宮ケ瀬湖周辺の回遊性向上へ/直行バスと呼び出し型交通を連携


県は8日から11月4日までの土・日曜日と祝日の計10日間、宮ケ瀬湖周辺の観光施設など5カ所で乗り降りできるAI(人工知能)オンデマンド(呼び出し型最適経路)バスと、小田急本厚木駅から宮ケ瀬までの直行シャトルバス(神奈川中央交通)を運行する実証実験を行う。2022年に続き2回目。公共交通機関で結ばれていない湖周辺の観光スポットをオンデマンドバスでつなぐことで、地域経済の活性化や観光振興を図りたい考え。【2023年10月13日号掲載】

デマンドバス
AIオンデマンドバスは、8人乗りと5人乗りのワンボックス車を運行する。利用者の出発地や目的地などのリクエストに応じて、人工知能が最適な経路とダイヤを自動で生成するもの。配車リクエストに応じて随時経路を変えながら運行するため、同じ時間帯に同じ方向へ行く人と相乗りになる可能性がある。

利用者が乗降ポイントと、実際の出発地・目的地の間を徒歩などで移動してもらうことで、ドア・トゥー・ドアより効率的な経路とし意図的に相乗りを発生。利用者の満足度と事業者の生産性の双方を向上させることができる。

乗降ポイント間の自由な移動を可能にするもので、利用者はアプリ上で予約をすることにより、指定した乗降ポイントでの乗車・下車できる。利用できるのは、降車時にアンケート調査に協力できる人。MaaS(マーズ)アプリ「エモット」を活用し、アプリで予約することにより利用できる。

オンデマンドバスの乗降場所は▽鳥居原ふれあいの館(相模原市緑区鳥屋)▽服部牧場(愛川町半原)▽半原(同)▽宮ケ瀬ダム水とエネルギー館(同)▽宮ケ瀬(清川村宮ケ瀬)―の5カ所。直行バスは本厚木駅近くの中町大型バス発着場と宮ケ瀬の路線バス停留所の間で運行する。

いずれも同アプリで2日前から予約するが、オンデマンドバスのみ前日から電話でも受け付ける(受付センター090・1551・4112)。乗降ポイントと乗車時間、人数を申し込み、運転手に乗車時に予約番号を伝える。

昨年は10月15日から11月27日までの土日祝日の計16日、AIオンデマンドバスのみ運行した。今回の5カ所に加え「宮の平」「あいかわ公園北駐車場」「愛川ふれあいの村」でも乗降できたが、利用者が想定よりも少ない526人(延べ236件)だったためシャトルバスも運行することで宮ケ瀬に訪れやすくした。

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