町田市、鶴川駅北口広場の再編に着手/24年度の暫定使用に向け整備


町田市は今秋から駅北口広場の再編に着手すると発表した。「鶴川駅周辺再整備事業」の一環。バスやタクシー、一般車の停車区画を分けて路上駐車や混雑を解消し、利用者が安全に通行・停車できる環境を確保。使用開始は27年度だが、24年度までに新たな広場を整備して暫定的に使用を始める。

新たな北口広場の移転予定地

    新たな北口広場の移転予定地



市は、南口の土地区画整理事業や北口の拠点商業施設の誘致、駅舎改良などを盛り込んだ駅周辺再整備基本方針を2016年に策定。小田急線と鶴見川に挟まれた駅南側の新しいまちと、北側の再編するまちを自由通路と橋上化する駅舎でつなぎ、一体的なまちづくりを目指す。

北口の駅前広場は、都道世田谷町田線の鶴川駅広場前交差点からすぐ近くに停車場があり、平日の昼間でも車や歩行者で混雑している。約40年前に整備されたままで、周辺の住宅開発も進んだため一般車の利用も多い。

新しく整備する北口広場は、小田急マルシェ駐車場だった駅北口から東側に移動。バスとタクシーの乗り場を分けて整備し、それぞれの待機スペース、一般車の送迎も設ける。自由通路から地上に降りずに、デッキから北口広場にアクセスできるようにバリアフリー化する。なお、小田急電鉄が整地した後、市が整備工事を行っている。

今年度から3年かけて電線の共同溝や舗装、バス停の上屋などの工事を進めていく。24年度に現在の広場を閉鎖し新しい広場の供用を開始。旧広場の跡地で広場デッキの工事を進め、27年度末に北口広場全体の工事を完了させたい考え。

広場デッキが完成するまで、バス停と駅舎の移動に横断歩道を渡る必要がある。新たな広場の整備工事は昼間(午前9時~午後6時)、鶴川駅広場前交差点から広場までの車が走る個所は部分的に交通規制をしながら夜間(午後10時~翌日午前6時)に行う。工事期間は歩行者や自動車の通行止めは行わず、朝夕の通勤・通学時間には工事を行わない予定。

住宅や畑が混在する南口は、31年度の事業完了を計画している。南口広場を中心に商業エリアを設けて賑わいを創出。都道(神奈川県道)真光寺長津田線の岡上駐在所交差点(川崎市麻生区)から南口エリアへ進入する道路を整備するとともに、鶴見川を渡る川井田人道橋の架け替えや道路の一部拡幅を計画。バスの通行も可能になり、芝溝街道などの渋滞緩和も図る。

南北市街地は、改札を通らずに利用できる自由通路を整備し、歩行者の動線を結ぶ。駅舎も自由通路と一体的に利用できるよう橋上化を行い、改札をひとつにまとめて「駅を中心に人が行き交い、出会う街づくり」にしていく

 

【2021年8月1日号】

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