2008年(平成20年)
相模経済新聞社
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8月4日 月曜日

[相模原市行政区画審議会]3区案の採用を市長に答申
政令指定都市移行に向け、今後は区名についても審議

 政令指定都市移行に向けて行政区画の編成(区割り)と名称(区名)を市長から諮問を受けて審議してきた相模原市行政区画審議会(牛山久仁彦会長)は7月18日、行政区画試案4案のうち橋本・大沢・旧津久井四町(人口17万3000人)をA区、大野北・本庁・上溝・田名(同26万1000人)をB区、大野中・大野南・東林・相模台・相武台・麻溝・新磯(同26万8000人)をC区とする3区案の採用を答申した。
 4回の審議を重ねた中で、市内26カ所で行った市民説明会や市民意見の募集結果を踏まえて①人口や産業活性化の視点から地域バランスが最も良い②旧相模原市域における3拠点(橋本、相模原、相模大野)のまちづくりが活かされる③旧相模原市域と津久井地域の新市一体化が期待できる、を大きな理由として決めたという。
 一方、付帯意見としては①地域の個性を活かしたまちづくりの推進②行政サービスの利便性の確保③既存行政区域との整合を求めており、中でも橋本、大沢地域と一緒になる津久井地域については、「水源地としての自然環境が他の政令市にない誇るべき特長であるため、それを活かしたまちづくりへの配慮」と、区役所が橋本駅周辺に想定されているため、「現在津久井地域に存在する各総合事務所の機能確保」を具申した。
 これを受けて同市は今後、市議会に説明する一方でパブリックコメントを実施し、今秋にも区割り案を決める予定。また同審議会は次回9月27日に開かれ、区名について審議する。

 

[相模原市]中小企業研究開発補助金を交付
産学連携枠4件をはじめ合計6件に

 相模原市は7月、2008年度の中小企業研究開発補助金交付で、新規4件、継続2件の計6件を採択した。
 同補助金制度は市内の中小企業を対象に大学などの研究機関による技術支援を受けて行う産学連携枠で200万円、市民サービスの向上につながる行政課題対応枠で300万円を上限に研究開発費の最大2分の1を補助するもので、新規の申請件数は過去最多タイの15件にのぼったが、この関係で6件中、産学連携枠が4件を占めた。採択された企業と研究テーマは次のとおり。(丸数字カッコ内は期間)。
 [産学連携枠]▽(株)ケイテックリサーチ(西橋本5−4−30SIC内)プリント基板製造用ドライめっき技術の開発(新規②)▽(株)すばる光電子(西橋本1−27−12)温度制御機能付き超微細レーザ加工装置の開発(新規①)▽日本サーモニクス(株)(田名塩田1−13−6)高周波加熱鉄材焼入れシミュレーション技術の開発(新規①)▽(株)FC−R&D(清新5−5−8)無電源地域監視用小型可般型燃料電池システムの開発(継続②)
 [行政課題対応枠]▽アート電子(株)(清新8−1−5)ディーゼルエンジン用燃焼効率向上装置の開発(新規①)▽(株)アイスリー(南台5−1−11)無電力による開き戸アシスト装置の開発(継続②)

 

