【相模原】サーティーフォー、東京プロ市場に上場/市内不動産・建築では初


総合不動産業のサーティーフォー(相模原市緑区橋本1)は2024年12月27日、プロ投資家向けの株式市場「東京プロマーケット」に上場した。「相模原市において不動産・建築業では初めて」(同社)となる。東京証券取引所(東京都中央区)で7日、同社の社員らが出席して上場セレモニーが行われ、唐橋和男社長に上場通知書が贈呈され、上場記念の打鐘が行われた。

上場記念の打鐘をする唐橋社長㊧

上場記念の打鐘をする唐橋社長㊧



唐橋社長は「上場はこれまで2度チャレンジしており、今回が3度目。会社の透明性と優秀な人材を確保するための手段として有効だと考えた。会社がガラス張りとなるので、お客さまの信頼感が増す。一番大事なことは正直に経営すること」と意気込みを述べた。
プライム市場やスタンダード市場などが一般投資家向けの市場であるのに対し、東京プロマーケットはプロ投資家のみが取引を行える市場。一般投資家向け市場への上場に比べて、上場基準や上場維持基準が企業の実態に合わせて柔軟に設定されており、成長企業に新たな資金調達の場を提供し、金融市場の活性化を図ることを目的としている。
上場への苦労について唐橋社長は「上場に関係なく企業のガバナンスやコンプライアンスは非常に大切だと思っている。この3年で(上場に向け)いろいろな見直しを行った。いかに正直な経営ができるかという思いがあった」と振り返る。
今後の展開については「新しいビジネスモデルとしては建築費が高騰しており、従来の鉄骨造の建築費の半分程度で可能な木造建築の特許工法の普及や、引き続き分譲マンションも早急にやっていく」と述べた。
最後に唐橋社長は「自分が65歳になり、多くの社員が働ける会社をつくりたい、創業社長がいなくなっても会社を残したいという意識が強くあった。もっと多くの協力者を得るための上場であり、今回はプロマーケットだが、あと何年で上の株式市場に行けるかが、私に与えられたテーマ」と語った。
同社は1992年、唐橋社長が34歳の時に戸建て住宅の建築販売会社として創業。創業者の年齢が社名の由来となっている。現在は事業用不動産売買や中古住宅のリノベーションなどのほか、タクシー事業のサーティーフォー交通(中央区田名)、らぁ麺吉凛(緑区西橋本)の飲食事業など幅広く展開する。2023年12月期の売上高は約73億4800万円。26年に創業34年を迎える。

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