合同会社クレオポッセ、異なるキャリアの融合で可能性を実現可/企業マーケティングサポート・ものづくり


早野代表(左)と嶋田副代表

早野代表(左)と嶋田副代表

 技術革新、産業構造の変化に伴い、従来の分類ではとらえきれない企業が増えてきた。

 社員わずか2人ながら、企業マーケティングサポートを展開する傍ら、自社製品開発も手掛ける。そんな多角的かつ効率的、ちょっと〝欲張りな〟会社が、クレオポッセ(相模原市緑区西橋本、早野寿一代表)だ。

 ラテン語の「Creo(創造)」「Posse(可能性)」に由来する社名は語感の良さもさることながら、2人の経歴や創業の経緯を辿ると、なかなか説得力がある。

 早野代表は四半世紀にわたり、大手システムインテグレーターや電気系CADベンダーのエンジニア、SEとして、スーパーコンピューターのOS開発・設計やアジア及び欧米における海外事業拠点・販路開拓に従事。

 一方副代表の嶋田葵氏は、大学で材料工学を専攻しながらも、ドラマ制作会社等に勤務するなどして映像やラジオのシナリオ執筆、Web制作等のフィールドでキャリアを積んできた。

 全く行路の異なる2人の人生が交差することになったきっかけは、SIC(さがみはら産業創造センター)が相模原市から受託した緊急雇用事業。そのサポートスタッフとして仕事を共にしながら、互いの目指すマインド、ベクトルの類似に気づき始める。企業のマーケティングサポートを得意分野としつつ、自らもものづくりを通じて世に発信したいというビジョンを持っていることだ。

 それは、SICが企業や人、技術の新たな出会いを提供する場として2011年度から3年にわたり実施した協創プロジェクトを通じて孵化することとなった。

 設立は13年10月。「設立しやすい上、意思決定が2人で行えるので迅速、軽快に動ける」との理由から、合同会社とした。

 同社が展開するマーケティングサポートは海外進出、市場調査、PR活動の3分野。海外拠点開拓やWeb制作等、2人のキャリアが生かせる領域だ。

 ただ、看板だけで同社の有能さを広く知らしめるのは難しい。そこで現在、容易に自社編集が可能で維持管理費がかからない売り切り型のサイト制作サービスの営業に力を入れており、これを起点にマーケティングサポート事業の裾野を広げていく戦略をとっている。

 自社製品としてのものづくりは、身近なものにアイデアを加え新たな可能性をもった製品と、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)の技術を活用した3次元のPRツールの2本柱を基本コンセプトに開発を進めている。既にいくつかの試作品を手掛けており、うち意匠登録を終えたもの、特許出願を検討しているものが1点ずつある。

 「2期とも黒字だが、成長度合いは横ばい。サポート事業で屋台骨を築き、ものづくりで飛躍を目指したい」と早野代表。

 2人のマインド、ベクトルがぶれない限り、創造力と可能性が失われることはない。(編集委員・矢吹彰/2015年12月1日号掲載)

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