[相模原市民ギャラリー]学生作家の展覧会開催中
24日まで/周辺の美術系大学の学生たちが企画・運営

 JR相模原駅の駅ビルNOW4階の相模原市民ギャラリー自主企画の学生企画による学生作家の展覧会「わたしはあなたが理解できない展—そこから始まるコミュニケーション」が8月2日から24日まで同ギャラリーで開かれる。
 今年で4回目になる相模原周辺の美術系大学の学生たち6人が企画・運営を体験するワークショップのエキジビション・プログラムとして行うもので、1年前から準備を始め、展覧会のコンセプトを詰めてタイトルを立案、大学教授による審議を経て「わたしはあなたが理解できない展」に決まったという。
 そのうえで美術大学の学園祭や卒展を見て回り作品を選出する一方、画廊やギャラリーを回り学生作家を調査し決定して展覧会を準備、ワークショップ、ギャラリートークも企画した。
 「学生作家の作品を通し、希薄な人間関係に疑問を投げかけ、他者との関わり合いから自己を見つめ直そう」をコンセプトにした同展で紹介されるのは、10組の学生作家による平面、立体、映像とパフォーマンスで、出品者は次のとおり。
 ▽菊田真奈(日大芸術学部写真学科4年)柴田真梨子(女子美大芸術学部絵画学科洋画専攻4年)▽杉山潤(多摩美大大学院美術研究科絵画専攻油画領域2年)▽TETTA・てった(多摩美大大学院前同)▽永田陽子(多摩大美術学部絵画学科油画専攻4年)▽ぴか・2匹/鬼澤直雅・原田俊人(武蔵野美大造形学部基礎デザイン学科4年)▽八幡亜樹(東京芸大大学院美術研究科先端芸術表現専攻1年)▽山上晃葉(多摩美大大学院美術研究科リトグラフ専攻2年)▽吉野絵里(武蔵野美大大学院造形研究科美術専攻油絵コース1年)▽早稲田大学モダンダンスクラブ

8月5日 火曜日

コラム【ひと・生きがい】
大和市・鷹野美久さん(23)の挑戦
「ひたすらシャチがいとおしくて…」
夢叶いショーで活躍も、病で退職。そして…

 小学3年生のときにシャチのショーを見て、「私もやりたい」と思い、ひたすら根性で夢を実現し、鴨川シーワールドのトレーナーになった23歳の鷹野美久さん。しかし病気のために、せっかくつかんだ夢を断念せざるを得なかった・・・。
 水族館から帰ってシャチのトレーナーに手紙を書いたところ、すぐに返事が届き、それから何度も何度も手紙を書いて、質問をしたり、自分の思いを伝えた。高校3年になって、採用について問い合わせたところ、「今年は募集はありません」という冷たい返事。
 美久さんは諦めきれず、履歴書を持って一人鴨川シーワールドの人事課を訪ね、どうしても入社したいと伝えたが、履歴書は受け取ってももらえなかったという。
 「悔しくてシャチを見ながら泣いた。でもこんなことで諦めないぞ」と奮起し、その後も電話や手紙で「入社したい」という意志を伝え続けたが、とうとう「あなたは一生入社できません」とまで言われ、それでも「ごみ拾いでもいいからシャチの傍で働きたい」と高校3年の2月に1週間鴨川シーワールド近くのホテルに泊まり、入園開始時から閉館までずっとシャチを眺め、人事課に通ったという。結果は何も変わらなかったが、その後「チケット売り場なら」という話が舞い込み入社、夢に近づくことができた。1年経ち、念願の飼育係に移動が決まったが、配属場所は魚類展示課。最初は魚が好きになれず、やる気もしなかったが、「好きじゃないからこそ魚と向き合おう」と魚の本を読み勉強をしているうちにだんだん好きになり、仕事も楽しくなってきた。半年後はアシカチームへ移動。
 「初めてアシカの近くに行ったときはその大きさに恐怖を覚え、泣いてしまった。その上、毎年私以外の人がシャチチームへ配属され、悔しい思いをしてきた」
 4年が過ぎ「もう辞めようか‥‥」と思い始めた頃、生後3日目のフンボルトペンギンの雛を人工飼育で育てる親役に立候補した。巣立ちまでの3カ月間は休みの日も毎日世話をしに通い、そして「もう一度がんばってみよう」と心に誓い、5年目にしてようやくに念願のシャチチームへの移動が決まった。
 移動後は訓練中にケガをして1カ月ギブスをして仕事を休み、その後人間関係が原因でうつ病になってしまった。頭痛と吐き気が止まらず、突然泣き出したり、過呼吸になったり、薬を飲みながら仕事を続け、医者からは「仕事を変えなければ病気は治らない」とまで言われたそうだ。
 「それでも仕事を続けられたのはそこに大好きなシャチがいたから。動物はどんなときにも傍にいてくれる。そして決して嘘をつかない。だから彼らに対していつも真剣になれた。彼らから勇気をもらった」と苦しかった時期を振り返る。
 「まずは自分から変わろう」と思い変わっていくとともに、周りとの関係も少しずつ変わり、病気も良くなり、そして小さい頃から夢見ていたシャチのショーでも活躍できるようになった。
 しかし喜びは束の間、もともと左耳が聞こえなかったが、右耳の聞こえも悪くなり、同時に地面にまっすぐに立つことができなくなってしまった。病名は「下船病」といい、治療法はなく、仕事を続けたら普通の生活もできなくなると宣告された。
 休養のために会社を休み体調が少し良くなったので職場復帰したが、結局病気が再発し、シャチチームに移動してから1年、この4月でやむなく退職することとなった。
 「ほかの飼育という話も出たが、シャチをやりたい気持ちを持ったままではほかの動物に悪い」
 気持ちを一新するためにパラオのイルカのふれあい施設でボランティアとして働き、その後就職と計画していたが、また病気が出て、1カ月で帰国。しかし「海外の水族館で働きたい」という新しい夢を実現するために、今月18日からフィジーに語学留学をする。(吉川・記)

