相模原、縁JOYで消防訓練/関係機関との連携を確認


実際の消防機材を使用した本格的な訓練

実際の消防機材を使用した本格的な訓練

 2017年春季火災予防運動の一環として、特別養護老人ホーム「縁JOY」で消防総合訓練が行われた。相模原消防署から31人、相模原市消防団中央方面隊から5人が参加し、6隊編成を組んだ。多数の消防車両も動員し、同ホームの職員と連携して一連の訓練を行った。

 縁JOYを運営する相模福祉村の赤間源太郎理事長は「施設内での防災対応を確立させ、職員全員に周知したい。地域を含めた防災意識を高められたら」と期待を寄せた。

 訓練は「夜間・3階からの出火」を想定。同ホーム職員による「通報・消火・避難誘導」から、消防隊による救出訓練に移った。

 救出訓練ではスモークマシンを用いて煙を出し、実際の火災現場に近い状況を再現した。放水をする中、積載重量800キログラムのリフトを備えた高所救助車で3階ベランダに接近し、逃げ遅れた職員を救出した。

 同時に屋上からの救出訓練も行われた。滑車にロープを張り、避難者を地上へ降ろした。この訓練では、自力で避難が困難な足の不自由な人や車椅子に乗ったままでの救出を想定し、人形を用いて訓練を行った。

 訓練後、相模原消防署の松山実署長は「社会福祉施設での出火では、非常放送の内容をすぐに確認できるよう、準備をしておいてほしい」と促した。赤間理事長は「煙の怖さを改めて知った。緊張感のある訓練は職員にとって良い経験になる」と話した。
(2017年3月10日号掲載)

…続きはご購読の上、紙面でどうぞ。