、同社は10月中に2次選考を行って入賞作品30点を決める。
 展示会は11月29、30の両日行われるが、入賞作品は29日のファッションショーで公開され、同時に最終審査が行われる。グランプリの賞金は100万円。  同社は「期待以上の応募があった。展示会も成功させたい」としている。

 

[西武信用金庫]経営支援緊急融資を開始
原材料高による経営環境に対応

 西武信用金庫(東京都中野区)は原油高・原材料高による経営環境の変化で一時的に業績が悪化している取引先を支援するため、「経営支援緊急融資」の相談および取り組みを9月8日から始めた。
 同金庫をメインまたは準メインで利用している取引先が対象で、具体的には支払いサイトの長期化などの影響による運転資金増に対する短期資金の融資や既存借入金の一本化あるいは返済条件の変更による月々の返済額の軽減をはかるもので、キャッシュフローの改善など取引先の状況に応じて支援する。

10月10日 金曜日

[相模原]商人思草塾の参加者募集
全4回/若手経営者ら対象

 相模原商工会議所と同市商連は10月15日から11月18日までの4回、若手経営者らを対象に「商人が仲間と本気でできること」をテーマにした「商人思草塾」を開き、この参加者を募っている。
 「商人思草」は江戸期の商人道を示す言葉で、同塾では全国各地で個店の活性化や商店街活性化に成功した事例を紹介する。受講料は無料で、日程とテーマおよび講師は次のとおり。
 [第1講]10月15日午前7時30分からソレイユさがみ。「伸びる商人はここが違う」(株)日本トップマネジメント研究所・二条彪社長。[第2講]10月21日午後2時から南合同庁舎と10月29日午後7時30分から市立産業会館。「あきんど塾での仲間づくりと実践活動」平塚あきんど塾・升水洋司代表ほか。[第3講]11月4日午後2時から南合同庁舎と11月12日午後7時30分から市立産業会館。「新たな食の流通実験と商店街の果たすべき役割」濱の朝市夕市・坪倉良和プロデューサー。[第4講]11月18日午後2時から南合同庁舎と11月26日午後7時30分から市立産業会館。「個店の強化と地域連携事業の実践」品川区中延商店街振興組合・鶴田劭副理事長。
 問い合わせは電話042−753−8136。

 

サトウマコト氏が著書「横浜線百年」を出版
自身で歩き綴ったA5判356ページ

 小田急百貨店などの勤務を経て、1990年に横浜市鶴見区で「横浜230クラブ新聞」を創刊する一方、神奈川県内の鉄道関係の著書を数多く出版しているサトウマコト氏が「横浜線百年」を9月に出版し、話題になっている。
 横浜線100周年に合わせて、以前にも「横浜線物語」「相鉄線物語」などを出している著者ならではのこだわりを示すA5判356ページ(しかも1頁2段組)にも及ぶ大冊の出版で、各種資料を駆使して明治41年に開通して以来、電化に33年、複線化に80年かかった歴史をはじめ、きめ細かな沿線地域社会の動きとか、「百年前の世界・日本・沿線ってどんなだったか?」にまで触れ、自らが歩いた足で綴った「沿線は今、面白い?」まで書き込んでいる。
 それだけに欲張りすぎて誤植とか事実描写の誤りもあるが、労多き作業であったのは間違いない事実で、その点稀有な労作と言える。
 定価が2000円プラス税で、問い合わせは(株)230クラブ・電話045−582−2308。

 

【イベント情報】

●水速信孝水彩スケッチ展
 10月1日から31日まで町田市旭町1−25−4のランドローバー町田ショールーム。京都市立美術大学日本画科卒後NHKに美術デザイナーとして入局。関西総合美術展、京展などで入選。今回約20点展示する電話042−723−0603。

●桜井孝身「バラダイスへの道」
10月31日まで相模原市清新8−2−7のベルヴィ相模原。1階レストラン併設の画廊開設を記念した展示会で、絵を見ると同時に絵から見られるという不思議な体験を味わう。ハシモトコーポレーション監修。電話042−756−2511。

●第3回ねこ天—ヨシヤと愉快な仲間たち
 10月1日から12日まで相模原市相模大野6−18−11のギャラリーサガン。電話042−765−2908。

●平成20年度女子美術大学・同短大退職教員記念展
 10月26日まで相模原市麻溝台1900の女子美アートミュージアム。実技系教授7人による作品展。電話042−778−6801。

●神奈川県立歴史博物館特別展「戦国大名北条氏とその文書」
 10月18日から11月24日まで初代早雲以来、3代氏康の頃に関東最大の大名になった北条氏の5代100年にわたる盛衰の様子を伝える文書約90点を展示。大人600円、20歳未満・学生400円、ほか無料。11月9日に記念講演会、11月に4回、講演「箱根・小田原の歴史と美術」を開く。電話045−201−0926。

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