 

【Sokei短信】

●相模原市政令指定都市推進市民協議会が百貨店やスーパー、駅などに啓発用の懸垂幕・横断幕
 相模原商工会議所らで組織する同協議会がこのほど、政令市移行の応援と周知をはかるため、伊勢丹相模原店、ジャスコ相模原店、イトーヨーカドー古淵店に懸垂幕を掲出した(商議所は掲出済み)。また、小田急相模大野、JRの相模原、橋本、相模湖、藤野の4駅と城山町商工会に横断幕を掲出した。
●相模原市議会が津久井地域の線引き陳情を継続審査に
 6月30日に閉会した6月定例会で住民から出されていた「区域区分(線引き)導入」に関する「留保」および「凍結」の陳情を継続審査にしたもので、このほか、東林間の桑島克成氏ほか1人から出された「本会議場への国旗及び市旗の掲揚」を求める陳情については賛成多数で採択した。
●大和市グリーンアップセンターでラベンダースティックづくり教室
 7月2日に上草柳のふれあいの森で収穫したラベンダーを使い、講師の橋本幸子さんの指導を受けて行われ、主婦ら23人が参加し、ピンク、緑、青、黄など思い思いの色のリボンを使い、約1時間で2本のかわいいラベンダースィックを作り上げた。その1人、下鶴間の金野真由美さん(45)は「リボンの編み方のコツが徐々につかめたので、思ったより上手に出来あがった」と喜んでいた。
●大和市が男女共同参画セミナー「絵本でたのしく、パパも子育て!」
 市と男女共同参画をすすめる会(柴田香代子代表)が7月6日、市勤労福祉会館で行い、10人の父親を含む約50人が参加した。男性に育児の楽しさに気づいてもらおうと、「パパs絵本プロジェクト」を主宰するスタッフがウクレレ演奏や歌をまじえた絵本ライブを行ったもので、1歳と4歳の子どもと参加した下鶴間の小金沢多門さん・操さん夫妻(共に31)は「子どもと向きあうツールとして絵本の存在を見直した。今後は子どものためになる絵本だけでなく、親も一緒に楽しめる絵本を読んであげたい」と話していた。
●インターネットで「相模原市名産品ガイド」
 市観光協会、相模原商議所、城山・津久井・相模湖・藤野の4町商工会ら12機関で設けた編集会議が推薦する名産品のガイド「野山の幸・水の幸・人の幸」(今春発行)を相模原市産業振興財団のホームページに掲載したもので、菓子や銘酒、工芸品など約60点を紹介している。URLはwww.ssz.or.jp。
●県立相武台高校が地元商店のロゴ作り
 同高(片英治校長、生徒数573人)の6月から7月にかけた総合学習の「メディア論」の授業で、3年生31人が女子美術大学(麻溝台1900)の学生と学芸員梅田亜由美氏による共同企画で「学校と地域をつなぐプロジェクト」をテーマに6月1日と7月1日、地元の相武台団地グリーンパーク商店街を訪問、インタビュー取材や調査を行った。そのうえで13の商店と同商店街、相武台こどもセンターのロゴを作成、同高と同大で展示、批評会を行う。同高は2010年4月に県立新磯高校と統合、単位制普通科高校に生まれ変わる。
●城山町商工会青年部が第5回小倉橋フォトコンテストの作品募集
 8月31日まで「まちと自然の翔け橋」をテーマに新旧小倉橋と付近の自然環境を撮影した作品を募集している。小学生、中学生以上の一般両部門で最優秀作品3点をベストショット賞で表彰、このほか青年部長賞などもあり、入賞作品に賞状とトロフィー、グアム3日間ペア旅行招待の副賞も出る。応募方法など詳細はwww.siroyama.or.jp/seinenbu.htm 。

