佐藤ファーム、長竹で牧場造成計画/牛250頭飼育し供給へ


 佐藤ファーム(茅ヶ崎市下寺尾)が、相模原市緑区長竹に「(仮称)津久井農場」を造成することが分かった。農場の造成と各種設備を設置し、酪農と肉用牛を供給することで地域産業の振興を図る。2020年に工事を始め、24年の事業開始を目指す。

 同社は、1948年に同市で酪農を主とした農業を経営。近年、周辺の市街化が進み、99年から酪農の休業を余儀なくされた。長竹地区へ牧場を移転することで、酪農を再開する。

 同農場は、造成の計画4案を相模原市に提出した。18・1~20・5ヘクタールとなる予定で、国道412号から東へ約1キロメートル、志田峠北側の未利用地に整備する。平坦地を確保するため、約80~120立方メートルを土砂などで埋め立てる。

 造成地には、牛舎やさく乳施設、肥育舎、育成舎、サイロ、飼料棟など畜産に必要な施設のほか、ビニールハウスと畑を整備する。家畜のふん尿から作る堆肥を使い、野菜なども栽培するという。

 飼育予定数は、乳牛100頭や、肉を生産するための肥育牛100頭、子牛を生育するための育成牛50頭としている。

 相模原市が設置する環境影響評価審査会は、土砂の埋め立てによる地下水への影響を指摘し、周辺の集落などで利用する簡易水道についてより詳細に調査するよう要望。また、環境影響を受けるおそれがあると認められる地域に、長竹地区と南側に隣接する愛川町が含まれるため、近隣住民への説明を求めた。
(2017年2月10日号掲載)

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