鍼灸整骨院の「ほねごり」、30店舗に拡大へ/産後の骨盤矯正で差別化


説明につか骨格標本を持つ阿部社長

説明につか骨格標本を持つ阿部社長

 産後の骨盤矯正に特化した鍼灸整骨院を運営する「ほねごり」(相模原市緑区橋本台)は、2017年度中に17店舗を開院し、約30店舗までの拡大を計画している。15年3月の伊勢原市への出店を皮切りに県内(県央・湘南)や都内に進出し、ことしの3月1日で13店舗目をオープンさせた。
(芹澤 康成/2017年3月10日号掲載)

 同社は「骨盤整骨院」と分野を絞ることで特徴づけ、他の整骨院(「接骨院」と同じ)と差別化を図っている。阿部公太郎社長は「整骨院は約4万7千軒あり、コンビニに迫る勢いで増えている。歯科医院と同等まで市場が拡大するはず」とみている。

 出産による骨盤のゆがみは肩や腰に大きな負担となり、慢性的な腰痛や肩こりの原因となることがある。出産年齢の年齢が上昇傾向にあり、出産後に元に戻るはずの骨盤が戻りきらないことが原因だという。

 国家資格を持つ「柔道整復師」が施術する。施術前に写真を撮って施術後に撮ったものと比較し、整骨の効果を「見える化」して説明する。正しい歩き方や負担が少ないベルトの巻き方など、術後の指導も行う。

 利用者の6割以上が女性で、20代から30代の産後世代が中心。子育てが終わった50代女性の通院も多い。

 駐車場を8台分以上確保できる郊外の街道沿いや駅から徒歩5分以内の空き店舗を利用。待合室にベビーベッドやキッズルームを備えるなど、小さな子供を連れて通う女性に配慮している。

 病院の整形外科でリハビリテーションを担当していた阿部社長が13年4月に小山小学校(同市中央区小山)近くに整骨院を個人開業し、14年7月「ほねごり」として法人化した。以降、1~3カ月に1店舗のペースで拡大。13店舗目となる杉並骨盤整骨院を3月1日、西武新宿線上井草駅(東京都杉並区)近くにオープンさせた。

 阿部社長は「健康は人々を幸せにする。整骨院を健康の仕組みを教える“健康教育産業”として定着させたい」と意気込む。

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