 

8月6日 水曜日

【トップセールスに挑む】
世界最先端のエンコーダを“製造営業”
マイクロテック・ラボラトリー(株)
製造部/平真さん(31)に聞く

 平さんがエンコーダの専門メーカー、マイクロテック・ラボラトリー(株)(本社・相模原市上鶴間8—1—46、平勉社長)に入社した8年前、会社はまさに日の出の勢いにあった。
 エンコーダの小型化、高性能化という社会的需要に応える新製品を相次ぎ開発し、1999年には直径7.5ミリという世界最小のロータリーエンコーダの開発に成功。2001年には石川島播磨工業からエンコーダ事業の譲渡を受けて業務拡大を加速。2002年11月には神奈川県工業技術開発大賞を受賞していた。
 入社早々、石川島播磨工業から引き継いだ事業担当という大仕事を割り当てられ、「わからないことだらけだった。こんなにつらい思いを味わうのかと苦しんだ」と、勉強に明け暮れた日々を振り返る。だが、最初の難関を乗り越えたことがその後の仕事への自信につながる。「つらいこともいい方向へ転換できる」という経験則を得たのである。
 2004年に同社町田工場(旭町2—20—28)が完成。新拠点の工場長として従業員約20人を束ねる役割を任された。経験の浅い工場長の誕生だが、人を束ねる役割は学生時代に経験していた。法政二高サッカー部で140人の部員を率いるキャプテンを務めたのである。「人の集団で大切なのは、1つの目標に向かって全員のモチベーションを高めながら1人ひとりに確実に役割を果たしてもらうこと」と、キャプテンとして体得した信念を仕事の上でも生かす。
 「働く人が十分に能力を発揮できる作業環境を整え、高い技術を目指す向上心を持てるようにするのが私の役割。全員のモチベーションを保つため6つのグループごとに毎週、目標とその結果を発表する場を設け、どれだけの成果を上げたかを確認し合っている。ものづくりのかぎを握るのは人の気持ちだと思う」
 効率的な生産を目指して作業者が動きやすいラインの構築を心がけているのは言うまでも無い。人材育成にも積極的で、「やる気のある人を育て、作業者の負担をできるだけ軽くしていつまでも働いてもらえるような工場であり、会社でありたい。その意味で、終身雇用を目標にしている」と明快に語る。
 町田工場は主として汎用性の高い量産品を手がけており、広い分野のエンドユーザーから寄せられるさまざまな要望に応えるのも重要な仕事。
 「製品の管理体制をきちんとしておくことはユーザーの信頼を確かなものにするために不可欠。同時に、作業現場でユーザーの相談に耳を傾けることが新たな製品開発へのチャンスにもなる」
 現在は社全体の製造責任者を務める青年工場長はこうした内向き、外向きの職責を「製造営業」と言い表す。決して奇をてらった造語ではない。それは同社の精神そのものと言ってよい。父でもある平勉社長も日頃、「作業者の指先まで客につながっている」と現場重視の言葉を口にしているのである。

