県産技センター、3社が開発提案/IoTでフォーラム


開発状況を話す向洋技研の関係者

開発状況を話す向洋技研の関係者

 県産業技術センター(海老名市下今泉)は9月26日、同センターで第2回「IoTプロジェクトフォーラム」を開いた。「中小企業IoT化推進事業」に選定された相模原市内の企業3社が、それぞれの開発テーマについてプレゼンテーションを行った。

 向洋技研(相模原市中央区田名)は、開発・販売するテーブルスポット溶接機の稼働状況を把握し、故障の予防保全ができるスマートメンテナンスシステムの構築を進めている。装置の稼働状況や各センサーのデータなどをクラウドへ集約し、ビッグデータから故障パターン、対処方法などを発見する。

 これまで25カ国に発売した約2500台の販売台数の増加に伴い、メンテナンス対応の件数が増えている。利用者にとっても、修理が完了するまで操業を止めなければならず、調子が悪い部品を交換することで故障を予防する。

 緑区橋本に開発拠点を置くアイフォーコム東京(横浜市神奈川区)は、「データ活用による効率的エネルギー管理システム」を開発している。施設内の設備や装置に取り付けた端末で計測したデータをクラウド上に集約し、エネルギー消費の可視化と、効率的な管理計画を自動で作成するシステムを構築する。

 さがみはら産業創造センター(緑区西橋本)内に事業拠点を置くACR(大和市中央林間)は、温度や照度などのセンシングデータを収集するための通信ユニットを開発する。工場の電力需要を予測し、エネルギー消費量を最適化するシステムを目指す。
(2016年10月10日号掲載)

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