相模原市、中小企業応援の条例/議員提案で成立へ


 相模原市内の中小企業を活性化させようと開会中の市議会9月定例会に、最大会派の新政クラブ(佐藤賢司会長)ら所属議員13議員により議員提案された「相模原市がんばる中小企業を応援する条例」が30日の本会議で可決、成立する見込みとなった。20日から施行する国の中小企業基本法とともに、地域の中小企業振興、活性化に大きく寄与すると期待されている。同議会で議員提案の条例が成立するのはこれが初めてとなる。(編集委員・小宮山光賢)
 同様の条例は、県内では横浜、横須賀両市に続き3番目。
 提案者の佐藤議員は「アベノミクスで景気好転の兆しが出始めてきた中で、中小企業を後押しする条例は意義深い」と強調している。
 条例では、「中小企業の振興に関する施策を総合的に策定し、実施する」ことを市の責務と明文化、大企業も市の実施する中小企業振興の施策に協力するよう求めている。
 提案者の新政クラブでは、昨年夏に市内の企業経営者らを対象に中小企業の振興に関するアンケート調査を実施すると共に市商工会議所、津久井4町の商工会幹部などと勉強会を重ねてきた。
 また、市内の駅頭などで所属議員が直接市民の声を聴く機会も設けた。
 ただ、条例が一会派だけの提案ということもあり、「(中小企業対策は)現行の法律、条例で充分。この条例はスローガンだけが先行し、実効性に乏しい」、「中小企業以下の小規模企業への配慮が足りない」など他の会派からの批判も相次いだ。そして、10日の環境経済委員会で、これらの意見を入れた修正案を取り入れることで了承されたという経緯がある。
 この条例を受けて市環境経済局の新津昭博・経済部長は「来年度予算で中小企業振興関連をさらに手厚くする措置を考えたい」と前向きに評価した。(2013年9月20日号掲載)

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