 

[県産業技術センター]
毎年恒例「夏休みおもしろ科学体験」
海老名・小田原会場/8月11日まで参加者募集

 県産業技術センターは8月23日、毎年恒例の「夏休みおもしろ科学体験」を海老名会場(下今泉705—1)と小田原会場(久野621)で行う。
 小学校4年生から6年生までを対象に9時からの午前の部と1時からの午後の部で9教室を開くほか、両会場にものづくり体験コーナーや伝統工芸コーナーも設け、海老名会場ではクイズラリーも行い、これらの参加者(保護者同伴歓迎)を8月11日まで募集している。いずれも無料で、9教室は次のとおり(カッコ内は定員と会場の頭文字)。問い合わせは電話046−236−1500。
[午前]①三次元CADと造形の体験(6、海)②磁石で遊ぼう(15、海)③木の楽器(ミニ木琴)を作ろう(12、小)
[午後]④三次元CADと造形の体験(6、海)⑤ペンダントトップを作ってみよう(15、海)⑥真空で鏡を作ってみよう&電子回路を作ろう(20、海)⑦宇宙でも戻ってくる!ブーメランを作ろう(20、海)⑧買い物バッグをつくろう(5、海)⑨木の楽器(ミニ木琴)を作ろう(12、小)。

 

[福島県須賀川市]田舎暮らしツアーの参加者募集
交通費無料・ナシ狩りやニュータウン見学など

 福島県須賀川市が首都圏在住で田舎暮らしを希望する人を対象に9月27日、同市の住宅地ニュータウン見学とナシ狩りを兼ねた日帰りバスツアーを行う計画で参加者30人を募集している。
 須賀川市は同県のほぼ中央に位置し、阿武隈川と釈迦堂川が流れる風光明媚な自然環境に恵まれ、気候も温暖で米、キュウリ、ナシなどの産地になっており、特にナシは県内2番めの収穫という。
 また、東北自動車道、東北新幹線で首都圏からの交通アクセスも便利で、市内北部に福島空港もあるため、県内で最も交通条件に恵まれており、国が唯一指定名勝にしている須賀川牡丹園をはじめ夏には県内最大級の釈迦堂川全国花火大会、秋には日本3大火まつりのひとつ「松明かし」といった観光行事も行われる。そうした資源を生かして同市は「市民のしあわせの実現」を目指したまちづくりに取り組んでいるという。
 ツアーのバス代は無料で、昼飯代とナシ狩り代2000円が自己負担。集合場所にはJR東京駅南口7時30分で、夜8時頃の帰着予定。最小催行10人で実施、これに満たない場合は中止になる。
申し込みは〒962−8601福島県須賀川市八幡町135、須賀川市役所地域振興課に郵送かFAX0248−72−9845で。問い合わせは電話0248−88−9145。 http:/www.city.sukagawa.fukushima.jp/

