ペット用品のアフレッシュフィーリング、コロナ禍の需要増でECが好調に


「地域の人に安価に」と事務所に併設した店舗

「地域の人に安価に」と事務所に併設した店舗



コロナ禍で在宅時間が増える中、新規でペットを飼い始める人が増加し、ペット関連業界が活況だという。相模原市中央区富士見5丁目の住宅街に事務所を構えるアフレッシュフィーリングは、犬の散歩用品を中心とした自社製品の開発・製造、卸売などを手掛けているが、数年前からイーコマース(電子商取引、EC)事業にも参入し売上を伸ばしている。【2022年3月23日号】

同社は、カジュアルデイリーをテーマとした「アフレッシュフィーリング」、「バズー」という2つのブランドを展開している。「個性的になりすぎない」というコンセプトで、無地やストライプ、ドット柄など「シンプルで品性あるデザイン」。チャーム(小さな飾り)やタグ(ブランド名の入った札)などに細かいこだわりを感じさせる。

愛犬のしつけを行う際などに、指示通りの行動ができたときに与える特別なおやつを「トリーツ」という。その2シリーズ「Gohobi(ごほうび)」と「MOGU(モグ)」もリピーターを獲得するほど好評。「生産地が特定できる国産の原材料を国内工場で処理加工して生産している」と説明し、ペットを家族と同様に扱う飼い主の増加が後押ししているとみられる。

2011年に大和市中央林間で開業したが、事業の拡大とともに事務所が手狭になったため、約5年前の17年に現在の富士見に移転した。「地元の人にも安く提供したい」との思いでショールームを兼ねた店舗を併設している。

現在では卸売と入れ替わり、売上全体の7割を占めるECへの参入は3、4年前。6~7年前から物販メインの店舗ではECに押され、取引先である百貨店内のペット売り場も同様だった。オンラインショッピングモール「楽天市場」へ出品するため、約1年に及ぶ講習会にも参加した。

楽天市場では、首輪の代わりにリードを固定するソートフルハーネスとリードのセットなどがECでの売れ行き商品。「犬は気管が弱く、首輪は負担が大きい」といい、ペットへの思いやり(ソートフル)を体現する一品だ。

代表の田森裕也さんは、当初務めた企業でもペット用品の企画営業を12年務めたほか、企画営業担当の役員として共同で起業した経験も持つ。現在もイングリッシュコッカー、プードルなど3頭を飼っており、「消費者目線、コスパ重視」と語るが、自身で企画開発や品質管理を行うなど愛犬家ならではの気配りも忘れていない。

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