田中水力、事業拡大で相模原市内へ/地域ネットワークに期待


移転した新社屋(相模原市中央区南橋本)

移転した新社屋(相模原市中央区南橋本)


 発電用水力プラントの設計から工事までを行う田中水力は、5月に本社と工場機能を座間市ひばりが丘から、相模原市中央区南橋本へ移転した。
 生産拠点の移転により、同社は新たに地元企業との連携を図りたい考えだ。新社屋は南橋本4丁目に位置し、事務所と工場の機能を併せ持つ。
 工場規模は敷地600平方メートル、延べ床約1000平方メートルと、旧社屋の2倍に増強。生産能力を強化することで、受注量の増加に対応したという。
 同社は東日本大震災以降の電力不足を機に、1万キロワット以下の小水力発電プラント専門メーカーとして注目を集めている。
 得意とするマイクロ水力発電プラントは、出力100キロワット以下と小型だが、一般家庭約30軒分の電力を賄うことが可能。上下水道や工業用水路に簡易に設置できる。
 小規模で水量が少ない農業用水路などでも使うことができる超小型水力発電装置も開発。発展途上国の未電化地域への導入を目指すという。
 地域に密着した事業展開を掲げる田中幸太社長は、「製造工程の一部は、外部に依存している。相模原市は加工や溶接に強い業者が多いので、地域内でネットワークを広めていきたい」と、地域企業との連携に期待感を表していた。     (芹沢 康成/2014年8月10日号掲載)

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