8月7日 木曜日

静電エンコーダの事業化を目指す
青電舎(相模原市西橋本)
県大学発・大企業発創出促進モデルプロジェクト事業に

 神奈川県が7月14日に発表した2008年度の大学発・大企業発創出促進モデルプロジェクト事業10件のうち(株)さがみはら産業創造センター(SIC、相模原市西橋本5−4−21)が支援パートナーとなる入居2企業の事業が採択された。静電エンコーダの事業化を目指す(株)青電舎(権藤雅彦社長)と、動物病院医療市場で犬のアレルギーおよび免疫検査受託事業を行う動物アレルギー検査(株)(増田健一社長)の2社で、同センター企画事業部の佐藤則一インキュベーションマネージャーは両社について「大きく成長する可能性を秘めている」と期待を寄せている。
 同事業は県の支援金(200万円から500万円)を受けてSICが採択企業の事業化に向けて販促から経理・財務面を管理する仕組みで、1年間にわたりサポートする。
 その2社のうち静電エンコーダの事業化を目指す青電舎は東京大学発ベンチャーとして権藤社長がSICに入居して立ち上げ、今年4月に法人化した。
 権藤社長はオリンパス(株)研究開発社員を経て東大の樋口俊郎研究室特命研究員になり、2007年度までの3年間、科学技術振興機構の支援を受けて静電エンコーダの開発にあたり、同教授らと共に静電気の力で機械的な運動を起こす静電アクチュエータの技術が距離センサーとして利用できるのを発見、これを弾みに同エンコーダを開発した。
 エンコーダは移動変位を測定するセンサーで、工作機械などに使用され、最近はリニアモーター位置決めの装置として必須のセンサーとされており、開発した静電エンコーダは測定分解精度が0.8ミクロン(1ミクロンは1ミリメートルの1000分の1)まで可能で、別称「リニア型エンコーダ」とも言われている。
 システムは厚さがわずか0.2ミリのセンサー部の固定子(スケール)、移動子(ヘッド)、信号処理回路それに高速表示カウンターで構成され、①薄型・小型②円周状の配置も可能な柔軟性③簡単な設置④低消費電力⑤断線の危険ゼロの信頼性などを特長にした「信号線がない紙のように薄いエンコーダ」で、この延長で従来にない超小型のエンコーダ製造も可能という。
 これにより、小型化するには限界がある一般的な光学式のエンコーダと差別化がはかれるとしており、同社は今後製造、販売に取り組む一方、エンコーダ製造企業への技術供与も視野に入れているが、2008年度は東大エッジキャピタルや研究室スタッフの支援を受けながらサンプル出荷に注力、2009年度には製品化してリニアモーターや精密機器のメーカーなどに向けて、月間数100台規模の販売を目指す。

 

[大和市]夏野菜持寄品評会で優等は露木さんのトマト
新種のナス「サラダ紫」話題に

 大和市が毎年行っている夏野菜持寄品評会が7月11日、市役所1階ロビーで開かれ、17世帯の農家からナスやトマト、キュウリ、トウモロコシなど13品目61点が持ち込まれ、県農業センター(平塚市)の普及指導員と農協の営農指導員が審査にあたった。その中には同センターが育成した新種のナス「サラダ紫」が出品され、話題を集めた。
 審査の結果、優等には露木美智雄さん(久田支部)のトマト(品種・桃太郎なつみ)、1等には同じ露木さんのキュウリ(同夏すずみ)、遠藤一直さん(山上支部)のトマト(同桃太郎ファイト)、山口正明さん(宮下支部)のナス(同千両2号)が選ばれ、同センターの関谷英雄副技幹は、「いずれも良品揃いで優劣がつけがたく、農家のみなさんの技術の高さがうかがわれた」と評した。
 出品された野菜はこのあと市民に販売され、すぐに売り切れたが、入選者の表彰は秋の大和市農業人表彰式で行われる。

 

[グローバル産業]
G8北海道洞爺湖サミット記念メダルを発売
純金、純銀の各大小4種類を限定製造

 北海道洞爺湖町のザ・ウインザーホテル洞爺湖で7月7日から9日まで開かれたG8北海道洞爺湖サミットを記念したメダルをグローバル産業(株)(東京都中央区)が製造、7月5日から全国の百貨店が発売した。
 表面に同ホテルと支笏洞爺国立公園の羊蹄山、北海道の花ハマナス、裏面にG8、EUの旗と、国名および首脳の名前を刻んだ純金、純銀の各大小4種類を限定製造したもので、純金の大が直径50ミリ、重量56グラム、小が33ミリと22グラム、純銀の大が直径50ミリと100グラム、小が33ミリと25グラム。限定個数が純金大100個、小200個、純銀が各1000個。
 販売価格は税込みで、純金大が52万5000円、小が21万円、純銀大が3万1000円、小が1万5000円となっている。

8月8日 金曜日

[愛川町の豆水車]名水生まれの豆腐が1周年
コロッケやがんもどきなど加工品も人気

 国産素材、無添加、良質な井戸水の使用を三枚看板に掲げて昨年8月に創業した「豆水車」(愛川町半原4137)が創業1周年を迎える。半原周辺で豆腐の製造、販売を手がける店舗は1軒だけで、豆腐を中心にした多彩なオリジナル加工品が話題の的になっている。
 経営するのは(株)愛川とうふ店(同所、渡辺一郎社長)。「赤道を越えても腐らない」と言われる地下水が流れる半原の土地柄を生かそうと、最新設備を備える建て坪約230平方メートルの工場を構え、10月に直売所もオープンした。
 看板商品の安心・安全な無添加豆腐は1丁180円。大豆と水へのこだわりを生かした確かな食感が特徴。杏仁豆腐はまろやかな風味に仕上げている。
 また、遠藤博士工場長が「このあたりは共稼ぎの夫婦が多いため、持って帰ってすぐ食べられる商品開発に力をいれている」と話すように、豆腐とアスパラの揚げ物、豆腐のコロッケ、コロックドーナツ、下味をつけた玉ねぎやつみれ、納豆を包んだがんもどきなどを製造販売し、近隣の若い夫婦や高齢者などに重宝がられている。
 相模原や厚木からのリピーターも増えており、同工場長は「知名度は少しずつ高まっている」と手応えありの表情。その一方、「まだまだPR不足。」と課題を語る。
 6月から清川村森林組合の直売施設で展示、販売を開始したのを弾みに、同工場長は「スーパーや近辺のゴルフ場などに販路を広げ、愛川町の特産物として親しまれる豆腐店にしていきたい」と話す。営業時間は午前10時から午後5時30分。日曜定休。

 

[相模原北署]振り込め詐欺による被害が急増で緊急集会
地域の自治会や老人クラブ連合会にも呼び掛け

 振り込め詐欺による被害が急増している中、相模原北警察署(西橋本5—4—2後、佐藤孝博署長)は7月10日の午後、相模原北防犯協会(山口省吾会長)と同署講堂でこの撲滅に向けた緊急集会を開いた。
 同署管内の自治会や老人クラブ連合会、金融機関防犯連絡協議会、万引防止対策協議会、機械金属工業団地組合、交通安全協会ら各種団体と県、市関係課にも呼びかけて開いたもので、総勢で約160人が参加。会場では県のくらし安全指導員による振り込め詐欺を模した寸劇、市消費生活課による相談受理状況の説明、同署員による事件の発生状況に被害防止対策をまじえた講話が行われ、参加者には撲滅チラシが配布され、このあと青パトなどがまちに繰り出し、市民に撲滅を訴えた。
 同署はまた、11日午前10時から署員に向けたAED・心肺蘇生法講習会も行った。
 AEDは公共施設や商店街などに配備されているが、警察署にはないため署員は操作法や心肺蘇生法を知らない。そこで有事の際に現場の第一線に立つ署員が会得している心臓マッサージに加えAEDでも救護の措置が出来るようにと講習会に至ったもので、この日は市消防局北消防署相原分署の職員から幹部署員50人がその手ほどきを受けた。これにより同署は今後、幹部が部下を指導し、署員全員がAED操作を熟知できるようにする。

 

小田急ホテルセンチュリー相模大野で
「夏祭り THE盆踊り」8月10、11日
模擬店、縁日コーナーなど出店/入場無料

 小田急線相模大野駅北口の小田急ホテルセンチュリー相模大野は8月10日、11日の午後3時から9時まで8階宴会場で「夏祭り THE盆踊り」を開催する。
 同ホテルが地域住民に親しみを深めてもらおうと毎年開いている夏の名物行事。部屋の中央にやぐらを設け、その回りに模擬店、屋台、縁日コーナーなどがにぎやかに出店する。ホテル宿泊券やレストラン利用券、ホテルメイド商品券などが当たる抽選会も行う。
 入場無料。小学生以下の子どもは保護者の同伴が必要。
 問い合わせは電話042—767—1112。

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